2021.08.23
# 不倫

「夫の子じゃなくても、私の子」39歳主婦から義父母と夫への“ささやかな復讐”

奈緒子さん(仮名)は夫と3人の子をもうけるも、産まれてきたのは娘ばかり。そんな彼女に冷たくあたる義母と、守ってくれない夫に苦しめられてきた過去は〈【前編】「産まれた子を見て、義母はため息をついた」39歳主婦が苦しむ“望まれない初産”の記憶〉で詳しく見てきた。

だが、やがて待望の長男が誕生することになる。しかし、その父親はじつは、夫とは別の男性だった……。奈緒子さんはなぜ、夫以外の子を産むことを決意したのか。

「娘たちを守らなくては」

現在39歳の奈緒子さんには、12歳、10歳、8歳の女の子と2歳になる男の子がいる。

「結婚してから、大家族の波にのまれるように生きてきました。次々生まれる子どもたちは私にとっては宝物ですが、夫の両親は『また女?』という感じ。三女なんて出産後、誰も会いにもきてくれなかった。夫の実家側がそうだから、私としてはますます娘たちを守らなくては、かわいがらなくてはという気持ちになりました」

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4歳年上の夫の父親は現在71歳、母は66歳とまだ若い。結婚して13年たち、義弟や義妹は独立して家を出ていったが、義父の弟と末の義妹は今も母屋で暮らしている。彼らのめんどうも奈緒子さんが見るしかないのが現状だが、最近では冷凍食品などを使って手を抜くこともうまくなった。

彼女は子育てが一息ついたら、自分と娘たちが少しでも自由に使えるお金を得るために仕事に出たいと願っていた。次女が小学校に入学した3年前、思い切って週に3日、パートで働くと夫に告げた。

 

「今までと何も変わらないなら、オレはかまわないけど」

それが夫の答えだった。自分の生活が不便にならなければそれでいいのだと、奈緒子さんは納得した。「その程度の夫婦関係なのだ」と。

三女を近くの保育園に預けて働き始めた。

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