2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「リラ冷え」の札幌とライラック

(第125号、通巻145号) 「智恵子は東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ。」で始まる高村光太郎の有名な詩がある《注1》。言葉の表面だけをもじって言えば、札幌には「梅雨が無いといふ」。が、その代わり?「リラ冷え」がある。 札幌出身の職…

「フェーズ」に見る安易なカタカナ表記

(第124号、通巻144号) 新型インフルエンザの流行は、国内での人から人への感染が確認されたことにより、社会生活にも深刻な影響をもたらす新たな局面に入った。あえて英語で表現すれば、‘entered upon a new phase’となる。「フェーズ」。このカタカナ語が…

「検疫」の語源の数字と『聖書』の中の「40」との関係?!

(第123号、通巻143号) メキシコに端を発した新型インフルエンザに関連して「検疫」のあり方が様々な形でニュースに取り上げられている。先週金曜日(5月8日)のテレビ朝日「報道ステーション」では、ゲストコメンテーターの月尾嘉男東大名誉教授が検疫と…

「暮れなずむ」の‘双子’ならぬ‘双語’「暮れかぬる」

(第122号、通巻142号) 前回のブログで「暮れ泥(なず)む」を取り上げた際、筆を滑らせて「季語は春」と言い切りながら、その直後に「注」で「疑問が生じてきた」と書き加えた。マッチポンプのようでお恥ずかしい限りだが、当ブログの愛読者の方から「暮れ…