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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「真紅の文字」(1926)リリアン・ギッシュ主演。


活弁と楽団付きのサイレント映画上映会である「無声映画上映会」の3本のうちの最後は、サイレント時代の大女優、リリアン・ギッシュ主演「
真紅の文字」(原題:
The Scarlet Letter,1926)。
 

淀川さん流に言えば「サイレントの名作”真紅の文字”。まぁ、すごいですね。リリアン・ギッシュが綺麗でしたね。可憐でかわいいかった。しかも、芯が強いんですね。まぁ、こんな綺麗な人、みたことありませんでした。ぜひこの映画、みてくださいよ。それではまたお会いしましょう。サヨナラ,サヨナラ,サヨナラ♪」。
 
リリアン・ギッシュ(写真)は、19世紀の末期の1893年
10月14日生まれで、亡くなったのは20数年前の1993年2月27日で99歳の生涯だった。D.W.グリフィスの映画「國民の創生」(1915)「イントレランス」(1916)に出演。
1970年にアカデミー名誉賞を受賞。
 
 
遺作となったのは1987年の映画「八月の鯨」。
この映画では同じくハリウッド大女優で、人気・実力ともにナンバーワンと言われるベティ・デイヴィス(1908年4月5日-1989年10月6日)と共演している。この時ギッシュ94歳、ディヴィス79歳だった!。この映画も見てみたい。
 
 
サイレント映画「真紅(しんく)の文字」では、弁士の澤登翠(さわと・みどり)さんが、娘役のリリアン・ギッシュ(当時33歳)、その母親、牧師、その他出演者の声を使い分けている。それが素晴らしい。終わったあとは拍手が鳴り渡った。
 
澤登さんによると、無声映画上映会のグループのメンバーのひとりに映画評論家の佐藤忠男さんがいるという。この佐藤さんから直接聞いた話として「モスクワのレニングラード(当時)をバスで移動中に、リリアン・ギッシュが偶然バスに乗り合わせていて、”生”のリリアン・ギッシュを目の前でみた」という。いろいろなエピソードがあるようだ。
 
 
ストーリー:
安息日の礼拝に遅れてきたお針子のへスター(リリアン・ギッシュ)を諭したことがきっかけで、牧師のアーサー(ラース・ハンソン)は彼女に魅かれるようになる。村の使命でイギリスに渡ることになったアーサー。アーサーは、へスターにイギリスに同行するように求めるが、へスターはそれを拒んだ。
 
 
名ばかりとはいえへスターが人妻であることを知ったのだった。夫の所在がしれなくなって数年。その夫の留守中にアーサーの子を産んだへスターは、不倫を咎められ、罰として真紅の文字で「A」の文字が胸にその事実を刻印される。
 
 
植民地時代初期、ヘスターが子供の父親の名前を明かさないので、胸に姦通を意味する“A”の文字を縫いつけられたのだ。ナサニエル・ホーソンの原作をもとに、禁じられた恋の物語を描いた作品。
 
 
・・・
主人公のヘスターは自分から牧師を誘惑する女性で、これまでギッシュが演じてきた受身の清楚なヒロインとは異なり、積極的に行動するタイプの女性である。「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラのような自立した女性と言える。
 
 
植民地時代の保守的で、規律を重んじる清教徒が多いボストンの地では、規律に反するものは、見せしめの罰として最悪の場合は処刑が待っていた。
 
          見せしめの刑にされるへスターと飲み物を与える牧師。
 
板に両手・両足の入るだけの丸い穴があけられてそこに、手足を出し、見世物にとしてさらされたりするのだ。そうした閉鎖的なボストンの町(ロケはカリフォルニア)を描写しつつも、自然の中に自由な匂いも漂わせる。ヘスターと牧師が恋に落ちていくシーンも自然に描かれている。
 
 
牧師という立場で、地元の民衆からわしたわれていたのだが、人々から、へスターの相手の男の名前を聞き出せと言われて、へスターに「名前を言え」と迫り、それを聞き、牧師に目を向け、視線をそらさないへスターの演技の凄さ。
 
途中で、数年ぶりに別人のようにヒゲぼうぼうになって現れる夫が、へスターと牧師との関係を知って、どのような仕打ちにでるのか・・・というサスペンス?に満ちた展開もある。
 

牧師の苦悩と、へスターへ
の変わらぬ愛の物語であると同時に、牧師の罪の意識の物語でもある。弱さから自分がヘスターの父親だと名乗れず、その罪の意識から自らの体に焼きゴテで「A」の文字を刻印するのだった。
 
 
・・・
「真紅の文字」は、サイレント期を代表する女優と、サイレント期を代表する監督が、古典を題材にして作った「クラシック名画」である。
 
 
リリアン・ギッシュに関しては、今はブログを中止しているポニー
さんが「リリアン・ギッシュ」の記事を2010年にアップしていた。
ポニーさんによると「散り行く花」が傑作でおすすめだという。
 
リリアン・ギッシュの出演作品
 八月の鯨 (1987)
 くたばれ!ハリウッド (1986)<未>
 ハックルベリー・フィンの大冒(1985)<TVM>
 リリアン・ギッシュの肖像 (1983)<未>
 ハンボーン (1983)
 シン・アイス (1981)<TVM>
 ウエディング (1978)
 危険な旅路 (1967)
 歌声は青空高く (1966)
 消えた拳銃 (1966)
 追跡珍名場面集/ザ・グレート・チェイ (1963)未
 許されざる者 (1959)
 私に殺された男 (1958)
 狩人の夜 (1955)
 蜘蛛の巣 (1955)
 ジェニイの肖像 (1947)
 白昼の決闘 (1946)
 初恋時代 (1945)
 暁の勝利 (1942)<未>
 白鳥 (1930)
 風 (1928)
 アンニー・ローリー (1927)
 真紅の文字 (1926)
 ラ・ボエーム (1926)
 ロモラ (1924)
 ホワイト・シスター (1923)
 嵐の孤児 (1921)
 亭主改造 (1920)
 東への道 (1920)
 スージーの真心 (1919)
 大疑問 (1919)
 散り行く花 (1919)
 幸福の谷 (1919)
 人類の春 (1918)
 偉大なる愛 (1918)
 世界の心 (1918)
 ダフヌと海賊 (1916)
 暴風の後 (1916)
 イントレランス (1916)
 清き心 (1915)
 國民の創生 (1915)
 青春 (1915)
 ホーム・スイート・ホーム (1914)
 アッシリアの遠征 (1913)
 牧場の花 (1912)

 

 
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