浮かび上がった「定額給付金」の問題点
新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策として行われた「特別定額給付金」が、8月末に申請期限を迎えた。

1回限りとはいえ、「日本に住んでいるすべての人」に「一律10万円」を支給するという特性から、この給付金は、「政府がすべての人に必要最低限の生活を保障する収入を無条件に支給する究極の安全ネット」とされる「ベーシックインカム」(BI)への一歩と評価する声も多い。
ところが、そんな「安全ネット」が、路上生活者など最も困窮している層には極めて適用されにくかったことが、コロナ被害者の支援団体の活動などから明らかになった。
そこからはBIのいくつかの死角があぶり出されてくる。