2024.12.28

「母の人生めちゃくちゃにした責任は必ずあんたに払わせる!」58歳母をバラバラ死体にした娘の元へ届いた驚愕の叱責メール

2018年3月、滋賀・守山市野洲川の河川敷で、両手、両足、頭部を切断された体幹部だけの遺体が発見された。遺体は激しく腐敗しており、人間のものか動物ものかさえ判別が難しかったが、その後の捜査で、近所に住む58歳の女性のものと判明する。

女性は20年以上前に夫と別居し、31歳の娘と二人暮らしで、進学校出身の娘は医学部合格を目指して9年間もの浪人生活を経験していた。

警察は6月、死体遺棄容疑で娘を逮捕する。いったい二人の間に何があったのか――。

獄中の娘と交わした膨大な量の往復書簡をもとにつづる、『母という呪縛 娘という牢獄』。大ヒットノンフィクションとなった同書が漫画化(漫画『母という呪縛 娘という牢獄』原作:齊藤彩 漫画:Sato君)され、こちらも話題を呼んでいる。コミカライズを記念し、原作書籍より抜粋してお届けする。

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第2話以降をこちらから読む

「母という呪縛 娘という牢獄」(講談社)12月14日より発売

無罪の訴え

あかりの事件は、死体損壊、死体遺棄、そして殺人の三つの罪状で審理されることになった。このうち殺人罪については無作為に選出された一般市民が評決する裁判員裁判となった。裁判員裁判では、裁判員となった市民を長期間拘束して仕事や学校に支障が出ないようにするため、事前に「公判前整理手続」と呼ばれる論点整理が行われ、法廷そのものは短期間で終わることが一般的だ。

2020年2月、大津地方裁判所で始まったあかりの公判も、わずか一週間で結審した。

遺体が発見された滋賀・守山市野洲川

あかりは捜査段階と同様、死体損壊と遺棄については認めたものの、殺人について無罪を訴えていた。「母は私の目の前で、突然首に包丁をあてて自殺を図った」というのが、あかりの主張である。