君は後藤浩輝と吉田豊を見たか?

 新潟十レースの阿賀野川特別。俺は三歳馬のダブルティンパニーを本命にした。内回りのスローペース、先行から外目のポジションを確保して、最後のヨーイドンで勝負になると思ったのだ。ところがどうだ、12.9-10.9-11.0-11.4で大逃走。ここはどこの競馬場か。
 レース後、フジテレビの福原直英アナウンサーが、「最初のコーナーで後藤騎手と吉田豊騎手の目が合ったように見えましたが」と。アナウンサーになる前からの競馬マニアである福原アナが言うのだ、信頼できよう。俺は見逃していた。そうか、二番手を進んだのは逃げると目されていたマルタカキラリー吉田豊。しかし、レース前の馬柱から、この事態は予想しにくい。後藤と吉田豊の名を見たら、もう馬券が買えないじゃないか。
 新潟のメーンは新潟記念。内外タイムスの鈴木和幸の◎に乗って、安藤勝巳のヴィータローザから。これはオッズもなかなかついていて、悪くない。最内枠とはいえ、アンカツなら外に持ち出すも、馬場の中目あたりを突くのも自在だろう、と。
 そうしたらどうだ、直線入ったときは真ん中あたりで、そのまま行くのかと思ったら、左鞭入れて大外目指して斜めに一気。えらい遠回りをしながら三着に突っ込んだあたりは流石だが、何かもったいないような感じであった。レース後コメントは「反応が悪くて直線で外に持ち出すのに手間取った」(日刊スポーツ紙面)で、それならば仕方ないか。勝ったのは江田照男のヤマニンアラバスタ。調教師が名障害騎手星野忍だと、今朝気づいたが、それはそうとロスのない見事な騎乗。馬も父ゴールデンフェザント、母の父タマモクロスらしいブッ差しっぷりで、これには脱帽であった。
 札幌メーンは五十嵐冬樹のモアザンベスト。母の名前がラグナセカということもあり買ってみたが、先手を奪って四角で振りかえる余裕。公営の騎手を乗せて51kg、直線は安心できた。小倉のメーンは三歳馬ホーマンテキーラ。久々ギャラントアローのスタート奪取(スポーツ新聞風)の一芸から三着粘り込みは見事であった。
 全体的な結果として、この日はかなりのマイナスを食った。来週、夏競馬をいい形で終わらせたい。