ブックワームのひとりごと

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『ビジネスパーソンのためのお薬・サプリ読本 技術の泉シリーズ』片山陸 インプレス 感想

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ビジネスパーソンのためのお薬・サプリ読本 技術の泉シリーズ (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

 

あらすじ・概要

ビジネスパーソンのための薬知識とは何か。薬剤師である著者が、薬物依存、コロナワクチンなど、身の回りにある薬との付き合い方を語る。今回は緊急避妊薬という女性にとっては重要なトピックについても開設する

 

 

 

こちらの本の続編。薬について一般人が知らないことばかりで面白かったです。

 

今回は、薬物依存の問題に触れています。薬物依存はよくないことですが、薬物依存の人を社会が疎外することで、本人はますます追い詰められ、薬物に逃避するという問題があります。

薬物依存はよくないという価値観と、薬物依存症の人は助けるべきという価値観、両方必要なのだと思いました。

 

後半では緊急避妊薬を中心に、女性の産む権利、産まない権利(リプロダクティブ・ライツ)についての話があります。緊急避妊薬を女性が手に入れやすいものにすると同時に、薬でトラブルが発生したときは薬剤師を始め医療従事者がサポートできる体勢でなくてはなりません。

また、医療従事者ですら女性の「産まない権利」を軽視し、女性が置かれている立場を無視して子どもを産むことを美化しています。全ての子どもは望まれて産まれてくるべきですが、出産や子育ての責務は主に女性に背負わされることになるということを理解してほしいです。

女性の体と医学、薬学の関係にも触れています。薬剤師資格を持っていないとできなさそうな話題で面白かったです。

 

前作から変わらないのは、薬剤師がもっと身近で話しかけやすい職業であるべきという価値観ですね。普通の人が薬学について詳しい知識を得るのは難しいです。その状況で自分で責任をもって薬を飲めというのは酷ではあります。だから責任を分け合い、助言をするためにプロの薬剤師はいます。

薬剤師と市民の関係がもっと良好なものになれば、社会はよくなるかもしれない。そう思いました。

 

 

 

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