安倍外交に死角なし!
日韓首脳会談、朴大統領も驚いた安倍首相の「切り札」とは?
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安倍首相が漏らした日韓首脳会談の感想
「安倍外交」の成果が際立ってきた――。11月1日~2日に韓国・ソウルで開催された日中韓首脳会談および個別に行われた安倍晋三首相・朴槿恵大統領と安倍首相・李克強首相のことだ。
2日午前、ソウル市内の青瓦台(大統領府)で約3年半ぶりの日韓首脳会談が実現した。最大の懸案であった元従軍慰安婦問題について、両首脳は早期の妥結を目指すことで一致した。
だが、安倍首相は訪韓前、首相周辺に「(朴大統領との会談を)遺恨試合だ」と語り、慰安婦問題を巡る協議の決裂もあり得ることを示唆していたのだ。事実、官邸サイドは当初、安倍首相と朴大統領が握手している写真が配信されるだけで良しとする意向だった。
「遺恨試合」という意味は、7月にドイツのボンで開かれたユネスコ(国連教育科学文化機関)世界遺産委員会がそれまでに「明治日本の産業革命遺産」を世界文化遺産に登録したことに対して、韓国が、産業革命遺産23の施設のうち7施設で強制徴用された朝鮮人が働かされたことを理由に、登録反対の大キャンペーンを展開したことである。
報じられたように、韓国側が登録決定文中に「forced labors」の表現を盛り込むよう強く求めたが、日本の外交当局が交渉巻き返しによって「force to work」で決着した経緯がある。
ところが、朴大統領との1時間45分の会談を終えて帰国の途に就いた安倍首相は、政府専用機内で随行員に対し「今回、首脳会談をやって良かった」と感想を漏らしたほどの変容ぶりであった。
では、いったい何が安倍首相をして「良かった」と言わせたのか。