BUSINESS | 2024/12/30

2024年アジアの流行トピック
TNCアジアトレンドラボが 「アジア10エリア トレンドランキング 2024-2025」 を発表!

Z世代が牽引する、中国・韓国・台湾・タイ・ベトナム・インドネシア・シンガポール・マレーシア・フィリピン・インドの注目のトレンドランキング

FINDERS編集部

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2024年、アジア各国では 「何がヒットしたのか?」

株式会社TNCは、運営する 「TNCアジアトレンドラボ」 (https://tnc-trend.jp/)にて、中国・韓国・台湾・タイ・ベトナム・インドネシア・シンガポール・マレーシア・フィリピン・インドを対象に行った調査をもとに 「アジア10エリア トレンドランキング2024-2025」を作成、発表した。

2024年に各国で 「なにがヒットしトレンドになったのか?」、現地ボードメンバーに対するヒアリングや実態調査を行い、TNCアジアトレンドラボで分析をして、上位5位のランキング形式にまとめたレポートだ。

レポートの請求URLhttps://tnc-trend.jp/trendranking2024/

中国トレンドランキング

1.中国Z世代に人気の「ちいかわ」、ポップアップストアも大人気に
2.デザイン性の高い電動アシスト自転車の利用が上海で増加
3.キーワードは「翻紅(再びヒット)」、「本当に良いもの」の人気が再燃
4.国潮プチプラから自然派へ、アラフォー世代に話題の国産コスメ「東辺野獣」
5.中国のライブシーンが過熱、地方都市にも広がるコンサート・ライブ市場経済

奇抜な中国らしさやプチプラが注目された国潮ブームから数年が経ち、シンプルで上質な国産商品に注目が集まるようになっている。スタイリッシュな電動アシスト自転車や、伝統的な生薬を使ったスキンケアブランドなど、コンセプトや品質がしっかりした商品が登場。不景気の影響もあり、安いものを多く買う消費スタイルから「理性消費」(多少高くてもよく選んで長く使う)が主流になりつつある。

韓国トレンドランキング
1.特化型コンビニがトレンドに、新たな消費体験をする場に進化
2.「生レモンハイボール」など柑橘系の缶チューハイ
3.「おまかせ」スタイルの外食店がMZ世代の注目を集める
4.「チョンカンス」(農村+バカンスが)が休暇の新トレンドに
5.割安な「返品マーケット」の利用者が急増

競争の激しい韓国のコンビニ業界で、ラーメン専門コーナーを設けた店舗や、野球場近くの球場を模した店舗など、コンセプトや専門性を打ち出した店舗が増加している。また、コンビニ各社はハイボールやサワーの缶チューハイの新商品を次々と販売。フルオープンタブの「生レモンハイボール」が大ヒット商品になった。店舗開発や商品開発で、各社がしのぎを削っている。

台湾トレンドランキング
1.「ちいかわ」が大ブーム!共感と愛らしさでファンが熱狂
2.伝統料理をアレンジした新メニューが人気チェーン店で続々登場
3.POP MARTの「Labubu」がZ世代の人気アイテムに
4.LUSHの「黄金の眠り MGマッサージバー」が売り切れ続出
5.愛之味のオーツミルク飲料がヒット、拡大する植物性ミルク市場

台湾の食品市場では、環境と健康への意識から植物性ミルクが、レトロブームから台湾の伝統食を取り入れたメニューが人気となっている。特に愛之味のオーツミルクドリンクは機能性を重視した商品が大ヒット。また、台湾の伝統食材を活用したメニューが注目され、愛国心を感じさせる商品が若者層に支持される傾向が強まっている。

タイトレンドランキング
1.Butterbearなどの「かわいい」キャラクター
2.タイティーのなめらかなフローズンドリンク「スラーピータイティー」
3.ムーテールー×マーケティング、 スピリチュアル訴求の「ムーケティング」
4.タイ発の大注目ファッションブランド「Rally Movement」&「PIPATCHARA」
5.タイのZ世代が支持、独特な雰囲気でリアルを切り出すデジカメ

2024年、スイーツ店のマスコットキャラクター「Butterbear」が、かわいいダンスと愛されキャラでZ世代女子から支持を集め、一躍国民的アイドルとして注目を浴びている。また、数年前から人気を集めているアートトイでは、インフルエンサーや芸能人のSNS投稿がヒットアイテムを牽引。2023年に上陸したアートトイストア「POP MART」は行列ができるトレンドスポットとなっている。世界中で話題となったムーデンも含め、2024年は「かわいい」がキーワードとなった。

ベトナムトレンドランキング
1.金メダリストも輩出、「ピックルボール」人気が急拡大
2.若者たちの新エンタメ、射撃場とカードゲームカフェ
3.新食感の「石焼きソーセージ」が若者の新しいファストフードに
4.AI活用が個人の新ビジネスモデルとしてトレンドの兆し
5.EVバギー「Mex Buggy Saigon」が地元民にも人気

新しいエンターテイメントが次々と登場し、若者を中心に賑わいを見せている。新競技「ピックルボール」は、世界選手権で若い金メダリストが輩出されたこともあり、国を挙げて盛り上がりを見せ、競技コートも続々と建設中。また、SNSから一気に話題となった射撃場やカードゲームカフェも新たな娯楽として注目されている。これらの施設で得られる「実体験」や「つながり」「共感」こそが、現代の若者たちが求めるものであり、人気の要因となっているという。

インドネシアトレンドランキング
1.電動自転車の移動式カフェ「Kopi Jago」
2.レトロモダンなトレンドエリアに進化、人気店が集まるブロックM
3.SNSで話題沸騰!ジャカルタで行列のふわふわドーナツ
4.多様化を遂げる自動販売機で、政府が零細企業をサポート
5.低価格店が登場し、ジャカルタで広がるアラブ料理店

若者が消費文化を牽引し、多様性を求めるようなトレンドが広がりをみせている。ブロックMエリアはレトロな雰囲気とモダンなカフェやショップが共存し、新たなトレンドスポットとして注目を集めた。また、インスタ映えする華やかなドーナツがSNSを通じて人気が拡大。これまで馴染みが無かったアラブ料理が手軽な価格とローカルなアレンジで広く親しまれるようになっている。

シンガポールトレンドランキング
1.チャンギ国際空港の「Jewel」が開業5周年で大盛況
2.ローカル味覚とSNS映えが魅力の「baomakers」
3.HDBの1階に新店が続々オープンし新たなトレンドスポットに
4.マリーナベイ・サンズの静寂イベント「サイレント・ディスコ」
5.フードテックの最前線、シンガポールで進化する培養肉と代替食品

2024年、Jewel Changi Airportが開業5周年を迎え、記念イベント「What A Feelin5」を開催。花をテーマにした展示や滝のバックヤードツアーなど、訪問者を魅了する体験型コンテンツを提供。マリーナベイ・サンズのサイレント・ディスコは、規制を考慮した新しいエンターテイメントとして人気を拡大するなど、シンガポール随一の人気スポットでの文化的体験が、大きな注目を集めた。

マレーシアトレンドランキング
1.Z世代を虜にする「ZUS Coffee」やカフェのカラフルなコーヒードリンク
2.マレーシアで人気のハイブリッドスイーツ、クロワッサン×アラブ菓子「クナーファ」
3.アクセサリー感覚でおしゃれを楽しめる「ニキビパッチ」
4.Y2Kをテーマとしたレトロブーム、ノスタルジックと新鮮さがZ世代にヒット
5.マレーシアの怪談にインスピレーションを受けたホラーゲーム

マレーシアの新興コーヒーチェーン「ZUS Coffee」は、Z世代が買いやすい価格帯で展開し急速に拡大。2023年頃からガーリーピンクが「かわいい」色として注目され、特にZUSコーヒーのスイカシロップを使用した「ウォーターメロンラテ」が大人気となった。また、韓国コスメの人気も根強く、素肌に馴染むような「ニキビパッチ」がZ世代女性のおしゃれ心を掴んでいる。本来は気になる部分を隠すためのアイテムだが、キュートなファッション要素として楽しむスタイルが浸透。こうした「全体をガーリー&キュートに仕上げる」傾向は、今後もZ世代のトレンドとして定着していきそうです。

フィリピントレンドランキング
1.ガールズグループBINIやSB19などP-POPが大ヒット!
2.「Labubu」がフィリピンで大人気、2024年キャラクタートレンド
3.バレーボール男子日本代表と『ハイキュー!!』が大人気
4.「ポブラシオン」エリアが若者に人気のおしゃれなスポットに
5.参加型の食体験がヒット、しゃぶしゃぶや火鍋などの鍋料理

フィリピンの中心地であるマニラ首都圏の街並みは、日々進化を遂げている。特に、最も人口の多いマカティ市のポブラシオン地区は、かつて歓楽街として知られていたが、いまではおしゃれなレストランが集まるエリアとして若者たちの注目を集めている。また、外食文化にも新たな変化がみられ、元々、大人数での外食を好むフィリピン人だが、コロナ禍を経て「おひとり様」の食スタイルを経験。しかし現在は再び大人数で集まる食事スタイルが復活しており、「参加型」の体験が楽しめる鍋料理のレストランが増加している。

インドトレンドランキング
1.遺跡を見ながらコーヒーを楽しむ「遺跡カフェ」
2.「個室カラオケ」が若者のニーズをつかみ注目スポットに
3.若い世代を中心に広がるデジタルカメラブーム
4.インド発「海外製品」らしさのあるスキンケアブランド
5.インドオリジナルのサウンドが人気、インドの新ジャンル「I-POP」

海外文化の吸収とローカライズが目立っている。スマートフォンで世界の情報が簡単に手に入る影響が大きく、コスメや音楽の分野で変化がみられている。基礎化粧品では、これまで主流だったアーユルヴェーダなどの伝統的な要素を持つ製品に代わり、モダンなデザインでビタミンC・E、コラーゲン、レチノールなどが配合された「海外風」のインド製化粧品が登場。特に若い女性たちから支持を集めている。音楽では、従来のボリウッド映画音楽から、ロックやヒップホップを取り入れ、インドのリズムを融合させた「I-POP」が登場し注目を集めている


調査概要
調査方法:TNCアジアトレンドラボ、現地ボードメンバーを中心としたグループインタビュー、及びライフスタイル・リサーチャーによる定性調査
調査時期:2024年1月~12月
調査対象者:各国の主要都市に5年以上居住する男女、かつアッパーミドル以上の生活者、10代後半~20代の、トレンドに敏感な層

調査実地機関
株式会社TNChttps://www.tenace.co.jp/

レポートの請求URLhttps://tnc-trend.jp/trendranking2024/