パンダが竹しか食べれないのは間違い、実はいろんなものを食べることができる

私たちがよく知っているように、パンダの主食は竹です。より正確には、おもに竹の葉、茎(稈)、根(タケノコ)や新芽などを食べており、これらは食事の全体の99％を占めますが、実はパンダが食べることができるのは竹だけではありません。

実は竹は栄養価が低いため、飼育下ではよりパンダの健康状態を良好にするためにリンゴやカキなどの果物、サツマイモやニンジン、カボチャ、さらにとうもろこし粉や大豆粉、米粉などを原料にした団子などを栄養補助食品として与えたりします。

とっても美味しそうに食べていますね。

パンダは元々肉食動物

パンダの口には立派な犬歯があるように、現在ではほとんどの食事を竹に頼っているパンダですが、もともとは肉食動物です。

現在でもそれは変わりなく、消化器官は肉食獣のままで、腸の長さは体長の4倍ほどしかありません。

これは腸の長さが20～25倍以上にもなるウシやヒツジなどの草食獣と比べて圧倒的に短く、本来パンダの消化器官は竹などの繊維質の消化にはあまり適していません。

ただでさえ竹は栄養価が低いため、パンダは1日の大半をかけて12～38kg以上もの大量の竹を食べて、竹に含まれるわずかな栄養を非効率的に摂取しているというわけです。

一年中生えていて、それも大量にあり、他の動物が利用しない竹を食べることを選んだ代償はあまりに大きいようです。

野生のパンダの食事の99％は竹ですが、残り1％は実は動物性の食べ物で、このなかにはナキウサギやタケネズミなどの小動物の死骸や、動物の卵などが含まれています。

パンダにとって狩りは難しいものの、怪我をしていたり病気にかかっている場合に限っては生きた獲物を捕まえることができます。しかし、パンダが肉にありつけるのは基本的に死骸のみです。

以上のことから、パンダは竹を食べるのは間違いありませんが、竹以外も食べることができ、さらにはわずかに肉も摂取しており、厳密には雑食というわけです。