都知事選に出馬表明した安芸高田市・石丸伸二市長は「恫喝裁判」「73万円踏み倒し裁判」で相次ぎ敗訴…!それでもSNSで大絶賛される若きエリートの「実像」

SNSで絶大な人気を誇る広島県安芸高田市の石丸伸二市長(41)が、7月に迫った都知事選への出馬を表明した。

前編記事『「こいつら殺されても仕方ないよな?」暴走する支持者たち…SNSで大絶賛される安芸高田市長・石丸伸二氏「人気の正体」』に引き続き、石丸市長の言動をつぶさにウォッチしてきた取材不足氏が、その「実像」を明らかにする。

恫喝をでっちあげて敗訴

石丸伸二氏は、これまでに訴訟を2回起こされ、いずれも敗訴している。

石丸氏が起こしたトラブルの中で最も深刻なのが、前編記事でも言及した「恫喝でっち上げ事件」だ。被害の大きさと故意性において、その悪質さは群を抜いているため、詳しく解説しよう。

発端は、議会中にいびきをかいて居眠り(後に軽い脳梗塞と判明)する議員だった。石丸氏は、それを直接注意するのではなく、Twitter(現・X)を使って全世界に発信。あまりの非常識な行動に議員たちも総出で注意をした。

すると、今度は「非公開の会議の席で『議会を敵に回すと政策に反対するぞ』と議員から恫喝された」としてメディアに告発。その後もTwitterを使って執拗にこの件を投稿する。

恫喝をしたと名指しされた議員はTwitterで「恫喝議員」とバッシングされ、筆舌に尽くしがたい苦痛を受けた。それは今なお続いている。

だが、恫喝されたという発言は、その場に15名の議員と市職員がいたにもかかわらず、石丸氏の他に聞いた者がいないのだ。

写真:時事
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密かに録音されていた音声(約30分の会議のうちの24分14秒)も公開されたが、こちらにもそのような発言は一切入っていなかった。それどころかむしろ石丸氏の方がその議員に啖呵を切っている様子が録音されていたのである。

被害者となった議員は、これらを根拠に石丸氏に主張の撤回と謝罪を求めたが、石丸氏はこれを拒否。議員は名誉回復のためやむなく提訴するに至った。

裁判で石丸氏は「恫喝は録音される前にあった」「会議は40~50分あったと思う」(市職員が開始と終了の時刻をメモしているのでそれはあり得ないのだが)といった主張を展開したが、2023年12月26日に下った判決では、「恫喝があったとは認められない」として、安芸高田市に33万円の支払いが命じられた。

石丸氏ではなく安芸高田市に支払いが命じられたのは、当初議員は石丸個人を訴えていたのに、石丸氏が「市長としての行為なので石丸個人に責任はなく安芸高田市の責任だ」と主張したのが認められたためである。しかし石丸氏はこれを公言していない。

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