NVIDIA GeForce RTX 4010 が中国で販売中。中身はRTX A400だが価格は安め
NVIDIAのデスクトップ向けグラフィックスカードは現時点ではGeForce RTX 3050がエントリーモデルとして位置づけられています。このグラフィックカードは8GBのVRAMを搭載したオリジナルモデルは2022年に発売されていますが、そのあと2024年2月にGTX 1650などレイトレーシング非対応のモデルが廃盤になることに伴い、VRAM容量を6GBに減らしたRTX 3050 6GBが発売され、このモデルが現在のエントリーモデルとしてラインアップされています。
ただ、中国ではRTX 3050 6GBを下回るエントリー向けグラフィックスカードとして「GeForce RTX 4010」が販売されているようで、海外のYoutuberが実機を入手しこの謎のグラフィックカードの正体を暴くと共に、ゲーミング性能などをベンチマークなどで明らかにしています。
このGeForce RTX 4010と言う名称で販売されている同グラフィックカードですが、外観はシングルスロット・ロープロファイル規格に収まっており、クーラーにもNVIDIAのロゴ入りになっています。また、グラフィックカードの中身はRTX 3050と同じAmpere世代のGA107 GPUを搭載しており、エンタープライズ向けのRTX A400を転用し、勝手にRTX 4010を名乗っているモデルのようです。
ただ、本物のRTX A400はゲーミングに最適化されていないNVIDIA Studioドライバーを用いて使用する必要がありますが、このRTX 4010はRTX 4090Dと誤認させることで通常のGeForceドライバーで動作させる仕様のようです。
GeForce RTX 4010 (RTX A400)は768コアのCUDAコアと64-bitのバス幅で4GBのGDDR6を搭載し、帯域幅は96 GB/sになっています。これはRTX 3050に対して33%しかなく、バス幅も66%ほどに留まっています。
ゲーミング性能については1080pまでであれば中から高画質設定で多くのゲームが30~60fps程度でプレイ可能で、グラフィックス画質が高いゲームでも設定を落とせば60fps程度でプレイできるほか、軽めのゲームであれば60fps超えも維持することが出来ると言えそうです。
ただ、CUDAコアが少ないうえに帯域幅も狭いためレイトレーシングなど負荷が高いゲームは不得意で、Cyberpunk 2077では768pでRT有効状態だと平均26fps、Portal RTXは最低画質でも480p程度まで下げなければ動作が困難で、動作しても56fps程度になるとのことです。
このRTX 4010 (RTX A400)は現時点で£80で入手可能で、日本円では1.5万円ほどになり2.4万円ほどするRTX 3050 6GBよりかなり安くで購入できます。ただ、輸入コストなどを含めると2万円近くになるため、素直にRTX 3050 6GB版を買った方が性能面でも不具合発生時のサポートなども優れています。一方で、中国市場であればRTX 3050 6GBの6割程度の価格で購入ができるため、GeForce GTX 1650程度の性能があれば十分なゲームをプレイする場合には良い選択肢になりそうです。
I Ordered an NVIDIA RTX4010 from China… | Budget-Builds Official
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