GoTheDistance

ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

業界が縮小しても、あなたの未来が閉ざされるわけじゃない。

業務系SEの末路的なお話でして - 急がば回れ、選ぶなら近道に寄せて。

マクロ的な見解は僕も同意見なので、特に言いたいことはないです。というか、僕自身も「今後は受託開発を人月で請け負える(これが狭義のSIの定義です。)機会が減りますよ」という旨のエントリを結構書いています。だって、自分で見積もり書いて出してみたらやけに高いんだもん。この仕事がシステムで可能になっても、割に合うのかなって考えたこと結構あります。話がそれましたが、要は人月が出来ないとスペシャリティの無いやつは益々要らなくなるので、お前らマジ頑張らないと知らないよって話へと続いていきます。

でもね、こんなのどーでもいいんですよ。

やべーこの業界は先が無いからマジ頑張ろうかって思っても、何を頑張るんですかあなた。主語が無いじゃないですか。そこに至るロジックはあるんですか?自分が立っている世界の地図を考えてその成り立ちを考えることは必要なんだけど、自分で値段をつけて売ったことが無いと何が対価なのかがわからないから、考えは深くなりません。業界の中で自分が立つことが出来る場所がイメージできない知識など必要ないでしょう。

ジェネラリストを目指すなら、過去の実績を捨ててチャレンジする必要があるんですけど、そこでひるんでないですか?素人に戻れますか?プライド捨てて新人に教えを請うことはできますか?その際にありがとうって言えますか?自分以外全くエンジニアがいない環境でも、仕事できます?こーゆー質問に答えられないなら、ダメじゃん。

申し訳ないんですけど、業界云々の話を聞いたところで自分戦略なるものは立てられません。ルールがわかっても、バッターボックスに立った時にどうすべきか考えられないのと同じこと。それだけじゃ足りない。業界の市場が小さくなったら、同時にあなたの未来もなくなるんですか? そんなはずはないでしょう。市場の担い手は変わるかもしれませんが、変化の無い業界などあり得ません。業界が縮小しても、あなたの未来とは関係ないんです。どうせその「業界」は、過渡的なものですから。

結局、自分をどういう方向へ歩を進めるかは、自分の「半径5メートル」をどう変えてきたかに尽きます。

僕の周りの仕事ができる人ってのは、ほっといても自分の半径5メートルを変えることができちゃう。何が必要で、何をどう変えると、どういう結果が出るかを逆算できるから。だから、どこに行っても居場所を作れる。顧客もついてくる。能力だけじゃ仕事はできません。自分が置かれている環境で自分のまわりの仕事を良くするために、自分が何をすべきなのかを考えて、やりましょう。出し惜しみはやめましょう。関係ない仕事が振ってくる恐れはありますが、遅かれ早かれそういう時はやってきます。自分の身の回りの環境で実践しないと、自分に足りないものも同時に求められているものも、わかりません。そこがスタート。業界内で生き残られている諸先輩は、その連鎖が出来ている方々だと思います。

僕のブログはIT業界への就職を志望する学生さんも非常に多く御覧頂いているので、「業界が縮小しても、自分の未来とは関係ない」ということは、申し添えさせて頂きます。

そろそろ就職活動のシーズンですね。ご健闘を祈ります。

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