あの日、ジョブズを信じていれば…
ついに発表された新型「iPhone13」。新型プロセッサが搭載され、今回も予約が殺到しそうなスペックである。
と同時に思うのが、iPhoneのナンバリングもすでに「13」なのか、ということ。もちろん初代iPhoneの次にiPhone 3Gが登場したり、iPhone 9がスキップされたりと、単純な数字の大きさだけで語ることはできないが、すでにiPhoneの歴史も相当なものとなっている。

初代iPhoneが発表されたのは、2007年1月9日(日本時間では1月10日)。アップルのイベントに登壇したスティーブ・ジョブズ氏が、「本日、アップルが電話を再発明する」と高らかに宣言した瞬間、会場は大歓声に包まれた。ジョブズ氏の中でも「伝説のプレゼン」の一つとして、いまだに語り継がれている。
宣言通り、iPhoneはまさに電話を再発明したといっても過言ではない。それまでガラケー中心だった日本のケータイ市場の流れはスマホ主流へと大きく舵を切り、総務省の「情報通信白書」によると、2019年の世帯でのスマホの保有率は83.4%となり8割を超えた。日本のIPhoneシェア率は一時期は70%近くもあったとされ、世界的に見てもかなり高い水準で浸透していると思われる。
iPhoneを一つの契機として、アップルはさらなる発展を遂げた。2018年には、時価総額が米国企業で初の1兆ドルを超え、もはやその成長性を疑う声はあるまい。
当時はまだ、スマホに対して懐疑的な声も少なくなかった2007年1月。もしあの日、iPhoneを信じて、アップル株を買っていたら、今頃は一体いくらになっていたのだろうか。