「色ごとに仕分けしています」 廃材カプセルで作っていたモノが?「かわいい」「子供も楽しめる」
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私たちの身の回りにあふれる、プラスチック製品。
カップ容器やレジ袋、カプセルトイなど、さまざまな用途で利用されていますよね。
そんなプラスチック製品は、一度役目を終えると、ゴミとして捨てられてしまうことが多いです。しかし、それがまったく新しい価値を生み出す可能性を秘めていたら…。
『まるっとサステナ フェスティバル』って何?
2024年11月16日、神奈川県川崎市で、脱炭素やサステナビリティをテーマとしたイベント『まるっとサステナ フェスティバル 2024』が開催されました。
同イベントでは、地元企業や団体が集まり、脱炭素をテーマにしたファッションショーや、廃材を使ったワークショップなど、子供でも環境に興味が持てるようなさまざまな展示を行っています。
廃材カプセルを使って、作っていたのが…
grapeは、実際にイベントに行き、出展している会社にインタビューをしました。
最初にお邪魔したのは、みぞのくち新都市株式会社(以下、みぞのくち新都市)が主催する、『カプセルアート!ワークショップ』です。
開催場所である、ショッピングモール『ノクティ・マルイ』に向かうと…。
テーブルに、カプセルで作られたアート作品がたくさん展示されていました!
昆虫や動物、人間などをモチーフにしたかわいらしい作品が並び、細かな造形とカラフルな色彩が目を引きます。
なんと、こちらの作品は、本来捨てられる予定だった廃材カプセルが使われているのだとか!
みぞのくち新都市の後藤茜さんと嶋純香さんが出迎えてくれたので、『カプセルアート!ワークショップ』とはなんなのか、詳しく話を聞いてみました。
このワークショップでは、どんなことをしているのですか。
『カプセルアート!ワークショップ』では、不要になった廃棄カプセルを再利用し、参加者が自由にアート作品を作っています。
廃棄されるカプセルを利用して、モノ作りを体験してもらうことで、ゴミにはいろいろな活用方法があることを知っていただけたら嬉しいです。
ゴミのリサイクルや原料に関心を持つきっかけになる場を作るとともに、環境保全の意識を醸成することができればと思います。
近年、本来捨てられる予定だったものに新たな価値を与えて再生させる、アップサイクルの取り組みが、ますます重要視されています。
同ワークショップのように、アートという形でアップサイクルを実践できれば、子供たちも楽しく環境に貢献できますね!
『カプセルアート!ワークショップ』をきっかけに、子供たちが廃材カプセルを使って、自宅でも遊んでくれそうですね。ちなみにここで使うカプセルはどこから調達しているのですか。
『ノクティ・マルイ』で出た廃材カプセルを集めて、色ごとに仕分けしています。
同ワークショップで使用されるカプセルは、『ノクティ・マルイ』のカプセルトイ専門店に設置されている『capsule box』から回収し、再利用しているそうです。
カプセルトイ関連の各企業が工夫しているものの、さまざまな要因で、まだリサイクル率に課題があるカプセル。
カプセルが焼却処理される際には、二酸化炭素が排出され、環境に悪影響を与えるため、問題になっています。
破棄される予定だったカプセルを再利用できれば、環境への負荷を減らせますね!
続いて、ワークショップで講師をしていた、株式会社懐中電灯の共同代表の黒澤篤さんにも話をうかがいました。
黒澤さんは、廃材カプセルとアートを融合させた新ジャンルアートの企画制作やアップサイクルイベントの企画運営をしているカプセルアート創始者兼、アーティストです。
私たちは、楽しい体験を通じて子供たちに何を伝えられるのかを考えながら、さまざまな問題を、アートを通して感じてもらう活動をしています。
カプセルトイが普及している日本で、私たちの活動は「子供たちにも親しみやすいだろう」と思い、始めたところ、とても反響がありました。
カプセルアートを始めて3年ほどですが、いよいよ世界発信をしていく段階に入ってきたので、まずは商業施設などで展開し、多くの人たちに知っていただきたいと思っています。
カプセルアートを通じて、プラスチックリサイクルを始めるきっかけを与えているのですね!
はい。ただ、現在出回っているほとんどのカプセルは、リサイクルされずに焼却処分されているのが実情です。その事実を知ってから、廃材カプセルを使ってアートを作り、「もう一度楽しもう」というメッセージを伝えています。
カプセルアートを始めて、よかったことはありますか。
物が次々と捨てられてしまう時代の中で、カプセルアートを知り、「子供が物を大切にするようになった」と家族にいわれることがあります。そんな時は、本当に嬉しく感じます。
廃材カプセルの現状に衝撃を受けて、「これではいけない」という思いから誕生した、カプセルアート。
本来捨てられるはずのカプセルがアート作品として生まれ変わる体験を通じて、「ゴミだと思っていた物にもこんな価値があるんだ」と気付き、アップサイクルへの意識が高まりそうですね!