イラストでわかる! Blenderの基礎知識

Blenderでウェイトペイントを行い⁠⁠オブジェクトを動かしてみよう

本連載は、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。

ウェイトペイントとは、入れ込んだそれぞれのボーンに対して、各オブジェクトがどれだけ追従するかを設定することを言います。

前回は、ウェイトペイントに入る前段階であるボーンを入れ込んでいく作業について見ていきました。第26回目は、アニメーションを作る際に行う、ウェイトペイントの手順を確認しましょう。

ウェイトペイントに入るまでの流れ

まずは、ウェイトペイントを行うまでの流れを見ていきましょう。オブジェクトにボーンが仕込まれていることを前提に見ていきます。

ウェイトペイントに入る手順は以下の通りです。

  1. オブジェクト→ボーンの順に選択する
  2. Ctrl+Pを押して表示されるメニューから「空のグループで」を選択する
  3. ボーン→オブジェクトの順に選択する
  4. Ctrl+TABで開かれるメニューから「ウェイトペイント」を選択する
図1

オブジェクトとボーンを選択する場面が2回出てきますが、それぞれの選択する順番が異なるため、注意が必要です。

ウェイトペイントをしてみる

ウェイトペイントモードに入ると、オブジェクトが青く表示されます。これは、まだウェイトが塗られていないことを示しています。

ウェイトペイントモードとは、ウェイトペイントを行うためのモードになります。このモードに入らなければ、ウェイトペイントの設定を行うことができません。

ウェイトペイントを行うには、まずウェイトを設定したいボーンをAltを押しながらクリックして選択します。次に、画面左上に書いてある[ウェイト]の数値を調整し、オブジェクトを塗っていくことで、オブジェクトに対してウェイトを設定できます。

図2

ウェイトペイントを行っている際、オブジェクトの表面に対してウェイトを設定しているように思いがちですが、実はオブジェクトの頂点に対してウェイトを設定しています。そのため、頂点数が多いとより滑らかにウェイトペイントを行える場合が多いです。

図3

ウェイトペイントの特徴

[ウェイト]の数値は0から1までの範囲で指定でき、値が大きいほどオブジェクトがボーンに追従する割合が強くなります。つまり、0だと追従せず1だと完全に追従するわけです。

図4

また、ウェイトの強さによって塗られる色も異なります。0で塗ると青色、1で塗ると赤色となり、その間の値は0.3で水色、0.5で緑 、0.8でオレンジ色といったように、グラデーションのように色が変化します。

図5

たとえば、ボーンが2つ仕込まれたオブジェクトに対して、上部のボーンにウェイトを設定していくとします。オブジェクトの上4つの頂点をウェイトの強さを1で塗ると、オブジェクトが赤から青のグラデーションで塗られていきます。

図6

ウェイトペイントを行っていると、ウェイトが0の箇所に色がのっている(青色で表示されている)と確認しにくい場合があります。そ んなときは、画面左上にある[ウェイトペイントオーバーレイ]をクリックし、⁠ウェイト0]の項目から[アクティブ]を選択することで 、ウェイトが0の箇所が黒色で表示されるようになります。

図7

今回は、ウェイトペイントの基本的な流れや知識について見ていきました。次回は、ウェイトをミラーさせる方法や、ボーンコンストレイントとはなにか、などを見ていく予定です。

次回もよろしくお願いします!

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