あぁん、とにかく到着しました。
北京です。
この約18名の一行についたガイドは中国朝鮮族3世のおっちゃんであった。
韓国人観光客のガイド暦が長いのか、このおっちゃんはそれほど朝鮮族特有のなまりがない。
それにしても、パッケージ・ツアーというのは観光客を観光地(という名目でみやげもの屋)に連れてってナンボというのはわかるが、到着するやいなや観光地を連れまわすのはどうかと…。
こっちはストレス指数120%の空の旅に耐えて来てんのに。
(さっそく連れて行かれた観光地)
ガイドのおっちゃんが
「ここは昔、皇帝が通った道で…」
と解説しているが、どうも上の空。
しかも周りは韓国人観光客ばっかりなんで中国に来た実感がわかない。
世界各国を闊歩している日本人観光客がここにはいない。
やはりヤスクニ問題の影響なのか?と、思っていたら、日本人と思われる小学校高学年くらいの集団がいた。
え、小学校で中国に修学旅行???
私立の学校にはそんなトコもあるのか?
それにしては人数が少ない(数十人)。採算はとれてるのか?
そんななか、第二外国語で日本語を選択した後輩Lが、
「ニホーン ジンデスカー? ワタシー、カンコック!」
恥ずかしいからやめろや…。
ガキどもも「バっカじゃねぇの?」と言っている。
小学生にバカにされてどうするよ、大学院生。
まぁ、このガキんちょどもは生意気そうだからダメだわと思って、引率の先生らしき人に聞いてみた。どうやら現地の日本人学校の生徒らしい。
えーなー、こんなガキの頃から中国に住めて。
でも日本人学校じゃ、意味ないか。
よぉわからんケド。
■
その後、中国タイ族(中国は多民族国家やね)レストランでタイ風中華料理(でも味付けは韓国人向け)を食べた。
実は、ハムニダ、この時点でかなり疲れていた。
早くホテルで休みたい。
だからパッケージ・ツアーなんてイヤなんだ…。(ブツブツ)
だのに~、お次は雑技団の公演。
雑技団…。
疲れていなければ大好きなんだけどなぁ。
かつて日本(京都だったかな?)で“天津雑技団”の公演を見たことがある。
その時はエラく感激したもんだが、その数ヵ月後に上海に旅行し、中国版“的場劇場”みたいなところで見た本場の雑技団は案外ヘボかった思い出がある。
きっとレベルの高い雑技団は海外公演に送り、地元ではその残りを見ているのね。雑技団の“飢餓輸出”だわ~。と、当時は思ったものであるが、地元で外国人観光客を対象に見せている雑技団のレベルはいかに。
隣に座った中国小姐に聞いてみた。
「中国の人はよく雑技団を見に行くの?」と。
彼女いわく
「私、雑技団見るの初めてですゥ~」。
お前、ホントに中国人か?
それとも地元の人たちは雑技団を見ないのか?
だから現地で見るとレベルが低いのか???
謎は深まるばかりであったが、公演が始まった。
レベルは中間くらいであった。
でも、人間“で”ジャグジーをするところなんてスゴイよなぁ。
恐るべき中国四千年の歴史。
私の横では中国小姐が
「わぁ~、スゴイ~!」を連発していた。
もしかして我々一行の中で一番感激していたのは彼女?
■
これでようやっとホテル。
4つ星クラスというけれど、どう見たってその1/2。
フロントをはじめ、職員は英語が通じない。
おかげで中国小姐がフル稼働。
私は彼女と同室になったが、しょっちゅう
「ドライヤーは?」「国際電話は?」「キーが…」
と他の部屋から呼び出されていた。
部屋割りは…。
後輩どもがみんな6階なのに、
私と中国小姐の部屋は教授が宿泊している7階だった。
だ~れ~じゃ~。
だぁれの陰謀なんじゃ~。
とにかく、疲れた1日だったが、北京の夜はふけていった。
もうワシゃ、寝る!ぷん。