futabooo blog

色々手をつけすぎてすぐに忘れるので備忘録

会社でチームトポロジーの輪読会をした

最近話題(出遅れてる?)のチートポ本のオンライン輪読会を10X社内でやりました。

輪読会とは

wikipediaには読書会の一つの形式として書かれていました。

輪読会式: 特定のテキストを一区切りずつ読んでいく方式

読書会 - Wikipedia

(読んでみたら自分たちがやってたのは輪読会ではないのかもしれない。。)

今回我々は事前に指定した範囲は各自読んでくる、輪読会当日は読んできた内容を元にディスカッションするというような形式を取りました。

進め方のところで詳細を記載します。

Why 輪読会

10Xは人が増え、自分が入社した2年前から4xぐらいの人数になっています。人数が増えればチームが増えるので今後の組織を考える時期に来ています。そこで輪読会でチートポのチームタイプやインタラクションを学ぶことで共通認識をつくり、組織の話のコンテキストを合わせて議論をスムーズにしたいという狙いがありました。

輪読会の進め方

大きな流れは下記のように進めました。

  1. 事前に対象範囲を各自読んでおく
  2. 当日はジグソー法を使って対象範囲の要約を参加したメンバーで作る
  3. 会自体のふりかえりをする

事前に対象範囲を各自読んでおく

実は輪読会1回目は集まってその場で対象範囲を読むという方法でやってみたのですが、ふりかえりで事前に読んできたほうが時間を有効に使えそうということで2回目から各自事前に読んでくる方法に変更しました。

ある程度個人への負荷が増えてしまうんですが、これがいい塩梅の緊張感になって参加メンバーには好評だったので以降事前に対象範囲を読んでおく方式で進めました。

当日はジグソー法を使って対象範囲の要約を参加したメンバーで作る

ジグソー法とは、協同学習を促すためにアロンソンによって編み出された方法である。 1つの長い文章を3つの部分に切って、それぞれを3人グループの1人ずつが受け持って勉強する。 それを持ち寄って互いに自分が勉強したところを紹介しあって、ジグソーパズルを解くように全体像を協力して浮かび上がらせる手法。

ジグソー法

ジグソーパズルを解くように全体像を浮かび上がらせることからジグソー法という名前がついたようです。

流れは下記のように進めます。

  1. ジグソーグループと呼ばれるグループを複数作り、コンテンツを分割して担当を分ける
  2. 同じ部分を担当する別のジグソーグループの人と集まってエキスパートグループを作る
  3. エキスパートグループで読み込みと議論を行い、理解を深め合う
  4. ジグソーグループに戻り自分の担当する部分を説明する

図で表すとこんな感じです。最終的にいくつかのグループでの要約が作成されます。

ジグソー法

CoREFプロジェクト推進部門 知識構成型ジグソー法

余談ですが学生の学習法としてジグソー法での学習と宿題では学習成果に5x程度の差があるようです。(画像上の方の赤い枠がジグソー法、下の方の赤い枠が宿題)

visible-learning.org

会自体の振り返りをする

輪読会の最後には5分程度もっと会自体をよくするためにはどうするのがよいかふりかえりを必ずしていました。会を進めるごとに改善された内容をいくつか紹介します。

  • 当日集まって読むのをやめて事前に読む方式に変えたことで議論に時間をたくさん使えるようになった
  • GoogleMeetのブレイクアウトルームを使ってジグソーグループを作っていたが録画できず参加できなかった人が議論を見れないので事前にジグソーグループ用とエキスパートグループ用のURLを発行しておいて各自分かれるスタイルにしたことで録画できるようになった
  • カレンダーの招待をしていても開催時間が朝で突然予定が入ってこれないなどがあったのでリマインダーを設定することで人数を事前に把握できるようになった

輪読会をやってみて

オンラインでの輪読会は初めての試みだったのでうまくいくか不安でしたが、参加者のOwnershipにも助けられて会を重ねるごとにロジが洗礼されていき良い形の輪読会が作れたと思います。また、チートポ本を題材に選んだことで10Xの場合は〜というように議論が発生したので当初の目論見であったコンテキストを合わせるということもできたと思います。

アウトプットの一部を紹介します。既存の組織間のインタラクションモードのAsIsとToBeみたいな整理がされていて各インタラクションモードは共通認識としてどういったインターフェースでやりとりするのかをメンバーは理解しています。(ほぼモザイクですがw)

一方で参加してない人には本の中の言葉はスッと入ってくるものではない(参加者もカタカナにやられ気味だった)ので10X内部で使う用語に落とし込めるといいよねというようなふりかえりもありました。

共通認識をつくるための輪読会、おすすめです。