【第144回】
チーム育成シミュレーション「大学バドミントン白書」
大学リーグ最強のバトミントン部を目指せ!!
(02/08/09)
誰が監督に就任するかによって、スポーツチームは驚くほど変わる。サッカーの日本代表チーム、そして今年の阪神タイガースや読売ジャイアンツがよい例だ。選手たちの潜在能力をどこまで引き出すことができるか、そしてチーム全体のまとまりを作り出すことができるかどうかで、強くなることも弱くなることもある。今回紹介する「大学バドミントン白書」は、監督の役割がいかに重要であるかをリアルに体感することができる作品だ。
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練習内容によって選手たちの能力値が変化する |
「大学バドミントン白書」は、とある大学のバドミントン部の監督として選手たちを育てる、「サカつく」系のスポーツチーム育成シミュレーションゲーム。4部リーグで低迷する弱小チームをシゴキあげ、就任期間4年のうちに1部リーグで優勝させるのが目的だ。年に2回行われるリーグ戦で好成績を収めれば、ひとつ上のリーグへ進むことができる。入学~引退と、毎年入れ替わる選手たちの素質を見抜いて強いチームに育て上げなければならない。
プレイは、“柔軟”や“練習試合”など、画面に表示される練習メニューの中から指導したいものを選びながら進める。1日の練習は4コマ。それぞれに3種類の異なるメニューが用意されているので、組み合わせは12種類だ。どんな練習をさせるかによって、6種類ある選手たちの能力値が少しずつ変化するようになっている。練習すればするほど各能力値は高まるが、あまりキツい練習を強いると選手たちのストレスが溜まり、クラブ内の雰囲気も暗くなってしまう。ときにはおだてたり、気前よく牛丼を奢って和ませることも必要だ。
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年に2回行われるリーグ戦のレギュラーを決める |
チームを強くできるかどうかは、練習メニューの組み立て方次第。“素振り”と“ランニング”を中心に、“筋トレ”“フットワーク”を取り入れるといいだろう。各能力値は高ければ高いほど好ましいが、むしろ極端に劣る部分…つまり弱点を作らないように心がけよう。リーグ戦が始まると試合はほぼ自動的に行われ、“攻め”と“守り”、“球筋”くらいしの指示しか出すことができないため、勝敗の行方をただ見守るしかない。したがって誰を出場させるかがとても重要なわけだが、筆者が試したかぎりでは“技術力”重視の編成が勝ち進みやすく感じた。また、次期主将を選ぶ場合は“努力”の高い者を選ぶと比較的まとまりがいいようだ。
画面表示は地味だが、緻密な戦略が求められるゲームだ。強いチームを育てるには、常に最適な練習メニューを考えながら進めなければならないし、選手たちのストレスやチームのまとまり具合にも気を配らなければならない。新年度を迎えるたびにせっかく上達させた3年生選手がクラブを離れ、その代わりに新年生が入部してくるというのも、大学の部活ならではの宿命だろう。監督業の難しさ、そして楽しさが味わえるおもしろい作品だと思う。
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自動的に行われる試合では、ちょっとした指示を出すことも可能 |
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目指すは1部リーグでの優勝。さて、あなたの評価は? |
【著作権者】I・S 氏
【対応OS】Windows 95/98
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.3(02/06/06)
【ファイルサイズ】1.92MB
□http://members.tripod.co.jp/is231/
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(三鷹 昭一郎)