2000年代邦楽アルバムベスト100
2010年代、終わってしまいましたね。
年末年始も過ぎ、メディアや個人のやる「2010年代のベスト○○」的な企画が乱立していますが、その前に2000年代の総括って本当に出来ていますか?
今回やろうとしている企画はタイトルの通りです!
最近のネットの感覚ではもはや"洋楽" "邦楽"という括り自体が古く、さらにディケイドで総括したアルバム単位のランキングなんて時代遅れじゃないか、と思われるかもしれません。
その感覚は間違っていないかもしれませんが、とはいえネット上で参照できる2000年代の邦楽について扱ったものが、以下の2つにほぼほぼ集約されてしまっている状況があります。
①ブログやTwitter上のタグに紐づけられた個人史的なもの
②ミュージック・マガジン2010年7月号「ゼロ年代アルバムベスト100 邦楽編」や、rateyourmusicのチャート、またはおんがくだいすきクラブが毎年やる企画に代表されるような、個人史を集計した集合知(メタクリティック)的なもの
ここ10年ほどで音楽を巡る状況はアーティスト側リスナー側共に自由度が高まり、その結果として圧倒的な広告とヒットチャート至上の世界に突入しようとしています。
かつてそこに対抗しうる唯一の力は批評でしたが、ここ数年でそれは上記のようなリスナーによるメタクリティックに取って代わろうとしています。
でもそれって結構危険な切り替えだったんじゃないの?というのが、僕の主張なわけです。
そこで、今ほんとうに必要なのは「2000年代の邦楽について扱ったweb上で誰でもアクセスできるディスクガイド」ではないか、という結論に至りました。
実際、これから5年、10年先の若い人から「2000年代の邦楽ってなにがあったの?」と聞かれた時に「いや、2000年代の邦楽にはそれぞれの個人史があって...」とかゴニョゴニョ言い続けることが正解なんでしょうか。
ここ1、2年で海外でも2000年代リバイバルの動きがにわかに起こりつつありますが、その対象がマイケミ、リンキン、アヴリル、パラモアだと分かって「あちゃ~」(?)となっている空気の今だからこそ、こういうものを残しておくべきなのではないか。
というわけで、今回私が作ったリストは個人のベストではなくあくまでディスクガイドに徹したつもりです。
だから「digの成果」的なものよりも「まとめのまとめ」的なものに近い。
選盤する基準に関しては「当時○○枚売れていた」とかは関係なく、「今聴いて面白いか」を主軸にして選びました。
とはいえ私1人で編纂したので偏った部分もあるとは思いますし、まあ「日本にピッチフォークがあったらこんなランキングになったんじゃないかな」的な遊びだと思ってもらえれば。
ではスタート。