「南海トラフ巨大地震」は必ず起きる…そのとき「日本中」を襲う「衝撃的な事態」
あなたならどうする30年以内に70~80%の確率で発生すると予測されている南海トラフ巨大地震。最悪の想定によれば、マグニチュードは9.0を超えるとされ、もし発生すれば日本中を混乱に陥れる超巨大災害となることは間違いないだろう。
東日本大震災の被害はいまだ記憶に新しいが、南海トラフ巨大地震の被害規模はその10倍にもなるという予測もある。
はたして、そのとき日本にいったい何が起こるのだろうか。
私たちが、その瞬間を生き抜くためには、何をすればよいのだろうか。
『南海トラフ巨大地震』(原作:biki、漫画:よしづきくみち)は、名古屋市を舞台に、そんな発災後の状況をリアルに描いた漫画作品だ。
あらすじ
主人公の西藤 命(さいとう めい)は、未来に希望を持てずにいる27歳の派遣社員。
エリート街道を進む友人たちをうらやみながらも、自分の現状を変えるために行動をおこすこともなく、ただパチンコをして毎日をやりすごしている。
そんな自分に嫌気がさした命(めい)は、海を見るために名古屋港に足を運ぶ。
ところが、そこで「やっかいなじいさん」に絡まれてしまう。特に理由もないのに、ただうざったく説教をしてくる高齢の男に、命(めい)は未来の自分の姿を見てしまう。
「あんな風にはなりたくない……」
そんな思いがよぎり、ようやくまっとうに生きるための努力を始めようと決心する命(めい)。
ところが、その瞬間……。
日本中を揺るがす「南海トラフ巨大地震」が発生する――。
漫画『南海トラフ巨大地震』
本作では、「南海トラフ巨大地震」発生時の状況をリアルに描くとともに、そのときどう行動すべきか、その示唆となる内容も多く含まれる。
たとえば、津波の到来が迫る中で、近くに「怪我をして動けない高齢者」がいたら、あなたならどうするだろうか。
答えのない問題だが、それでも考えておかなければいけない。「地震が起きてから」では、納得のいく答えを出すことは難しいだろう。
もし興味を持った方は、ぜひ本作を読んで、あなたの答えを考えてみてほしい。「いま」が、「そのとき、どうするか」を考えられる最後の瞬間かもしれない。
なお、本作の1巻には防災・危機管理アドバイザーの山村武彦氏による「南海トラフ巨大地震」解説記事を、2巻には備え・防災アドバイザーの高荷智也氏による防災対策ガイドを掲載している。ぜひ、そちらもあわせてご覧いただきたい。