2020.06.07
# 任天堂 # ゲーム

たった5年で「任天堂の看板作」に…『スプラトゥーン』スゴさの正体

見た目はカジュアル、中身はガチ

マイナージャンルでの異例のヒット

任天堂が展開している『スプラトゥーン』シリーズは、2020年5月28日で発売から5周年を迎えた。いまやこのシリーズは任天堂の代表作ともいえるタイトルになっており、Nintendo Switchでは続編の『スプラトゥーン2』も発売され、こちらは世界累計1000万本を突破している人気作だ。

『スプラトゥーン』シリーズは、人間のようなイカたちがインクを塗り合って戦う対戦アクションゲーム。「任天堂のゲームなら流行ってもおかしくないのでは?」と思うかもしれないが、実を言うとこのゲームが流行したのは驚くべきことなのである。

Wii U『スプラトゥーン』(2015年)
 

『スプラトゥーン』シリーズのようなゲームは、「TPS(Third Person Shooter、三人称視点シューティング)」とも呼ばれる。これは名前のとおり、三人称視点でキャラクターを見つつ、銃を撃つようなゲームのジャンルだ。また、類似ジャンルとして主人公の視点になって遊ぶ「FPS(First Person Shooter、一人称視点シューティング)」も存在する。

FPSやTPS、つまり銃で相手を撃つゲームは欧米などで特に人気のジャンルで、人気作品も多数存在している。ただし、『スプラトゥーン』がWii Uで発売された2015年頃は、銃で相手を撃つゲームが日本人の間で大きく流行しているかというと微妙なところだった(一部の層から一定の人気はあったが)。

そして、FPS・TPSの人気を見て同ジャンルのゲームを制作する国内メーカーもあったものの、結果は残念ながらいまひとつで終わってしまうものがほとんど。にも関わらず、『スプラトゥーン』はそれを成功させたのだ。

はたして、任天堂はその難題をどうやって成功させたのか。その答えは、このジャンルを「銃で相手を殺すゲーム」ではなく、「水鉄砲のような銃でインクを撃って、周囲を汚しまくるゲーム」と捉えたことにある。

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