「保護者会やPTAに非協力的」「授業参観中は大きな声で廊下でおしゃべり」…正義感から「ママ友」に注意した母親が受けた「理不尽な代償」
ママ友が信頼できない
「ママ友」とは、子どもを介在して構築する母親同士の関係だと言うが、あるアンケートでは、「心の底から信頼できるママ友はいますか?」という問いに「はい」と回答したのが全体の2割しかいなかった…という結果もある。
「友」というわりには真の友情が生まれにくいという側面も持っているのが「ママ友」のように感じる。
実際、子どもの事情によって交流せざるを得ない「ママ友」から「マウンティング」されたという話は、枚挙にいとまがない。
一部の母親の間では、子どもの出来不出来、家庭環境などでマウントしながら、虚栄心を満たしたり、劣等感をこじらせたりすることが常態化しているといえよう。
そんな「ママ友界隈」に辟易したとしても、簡単に仲たがいするわけにはいかないのがつらいところだ。ママ友の関係は子ども同士の世界にも影響を及ぼしかねず、いわば子どもを人質にとられているような状況も多いからである。
もちろん異論もあるだろう。
中には「ママ友の存在が支えになった」という幸運なママもたくさんいる。ただ、残念ながら、筆者が取材した限り、ママ友界隈での交流に関してはネガティブな訴えの方が多かった。
今回は同じ母親同士なのに「どうしてもわかりあえない」「相手の行動が理解できない」…そんな母親たちの声をリポートする。
若い女性教師をナメてかかる「ママ友」
まずは「正義感が仇となった」という、長野県在住の細田成美さん(仮名・39歳)の例だ。
「中学生の娘のクラスには、やたらと目立つママ友のグループがあります。年齢層は30代前半で、中高時代のノリをそのまま引きずったようなキャピキャピした人たちです。
授業参観中にもかかわらず、廊下で大きな声でおしゃべりをしていたり、教室の中に入って来てもスマホをいじっているだけ。保護者会には『忙しい』『面倒臭い』と出席せず、PTA活動にも非協力的なくせに、決定した内容については文句もつけてきます。
はっきりいえば非常識な人たちの集まりなのですが、そういう人たちに限って変に強気なんですよね。
娘のクラスの担任が若い女性だったせいか、完全にナメてかかっているようで、先生がやんわり注意しても、『はあ?』と一瞥してくるような状態でした」
そんな先生の姿を見るに見かね、クラス役員でもあった細田さんは、『そういう態度は困るんですけど…』『もう少し真剣にお子さんと向き合ってください』などと伝えたというが、それがママ友トラブルへと発展したという。