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インターネット業界は誕生してからというもの、目まぐるしく変化しながら成長してきた。その影響を大きく受けるのが、いつも業界の中心にいるエンジニア達である。業界の変化とともに、エンジニアを取り巻くキャリアに関する状況も大きく変わってきた。
「ブラック業界」「低賃金」などと揶揄(やゆ)されていたことが嘘のように、今や「ITエンジニアの年収1000万円」などとニュースの見出しが並び、なりたい職業ランキング上位にも名を連ねる。あまりに早い変化に、実態がつかめないという方も多いのではないだろうか?
ハウテレビジョンは昨年実施したエンジニア向け2weeksサマーインターンに、ハウテレビジョンの技術顧問であり、インターネット業界黎明(れいめい)期から最前線で活躍し続けてきたエンジニア・伊藤直也氏を招き、最新のソフトウエアエンジニアのキャリアについて、ハウテレビジョン開発部長・大里健祐(現・同社CTO)とのディスカッションを開催した。今回はそのハイライトをお届けする。
テクノロジーはコモディティー化。異業種からソフトウエア業界に飛び込むケースはもっと増えていく
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今日はよろしくお願いいたします。「伊藤直也さんは『はてなブックマーク』をつくった人だよ」とインターン生に言ったら「神じゃないですか」と驚いていました(笑)。
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僕もうちの会社の新卒社員がスマホで「はてブ」を見ていたから、「むかしそれ作ってたんだよ」と言ったら「えっ」と(笑)。
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サービスのほうが有名になっているということですね。
今回は、エンジニアのキャリアに関して最近話題になった事柄をテーマに取り上げ、伊藤さんに解説していただこうと思います。
まず1つ目のテーマは、医師の女性がプログラミングを学び、ソフトウエアエンジニアへキャリアチェンジ、Googleに転職できたという話。ご本人が書かれた「note(【転職エントリ】Googleに入社します)」がとても話題になりましたね。
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これはものすごく優秀な方のレアケースではありますが、10年以上前にGoogleが初めて日本でエンジニアを採用した頃と比較すると、中途採用での入社数はかなり増えていますね。採用の基準も昔よりは広くなっている印象です。
日本法人で社員を採用し始めた頃のGoogleは、コンピュータサイエンスの深い知識が要求されるプロダクトを作れるような人がほんの数人、狭き門をくぐって入社するような感じでした。しかも、皆20代の若さでそれを成し遂げてしまえるほどの才能を持った人たちだった。
あれから10年以上過ぎた今は間口が広がり、フロントエンドができる、アプリケーションが作れる、など専門領域でしっかり力を発揮できれば評価されて入社できるようになってきている印象を受けます。
このテーマとして取り上げられた女性は、類いまれな才能をお持ちの方のように見えますし、どちらかというと以前の採用基準に近い評価を受けた方ではないでしょうか。
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そうですね。機械学習や競技プログラミングを、ほぼ1年でマスターされているそうです。
この事例だけでなく、異業界や非情報系職種からエンジニアへのキャリアチェンジは増えているように感じます。
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増えていますね。背景としてソフトウエア業界のビジネスとの融和性が上がってきていることが挙げられます。
10年以上前のITスタートアップの経営者などをみても、エンジニア出身の技術で戦うタイプか、ビジネスは得意だけどテクノロジーは分からないタイプのどちらかで、バランスのよいタイプはあまり多くなくて両極端だったんです。
今はソフトウエアを開発するけどしっかりビジネスも作り込める人もいれば、優秀なビジネスマンだけどプログラミングを学んだりソフトウエア開発についての知識をつけていたりする人もいる。
たとえば、僕がCTOを務める一休の社長は元はボストン コンサルティング グループの経営コンサルタントですが、今は普通にPythonでディープラーニングのコードを書いてます。
一休のサイトでは、全員に同じクーポンを表示させるのではなく、経済効率がよくなるようにユーザーによってクーポンを出し分けるようにしているんですが、この機械学習でフィッティングさせて、確率モデルで表示させる仕組みは、もともと社長が書いたものです。
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その話を聞いたときには、びっくりしました。
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社長も当然すごいんですが、それだけテクノロジーがコモディティー化しているということでもあるんです。機械学習やディープラーニングの計算を走らせるための道具はどんどん整備されてきていて、ある程度原理を知っていれば自分でそれを動かすことができるんですよ。
今後もコンサルティング業界出身などビジネスのことをよくわかっている人がソフトウエアの世界に飛び込んでくる流れは加速すると思います。
コンピュータサイエンスの基礎知識が身についているかが後々キャリアに差をつける
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続いてのテーマは「GoogleやAppleは大卒資格を不要だと考えている」と報じた、「この記事(すぐに業界標準に? アップル、グーグル、ネットフリックスは入社に大卒資格を求めていない/BUSINESS INSIDER)」について。採用の間口が広がったっていうことなんですかね?
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今も昔も、欧米に比較して日本の会社のほうが、コンピュータサイエンスを学習しているかどうかは関係なくエンジニアを採用する傾向にあると思います。アメリカには日本のような新卒一括採用というシステムがないので、エンジニアを採用するときに「コンピュータサイエンスの学位を持っている」ということが、プログラムを書ける証明になっていた側面もあるようですね。
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実際、大学で情報系の学問を学んでいることはその後の業務のパフォーマンスやキャリアに影響するんでしょうか?
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僕はソフトウエアエンジニアリングの領域では、明らかに影響があると感じています。コンピュータサイエンスの基礎が理解できていることは、後々すごくレバレッジが利くんですよ。
たとえばプログラミング言語の理解ひとつを取っても、コンピュータサイエンスのバックグラウンドのない人は「こう書いたら、こう動く」とパターンで理解する人が多い。逆に言えば、パターンでしか理解していないということです。パターンでしか理解していないと、過去にみないパターンの問題が出てきたときに対応できない。
でも、コンピュータサイエンスの基礎を身につけている人は、パターンではなく原理から理解しているので、未知のパターンの問題が出てきても対応することができる。
コンピュータサイエンスを学んでいないWebエンジニアが5~6年キャリアを積んだ後に行き詰まりを感じて、そこから学習を始めるケースは本当によくありますね。
僕自身もコンピュータサイエンスを学ぶ学部の出身ではなかったので、20代後半でこのままでは行き詰まると思って、毎日仕事を終えてから家で勉強していました。
このテーマでいうと、大卒資格が必要か不要かというよりも、どこかでコンピュータサイエンスの知識を手に入れていることが、ソフトウエアエンジニアを長くやっていくためには有効だという話だと思います。
とはいえ、ソフトウエア開発の仕事もとても幅広く多岐にわたってきていますので、コンピュータサイエンスを知らなければ仕事にならない、ということもありません。あくまで「専門性を突き詰めていくのであれば」という前提はあると思います。
新卒年収1,000万円も。エンジニアの待遇を向上させる2つのトレンド
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3つ目のテーマは、新卒IT人材の高待遇採用について。「この記事(年収1000万待遇も、熾烈な「新卒IT人材」争奪戦/東洋経済オンライン)」では「ITエンジニアは新卒でも年収1,000万円を超えるケースもある」と、その背景や実態について報じています。
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この事象の背景には、2つの大きな流れが存在します。まず1つ目は、日系企業が優秀なAIエンジニアやデータサイエンティストを採用しようとすると外資系企業と競合することになり、彼らと同水準の年収提示が必要になること。
以前ソーシャルゲームバブルと呼ばれ、国内のゲーム会社がエンジニアを取り合って、エンジニアの年収がかなり引き上げられた時期がありましたが、同じ理屈です。今回は国をまたいで人材を取り合うAIバブル。
ただ、たとえばアメリカは家賃や保険代が高く日本より生活コストがかかるので、アメリカの年収1,000万円と日本の年収1,000万円は実際には同等ではない。それでも、採用競争で勝つためには額面を外資の水準に合わせる必要があるので、日本にいるけど外資系水準の高額年収を得られるような状況が発生するんです。
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確かに、一概には比べられないですよね。
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もう1つの流れは、マクロな視点でインターネット業界に他業界の資本が流れこんだこと。これはバブルというより長期的なトレンドです。
僕が新卒でインターネット業界に入った時のソフトウエアエンジニアの給料は今に比べるとうんと低かった。新卒は年収300万円からスタートして、ある程度スキルがある人でもその倍程度というのがおそらく平均でした。
インターネット業界のビジネスがまだ成熟してなかった頃ですからね。
でも、サーチ連動広告やコンテンツ連動広告、アドネットワークなど費用対効果が高いネット広告の仕組みが登場し、インターネット広告のビジネスモデルが確立しだすと、既存の広告市場の資本がどっとインターネット業界に流れ込んできました。
この時期に、エンジニアの給料水準は1ランク上がったんです。
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2002~3年の頃の話ですかね。
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そうですね。次に目に見えてエンジニアの給与水準が上がったタイミングが、先述した2010年前後のソーシャルゲームバブルの頃。この2つのタイミングで、広告・ゲーム業界の一部の資本がインターネット業界に流れてきたように思います。
現在起きているエンジニアの待遇の向上は、業界にかかわらずあらゆる既存ビジネスを行う事業会社がインターネットに投資するようになったことが背景にあるんじゃないかと思います。
彼らが潤沢な資本を使ってエンジニアを取り合うので、新卒を含めてエンジニアの給料が向上しているのが、この5~6年の出来事です。
AIバブルはどれくらい続くか分からないけど、異業界からの資本の流入は大きなトレンドなので、2~3年でバブルがはじけるみたいなことは多分起こらないでしょうね。
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20年前からインターネット業界の歴史を振り返るとわかりやすいですね。
エンジニアの就職にカルチャーマッチは不要? 必要?
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ディスカッションの後半戦は、「外資就活ドットコム」内の人気Q&Aサービス「外資就活相談室」に寄せられた質問の中からいくつかピックアップして、伊藤さんにお答えいただこうと思います。回答者はGAFAの日本法人で働いているアラサーの男性エンジニアです。
1つ目の質問はこちら。
実際の質問のページはこちらから
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質問者の方は「エンジニアは技術力が最も重要視されると思うが、採用時点でカルチャーマッチも見られるのはなぜか?」と疑問に思っているようですね。
回答者の方は、カルチャーマッチも重要だと答えているようですが、伊藤さんはどう考えられますか?
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僕もエンジニアを採用する立場に立つことが多いけれど、カルチャーマッチは重要視していますね。
企業におけるソフトウエア開発は1人でやるものでなくて、ほぼ必ずチームで動くことになります。だから、ただコードを書くことだけじゃなくて生産的なチームワークについても常に考える必要があるんです。そのために、カルチャーマッチ感が求められます。
もう1つの理由は、結局エンジニアは自分が作ったものに愛着が持てなければ、長続きしないからです。やっぱりエンジニアの喜びって、作ったものを人に使ってもらうことなんですよ。でも、会社が作っているプロダクトに共感や愛着が持てなければ、その喜びも得づらいし、そうなると会社に所属する理由も希薄になってしまいます。
チームが長く生産性高く機能するためには、カルチャーマッチが大事だと、多くの企業がこの20年くらいで学びました。だから、口うるさくカルチャーマッチと言うようになったんです。
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会社のカルチャーを見極める前に、業界によってもカルチャーが変わってきますよね。外資ITや、国内ITメガベンチャー、スタートアップ、SIer、ITコンサル……。業界の選び方にも悩むところです。
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確かにカルチャーに違いはありますね。僕はいろんな業界出身の方を採用しているけど、Sler出身の方はスケジュールコミットが強くて、ビジネス感覚のある優秀な方が多い印象を受けています。逆に事業会社のWebエンジニア出身の方は、技術への好奇心が強かったり、スピード感があったりする。
自分で事業を起こしてみたいという思いが強い人は、メガベンチャーやスタートアップの方が昨今はカルチャーマッチしやすいかもしれないですね。
テクノロジーの専門性を磨きたい、という方は、採用においてテクノロジーのアピールを積極的に行っている会社などがマッチするんじゃないかと思います。
「内気=コミュニケーション能力が低い」ではない! 大事なのは相手の文脈で会話できるかどうか
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2つ目の質問は、内気な性格を理由にチーム開発に不安を感じている方から。最初のカルチャーマッチについての質問でも、コミュニケーションは大事であることが分かりました。では、性格的に内気だという場合はどうすればいいのでしょう。
実際の質問のページはこちらから
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まず内気かどうかと、コミュニケーション能力の高さは無関係だと思います。内気か否かで言えば、僕も大里さんもどちらかというと内気ですよ(笑)。
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ぐうの音も出ません(笑)。
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でも、大里さんはコミュニケーション能力は高いですよね。エンジニアのコミュニケーション能力の高さとは“相手の文脈で会話ができるかどうか”だと思います。
コミュニケーションの話でいうと、先日、ある企業の役員の方とお話ししていて、すごくふに落ちた話がありました。「世界には異質と同質の2つのコミュニケーションの種類があるが、ビジネスの世界は、基本的には異質コミュニケーションがベースになっている」というものです。
例えば、SaaS の製品を飲食業界に売るITビジネスを考えてみます。その企業の営業担当は、IT企業にいながら、飲食業界という全く別の業界の方と会話するのが基本になるでしょう。つまり、お互い普段のホームグラウンドが違う、異質コミュニケーションが基本になる。これがビジネスです。
だけど、エンジニアリングの世界ではエンジニア同士で話すことがほとんどで、多くの場合は同質のコミュニケーション、すなわちある程度同じ専門知識、文脈を共有していることが前提の会話が基本になっている。
同質コミュニケーションは本人たちは面白いんですが、異質な立場にいる周囲の人は話している意味さえ分からないことも多いですよね。
ビジネスの世界で同質コミュニケーションしかできなかったり、異質コミュニケーションがベースになってる人を同質コミュニケーションに引きずり込もうとしたりすると、コミュニケーション能力が低いという印象を与えてしまうんです。
質問に戻ると、内気かどうかはコミュニケーション能力には関係ありません。エンジニアリングが専門ではない方と会話する時に「どうしてエンジニアリングを理解しないんだろう、もっと理解してほしい」と同質に引き込もうとするのでなく、そもそも異質であることを基本としたコミュニケーションが取れるかどうかが大事なんだと思います。
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明快な解が得られて、スッキリしました。
「エンジニアの楽園を作れば、プロダクトを成長させられる」という誤解
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それでは最後の質問です。ワークライフバランスに悩んでいる男性からですね。バリバリ働きたい気持ちと家庭にも時間を割きたい気持ちで葛藤していると。日本はワークライフバランスにおいては、海外に比べると遅れていますよね。
実際の質問のページはこちらから
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海外と比べるとまだ劣っていますが、全体的に改善傾向だと思いますよ。
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たびたび話題に上がっているエンジニア争奪戦という文脈においても、ワークライフバランスが悪い会社は採用競争に負けてしまいますからね。
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そうですね。エンジニアの採用が売り手市場になって、福利厚生などもよくしないとそもそも人材が採用できない状況になったのが労働環境の改善につながっていると思います。
ただし誤解してはいけないのは、そういう福利厚生を手厚くして「エンジニアにとっての楽園」を築けば、自ずとエンジニアの生産性が上がるとか、もっといえば業績が上がるみたいなことではない、ということです。
エンジニアが働きやすい環境というと、やはり Google が最初に思いつきますが、エンジニアリングの観点でみると同社は世界でも特殊な会社なんです。何が特殊かというと、技術的に難しい問題を解くと会社がもうかるというエンジンを回すのがとても上手な会社なんです。つまり Google には世の中から天才を集める経済合理性がある。
だからこそエンジニアにとって魅力的な職場であることをアピールする。そういう背景があると思います。
でも世の中の大半の企業ではソフトウエアエンジニアリングの問題と、その会社の業績は直結していない。もちろん、良い問題を発見してその人たちがうまく問題解決すればもうかりますが、単に優秀なエンジニアがいることと業績には相関関係がない。
だから、福利厚生を充実させて優秀なエンジニアを採用するという狙いにおいて、Google のようなテック企業と、そうでない企業では背景事情が異なってくる。
エンジニアのワークライフバランスや労働環境は全面的に改善されているけど、それと会社や個人の成長はぜんぜん別問題だということは理解しておくべきですね。
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確かにGoogleはかなり特異なケースですね。では最後にエンジニアを目指す方々に一言お願いいたします。
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今、世の中全体のトレンドは、ハウテレビジョンもそうだと思うけれど、ソフトウエアを使って、ソフトウエアの問題ではなく「ビジネスの問題」を解決していくことなんです。
だから、エンジニアであっても、ビジネスの内容をちゃんと理解していることや、ビジネスコンペティティブで話せることが大切になってくると思います。それを意識できるといいですね。
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