ブックワームのひとりごと

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『そんな親、捨てていいよ~毒親サバイバーの脱出記録』尾添椿 KADOKAWA 感想

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【電子特典付き】そんな親、捨てていいよ。~毒親サバイバーの脱出記録~ (コミックエッセイ)

 

あらすじ・概要

毒親家庭で育った著者は、自分と同じく毒親家庭を脱出した人のエピソードを収集する。親が家にお金を入れない、暴力を振るわれる、きょうだいと格差をつけられるなど、彼らが語る衝撃的な家庭事情とは……。福祉制度をフルに使って実家から脱出する方法も紹介。

 

福祉を使いまくって毒親家庭を脱出

作品の方向性が、「毒親から逃げたかったら知識を持とう」なのが面白かったです。細かい手続き方法は書いてはいないものの、「こんなに福祉使っていいんだよ!」と示す分にはいい漫画でした。

さまざまな福祉制度を調べ、自分が受けられる支援や給付金をチェックし、申請する。当たり前の話でもあるんですが、それだけ福祉制度を使うのが悪いことだと思っている人が多いのでしょう。

むしろ、問題のある子どもと親が共倒れするより、まだ未来のある子どもが自立していく方が幸せな人が増えるでしょう。親の不幸に子どもが責任を負うべきか? という疑問があります。

 

LBGTQの人の話題があるのも面白かったです。自分はゲイと自認しているのに、いざ男性と性的な関係を持とうとすると嫌悪感を覚える人のエピソードがすごかったです。人間にはいろんな人がいるな……。

子どものころ他人と適切な距離感を学ばないと親しくなること自体が難しいんでしょうね。健康な心身を持ってしても難しいことです。心が弱っているともっと難しいです。

 

毒親の漫画をつい読んでしまうのは、人間が生まれた環境に左右されることが気になるからだと思います。でも親に愛されなかったとしても、人生まだできることがあります。親に愛されなかった人たちがふたたび立ち上がれる社会であってほしいです。

 

 

 

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