2012.12.11
ポピュリズムに明け暮れたツケが政治家や政党への不信感増大だ。世論調査の通りにはなるかどうかは投票率次第である!
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選挙戦も後半に入った。連日テレビなどの党首討論、公認・推薦候補の応援と走り回っている。ゆっくり寝る時間がないのが辛いが、各党党首皆同じ状況だ。
序盤戦の世論調査では、マスコミ各社とも、「自民党の圧勝、単独過半数も」といった結果となっている。この調査結果通りになるかどうかは、まだ分からないが、多くの選挙区を回って有権者に接した感触では、以下のようなことが言えそうである。
投票率が大きな鍵となる
まず、民主党に対する批判には厳しいものがあるということだ。民主党が大惨敗を喫することは、ほぼ予想できる。現職閣僚でさえ、半分以上が落選するのではないかと言われている。もし、それが現実のものとなれば、閣僚の半数は国会議員でなければならないので、野田首相は、直ちに内閣改造をせねばならないことになる。それほど、民主党にとって事態は深刻なことを、党の執行部は理解しているのであろうか。
次に、自民党である。たしかに自民党は破竹の勢いであるが、楽観ばかりはしておれない点もある。自民党に対する支持が増えているのは、民主党に対する反感からであり、自民党を積極的に評価しようというものではない。特に、都市部においては、自民党に対する批判の声が頻繁に聞かれた。だから、もう政権を取り返したかのように有頂天になっていると、有権者のしっぺ返しを受けることになってしまうであろう。
そのような有権者の支持が、いわゆる第三極の政党にとっては、頼みの綱である。しかし、雨後の竹の子のように出てきて、またすぐ消えるといったドタバタ劇を演じてみたり、政策が日替わりメニューのように変わっていき、ぶれていたりすると、信用を大きく失ってしまう。第三極が思ったより伸びないのは、そのような点に、有権者が嫌気を感じたからであろう。