「幸福実現党」の講演会をtsudaってみた。


本日、京都大学において幸福実現党・政調会長の黒川白雲氏による講演会が行われました。その様子をtwitterで中継したので、そのログをここに掲載します。
なお、私は幸福実現党とはまったく関わりはなく、興味本位と疑問解消のために聞きに行っただけということをお断りしておきます。

講義室は非常に電波が悪く、途中何度もイーモバイルが切断(ソフトバンクに至っては圏外)されましたので途中文章のつながりが悪い部分がありますが、ご了承願います。


えー、「tsudaる」の生みの親である津田さんに、

@igaki の今回の中継はキラーコンテンツだな。

というお言葉を頂きました。(ぺこり)


17時開場、17時25分講演開始。講演者黒川白雲の経歴紹介。早稲田の政経学部から東京都庁を経て宗教法人幸福の科学へ。

(黒川)「今幸福実現党は衆院選へ向けて様々な活動をしております。このわれわれの大きな政策を見て頂いてですね、みなさんの思想形成に役立てばよいと思っております」

(黒川)「私は学生時代に左派とか右派の両方のサークルに所属して、自分の視野を広げてきました。その経験が今の幸福実現党での活動に役立っております。私は大学を卒業してから政治の道に行こうとも考えていましたが、宗教の道に進みました。」

(黒川)「それはなぜかと申しますと、人間の心を変えないとユートピアは実現できないということに気づいたからです。私は大学3年生くらいの時に幸福の科学に出会いました。ちょうど幸福の科学ができたときですが、理想社会・ユートピアを作るその考えに共鳴しました」

(黒川)「まず私的幸福=自分の人格を固め、そしてそこから公的幸福へと進んでいかなければなりません。今は国難の時代です。今社会的なものを変えていかなければユートピアは作れません」

(黒川)「私が何を国難といっているかといいますと、それは北朝鮮の脅威・不景気です。この状況を変えなければ、日本が世界を変えることはできません。麻生総理が北朝鮮のミサイルについて記者団から聞かれて「私の限界を超えている」といいました。こんな首相に任せていいのでしょうか」

(黒川)「(北朝鮮の脅威について熱弁を振るっています)」

(黒川)「わたしたちは憲法9条を改正することを党是として掲げています。この北朝鮮の脅威の中、民主党も自民党も憲法9条について触れておりません。マニフェストの中に安全保障問題が出てないんです。」


@igaki:【急募】電波


(黒川)「自民党はまったく無能でありますけれども、民主党も無策であります。憲法9条改正をいっているのは、わたしたち幸福実現党だけであります。共産党もまったく影を鎮めております。9条をいうとマスコミから叩かれるから、政治家はいわない。しかし私たちは言い続けます」

(黒川)「日本に本当に強い国になって欲しい、陸海空軍を創設することをはっきりとうたいます。これをうたわない限り、これから日本はやっていけない。政府は自衛隊は軍隊ではないといっていますが、海外からでは軍隊といわれているんです。」

(黒川)「北朝鮮が日本に向けてミサイルを撃つというのであるならば、わたしたちは敵地に先制攻撃を行います。自民党は日本では予防的敵地先制攻撃は行わないとしています。向こうが核を撃とうしていても、予防することはできない。撃ってからでないと対策を取れない」

(黒川)「北朝鮮が核ミサイルのボタンを持てば、どんどん食糧支援や経済支援を要求される。最貧国である北朝鮮から属国化されることは許したくない!はっきりと物を言い、はっきりと行動できる国にしていきたい!憲法9条改正・国防軍創設、これに取り組んでいきたいと思っています」

(黒川)「以上が1点目です。2点目の国難は、不景気です。現在の不景気は政府の失政です。その根本にあるのは消費税、そして金融引き締めであります。これらによって日本は不景気になっている。これは自民党の責任であります。」

(黒川)「20年ほど前、自民党は消費税を断行しました。当時は非常に景気がいいときでした。しかし消費税を創設してから日本の景気はどんどん悪くなりました。海外では消費が盛んですから、消費税はあってるんです。しかし日本では倹約が美徳とされている。消費税は向いてないんです」

(黒川)「消費税ができてから税収が60兆円から44兆円まで落ちました。これは消費が落ちたということです。バブルつぶしといわれた金融引き締め策により、税収も減ってしまいました」

(黒川)「税収を増やせば、この財政赤字がなくなるわけではない。消費税をなくすことによって、税収を増やしていこうというのがわれわれの主張であります。あわせて、経済政策によって3%〜4%成長していくことによって、消費税撤廃分は取り戻せる」

(黒川)「これが、この減税による増収案であります。これはアメリカがレーガン大統領に行いました。減税によって増収ということがありました」(@igaki 注:レーガン大統領のこの政策によって、アメリカは双子の赤字を抱えることになった)

(黒川)「減税をすれば消費が増えて、税収が増えるんです。消費を増やすためには減税しかないんです。物の値段を下げていくしかないんです。はやっているのはディスカウントストアですよね?物の値段を下げるしか消費を増やす方法はないんです。」

(黒川)「ばらまきは効果がありません。それが自民党はわかってないんです。こないだ話した店のおばさんもいっていました。「これ以上消費税をあげられたらたまらない」そう、消費税は絶対に撤廃しなければなりません」

(黒川)「海外の一流国は増税ではなく、減税によって自然的増収を行います。一流は減税によって自然に増収を行うしかないのです。」

(黒川)「幸福実現党の政治思想は、小さな国家を目指します。安い税金、小さな国家です。とにかく無駄をなくしていく、これがわたしたちの目指していきます(講演者の携帯が鳴る)」

(黒川)「相続税、これはまったく意味のない税金であります。二重課税、三重課税。税務署は、生きている間にとりっぱぐれたら死んだときに取る。最高税率50%です。これだけ高い税金を取る。これは不労所得を許さないという思想ですね。社会主義の思想です」

(黒川)「相続税や贈与税は消費を止めてるんです。あなたたちのお父さんが車を買っても、あなたたちに車をあげることが、贈与税があるためにできないんですね。わたしたちは頑張った人が報われる社会にしたい。」

(黒川)「格差をなくすためには、努力した人が報われる社会を作ることが必要です。そのためには相続税や贈与税を撤廃し、さらなる経済発展を遂げる必要があります」




以上で講演終わり。以下質問タイム。





(質問)「消費税や相続税を撤廃して消費を拡大するということですが、本当に消費は拡大するんでしょうか?」


(黒川)「それは間違いないと思っております。橋本総理の時に3%から5%にあげたのですが、その時にGDPがマイナス1.5%になったんですね。そのときに特に住宅関係は非常に落ち込みました。数%あげただけでこんなにさがったんですね。だからちょっとした減税だけでも消費は大きく増えるんです。」

(質問)「憲法9条についてなんですが、北朝鮮への先制攻撃したあとに戦争が起こるのが心配です。暴力に基づく平和はあり得るのか。もう一点は、幸福実現党は宗教法人ですが、宗教の精神はどれほど政策にはいるのか」


(黒川)「非常に暴力的に見えるかもしれませんが、戦争を起こさないためにそういう姿勢を起こさないことが大切だと思っております。守りの武力を持っていなければ、むしろ相手国に武力を起こさせてしまう、そう思っています。抑止力というと綺麗な言葉だけですが、要するに相手を脅すということです。」
(黒川)「先制攻撃をしないと宣言した時点で抑止力はなくなってしまうんですね。相手に自由に攻撃してくださいと。このような状況では簡単に日本は属国化してしまいます。敵地に先制攻撃するという姿勢を持つということが大切です。」
(黒川)「日米安保は同時に堅持していくことが戦争を抑止してくことになると思っております。民主党は第7艦隊だけでいいといっております。親中反米的な思想があるんですね」

(@igakiの質問)「まず相続税と贈与税について伺います。相続税については、現在対象となる人は全国民の4%しかありません。ほとんどの人にとっては相続税は縁のないものです。そればかりか、相続税がないことによって絶望的なまでの格差が生じている国があります。それが中国です。」
「数年前のデータですが、日本の一番の金持ちは森ビルの森社長で、資産は約8,000億です。そしてその時の中国の一番の金持ちは、不動産業をやってる27歳の女性。資産額は2兆数千億です。(会場どよめき)中国には相続税も固定資産税もないため、このような格差が生じているのです。」
「先ほどのお話では相続税や贈与税を撤廃することで消費を拡大し、もって格差を是正するということでしたが、現に相続税がないために親から財産を引きついで金持ちがもっと金持ちになっているという現実に対してどのように考えますか?」


(黒川)「相続税や贈与税は消費を止めてるんです。あなたたちのお父さんが車を買っても、あなたたちに車をあげることが、贈与税があるためにできないんですね?わたしたちは頑張った人がもっと報われる社会にしたい。頑張った親が、それを子どもに残せるようにすべきです。」


(@igakiの質問)「つまり、金持ちの子どもがさらに金持ちになり、格差が絶望的なまでに拡大するということは仕方がないということですね?」


(黒川)
「相続税についてですが、格差是正のところで使うというところでは間違っている。所得再配分のところで使いたくないということです。豊かな人を創ることで、彼らに金を使ってもらう。自由な中で努力するものがどんどん報われる社会にしていきたい。」
「日本では寄付税制というものがない。そういうものを作っていくつもりです。大きな国家を作ってそれを再配分するのではなく、民間が配分していくという社会にしていく。格差は出てくるのはしょうがないと思っているが、それは他の部分でカバーします。」
「相続税については、親から子が丸ごと引き継ぐ、つまり金持ちがさらに金持ちになるということは仕方がないということで考えています。そして、国家は国が守るのではなく、家族で守るんだと考えています。そのために遺留分の規定も排除することも考えています。」


(@igakiの質問)「消費税についてですが、これは消費しただけ課税するというものですから、ある意味非常に公平な税金です。そして現在も税収の約12%を消費税が占めています。これを廃止してしまう合理的理由はないと思うのですが、いかがでしょうか?」


(黒川)「消費税については、撤廃することで消費を増やすことができます。まず景気をよくすることが大事です。景気をよくすることによってそれによって財源をまかなっていこうとしています。」

(会場からの質問)「宗教団体が政治に関わることについてはどう考えているか?」


(黒川:返答)「政教分離違反というのはよくいわれるんですが、政教分離というのは国家を縛るものです。宗教が政治を行うことを規制するものでは一切ないということですね。」
(黒川:返答)「政教分離は宗教団体が表現をすることを禁じるものではありません。その中でどんな思想を表していきたいか。それは正義ということですね。われわれはいじめ防止法案を作ろうとしています。はっきりとした善悪を取り込んでいこうと思っています」

(会場からの質問)「先制攻撃をすると戦争になると思いますが、その先はどうなるのか。そもそも武力で平和はつくりだせるのか」


(黒川:返答)「先制攻撃をするという選択肢を持つことで、抑止力が生まれます。抑止力があれば、攻撃してきません。抑止力がないと、相手に攻撃しようという石を持たせてしまう、相手を悪に陥れてしまいます。地獄に落としてしまうのです。そうならないように、強い抑止力が必要です」
(黒川:返答)「(政教分離の話)政教分離は、個人を守るものです。民主主義の根本は人を大切にすることにあります。神仏の子であるということが根本にある。それをまず憲法を最初に入れたいと思っています。」

(会場からの質問)「公明党ってどんな政党ですか?」


(黒川:公明党への返答)「私の東京都庁での経験によれば、たとえば公営住宅が公明党の議員さんの口利きで入ってたりとか、新銀行東京の問題では貸し付けて焦げ付いたりといったことがあります。公明党は日本をどういうようにしたいというところが見えないんですね。利権だけといいますか。」


(会場からの質問続き)「おばに創価学会の人がいて「仏壇ほかす」とかいわれて正直ウザかったんですよ。公明党についてどう思いますか?」


(黒川の返答:公明党について)「立場上他の政党や宗教について言うことはできませんし、支持もしたくありませんが、創価学会は浄土真宗などの仏壇を持つ宗教に寛容でないということですよね。それはダメだと思うし、政党としてはっきりビジョンを持っていくことが大切だと思います」

(会場からの質問)「幸福実現党の国家像について(大きな国家を目指すのか小さな国家を目指すのか)」


(黒川:国家像への返答)「わたしたちは自由な社会を作るんだという理念でやっております。思想的には小さな国家に向かっていき、行政や財政の無駄を排除していきます。例えば毎年3月くらいになると工事やってますよね。あれは予算を使わないと削られるからです。」
(黒川:国家像への返答)「もっと役所もスマートにしていく、地方の方にも下ろしていかないといけない。小さな国家にするということは憲法にも載せます。」


(会場からの質問続き)「アメリカは自動車業界に税金を投入しましたよね。ああいうような大きな政府と考えられるような施策は一切取らないということでしょうか?」


(黒川:国家像への返答)「大きな政府とか小さな政府というのは相対的なもので、必要なときには企業に注入したりはするけれど、理想像としては小さな政府を目指すということです」

(@yoshiokadaiの質問)「宗教的寛容というのを掲げているけれども、他の宗教に非寛容的な宗教(キリスト教原理主義や、創価学会など)を信仰する人に対する宗教教育というのは成立しうるのか?」


(黒川:返答)「普遍的な宗教教育というのは、個別の宗派については含んでいないということです。「普遍的」とは愛の精神であるとか、自助努力の精神であるとか、反省の精神であるとか、そういった普遍的な内容です。」


(@yoshiokadaiの質問)「唯物論=(宗教的な価値観を否定する価値観)もまた認められなければならないのではないか?」


(黒川)「教育基本法では努力規定としてでておりますが、そういった精神的な部分をお伝えしていきたいということです。したがって唯物論者の人にそういったことを強制するといったことは考えておりません。」
(@yoshiokadaiの質問)「普遍的な価値が存在するという前提なのか?」
(黒川)「存在します。」
(@yoshiokadaiの質問)「そのようなものを存在するかどうかを判断するのも個人の自由のはず。普遍的な価値を認めない人は教育についての議論に参加できないということか?
(黒川:返答)「はい、そうです。」
(@yoshiokadai)「ありがとうございました。」

(会場からの質問)「国家機関としてそういったこと(宗教的な価値観)を定めることは宗教分離に反しないのでしょうか?」


(黒川:政教分離の返答)「われわれは価値観というものを教えたいと思っております。そういった普遍的な価値観というものは存在するという前提で、価値観を教育の中に持っていきたいと考えていきます。また、幸福の科学を優先するということもしません。」

(@yoshiokadaiの質問)「政教分離の目的に特別の地位を得た宗教の堕落を防ぐというものがありますが、幸福実現党が堕落しないためにはどのようなことをすると考えているか?」


(黒川:返答)「幸福実現党は、政権政党であっても信教の自由は保障します。幸福の科学を優先するということもしません。特定の宗教に特権を与えるということもしません。堕落しないかという点については、私たちを信じてください、としか申し上げられません。」

(会場からの質問)「日本の人口を3億人にするということをするということを書いてありましたが、3億人の胃袋を支えることが今の日本で可能なのか?もう一点は、自由化することで経済を支えるということですが、自由化によって力の弱い人が虐げられるということになるが、これにはどう応えるか。」


(黒川:返答)「日本はこれから少子化=衰退していくというところがあるかと思いますが、3億人国家を実現したい、まずは人口を増やしていくんだということをビジョンとして掲げております。その中で食糧自給率をあげていかないと思っておりますが、農業の自由化も進めていきたいと思っています。」
(黒川:返答)「農業に株式会社が算入できるようにしたいと思っております。それが自由にできるようにしたいと思っております。人口増と食糧自給率を同時にあげていこうと思っております。」

(@katryoの質問)「衆議院の選挙での最低限の獲得議員数と目標議員数は?」(@tot_mainさんから頂いた質問)


(黒川:獲得議席数への返答)「第一党を目指しております。最・低・限241議席以上。現在幸福実現党の認知率は40〜50%ほど。次の選挙で政権を取れなければもう遅い。これが最後のチャンスであると思っております。」


会場での質疑応答は以上です。以下は終了後、出口で個人的に聞いた内容。


(@yoshiokadaiの質問)「第一党になるまでは連立することもあると思うが、公明党とも手を結ぶのか?」


(黒川:返答)「はい、そうです。まだわかりませんが。」


(@yoshiokadai の質問)「黒川先生の肩書きは政調会長となっていますが、すでに政務調査会は設置されているのですか?」


(黒川:返答)「はい、あります。まだ小さな政策グループといった程度ですが。」


(@yoshiokadai の質問)「黒川白雲というのは本名じゃないですよね?あなたは黒なんですか?白なんですか?」


(黒川:返答)「さあどっちでしょう。フフフ・・・」

(@igakiの質問)「現在日本やアメリカで賃金格差による空洞化が進んでいます。企業はどんどん賃金の安い方へ工場を移転しています。このような状況で人口を増やしたところで、失業率がどんどんあがるだけではないのでしょうか?」(@kekekedaさんから頂いた質問)


(黒川:返答)「しかし経済力が上がれば、日本に戻ってくると思います。」


(@igaki)「しかし経済力が上がれば、当然賃金も上がります。外国との格差ももっと増えるでしょう。そのような状況で企業が日本に工場を戻すことは考えられません。」


(黒川:返答)「それはそうですね。わたしたちはもっと日本に雇用を生み出せると考えています。たとえばNYは24時間地下鉄を走らせています。私たちは24時間動き続ける都市を作り上げることで、雇用をもっと生み出そうと考えています。」
(黒川:返答)「また、移民をもっと受け入れることで安い労働力を確保します。」


(@igaki)「ああ、3億人というのは国民だけの数ではないのですね。つまり国民と移民との間に格差をつけることで安い労働力を確保するということですよね?」


(黒川:返答)「そういうことです。」


(@igaki)「移民を国民のために安く使うということですよね?」


(黒川)「やむを得ないと考えています。」


(@igaki )「そうですか、ありがとうございました。」


以上です。
その場で聞いて要約したものなので、不正確であったり抜けてたりする部分はありますが、ご容赦願います。


話を聞き終わっての個人的な感想 by@yoshiokadai「驚くべき内容でしたが、驚きはありませんでした。全体を透して白眉なのは、移民政策に対する答えだと思います。イベント全体としては、誰が幸福の科学の人か分からなくて、疑心暗鬼でした」

話を聞き終わっての個人的な感想 by@igaki「何の考えももたずにこの話だけ聞くとはまる人が結構いそう。しかしそれはいい面だけを何度も聞かされるからで、最後の移民の話のように、都合の悪いところは全く話さない。非常に危険だと感じた。」