「人間には『愛』という言葉が必要だ」…唯一無二のハードロックバンド『人間椅子』が新アルバム『色即是空』を通じて「伝えたかったこと」
前編記事『唯一無二のハードロックバンド『人間椅子』がコロナ禍を経て、たどり着いた矜持…新アルバム『色即是空』に込めた思いを語り尽くす』より続く。
人には”愛”を
アルバムの楽曲には、これまでの人間椅子の楽曲とは明確に違う、新たなニュアンスが吹き込まれている。それは、人々に対する応援メッセージとも取れる、優しい言葉の数々だ。
和嶋「このまま何も起こらなければいいんですけど、そうではない。世界は明らかに変わる。その中で生きていくことが相当厳しい世界になる。ただ、恐怖を煽ることで悲観的になる人が増えるかもしれない。他人への憎しみや差別的なことも起きてしまうかもしれない。だから人間には『愛』という言葉しかないんです。
そういう気持ちになれば乗り越えられるということをどうしても言いたかった。だから、優しく書こうと思いました。“生き死に”の歌詞がすごく増えたと思うんですけど、僕たちの歌を聴いて生きる糧にしてほしい」
‘20年8月に配信された『FRIDAYデジタル』の記事の中で、鈴木は、
「誰かが死ぬまでバンドを続けたい。あと8枚はアルバムを作りたいです」
と語っていたが、