日本の地銀が「大崩壊」の末路…米・銀行の「連鎖倒産」でリーマン級「大不況」がやってくる

欧米で急拡大している、金融機関に対する信用不安。このまま連鎖倒産が続けば、やがて2008年のリーマン・ショック級の世界的大不況が訪れると予想する人もいる。はたして、日本経済はこれからどこに向かうのだろうか。

前編記事『リーマン級「大不況」がやってくる…「SVB破綻」でこれから起こりうる「ヤバすぎる事態」』に引き続き、これからの世界経済を予想してみたい。

「氷山の一角」なのか

3月8日、SVBが保有する国債の売却損と新たな増資計画を発表すると、同行に対する信用不安が一気に拡大。SVBの動きを危惧した著名投資家やベンチャーキャピタリストたちがツイッターで警告した結果、それがスラックなどプライベートなSNSでどんどん拡散されていった。

そして翌9日、SVBの株価が急落してから10日の破綻までは、まさに「あっという間」だった。かつてのように銀行に押しかけた人も見られたが、今回はオンラインで引き出そうとする預金者が続出。フィンテック(ファイナンス・テクノロジー)時代ならではのスピード感といえる。

12日には、早くも次なる衝撃が金融界を襲う。暗号資産業界との関係が深い、総資産1100億ドル(約15兆円)のシグネチャー銀行(ニューヨーク州)も預金流出に見舞われ、「連鎖破綻」したのだ。

両行の破綻を受け、金融機関に対する信用不安がさらに広まることを恐れたバイデン大統領の動きは素早く、必死に火消しをはかっている。だが、はたして金融不安は完全に消失したといえるのか。

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マーケットにとっていちばんよくないのは、何が起こっているのかわからないことだ。最悪のケースが脳裏に浮かび、機関投資家の売り浴びせのネタになってしまいかねない。そう、かつてのリーマン・ショックの時のように―。

中国の交通銀行香港法人元社長の洪灝氏が「SVBの事件は投資家と消費者の信頼を確実に低下させた。SVBは少数派なのか、それとも氷山の一角なのか」などとコラムに記すなど、疑心暗鬼が渦巻く中、シリコンバレーの投資家の一人は、不安な胸中をこう明かす。

「これから何週間か、何ヵ月かの間に、ベンチャーキャピタルやテック企業、スタートアップ関連の銀行が破綻する可能性があるのではないかと危惧しています」

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