上司「任天堂を継いでくれ」彡(゚)(゚)「おかのした」
関連記事:上司「子供受けするゲームを作れ」彡(゚)(゚)「おかのした」関連記事:上司「電卓でなんか発明しろ」彡(゚)(゚)「おかのした」
彡(゚)(゚)「あ~~お!おら!上がりや!」
「ああ!くそ……ほんま山ちゃんはトランプ強いなぁ……これで5連続負けや…ほい、負けた分の金や。」
彡(゚)(゚)「ワイが強いんやなくてトッモが弱すぎるだけやがな…ほい、毎度おおきに。」
「……でも山ちゃんなんでそんなに羽振りのええ生活しとるんや?なんかええバイトでもあるん?」
彡(゚)(゚)「いや、ワイ実はある会社の取締役やねん。」
「え!?どこどこ!?山ちゃんそんな凄い人なんか!?」
彡(゚)(゚)「実はな……!」
「………!」ゴクリ
彡(゚)(゚)「任天堂や」
「………」
彡(゚)(゚)「……」
彡(^)(^)「「ドワーはっはっは!!!」」ケラケラ
「あ、あのかるた会社か!?へ~けったいなところの社長さんなんやなぁ!」ケラケラ
彡(^)(^)「しゃーないやんか!うちのお爺ちゃんが社長なんやし!第一取締役は社長とちゃうで!ワイはその子会社のと・こ・ろ・の取締役やがな!」
「はえ~そうなんや…」
彡(゚)(゚)「まぁその代わり大学卒業したらお爺ちゃんの跡を継がなあかんやろうけどな」
「へーもう就職先決まっとるんや!……でもこう言うたらあれやけどたかが任天堂やろ?もっとええところあるがな!」
彡(゚)(゚)「やけどなぁ…うちの糞親父は会社も継がずに浮気して逃げやがったからワイしかおらんねん…しゃーないやろ…」
「……結構辛い過去があるんやな…」
彡(゚)(゚)「ま、過ぎたことやししゃーないわ。さ!続きや続き!まだまだ取れる分だけとるで~!」
「お!やるか!山ちゃん!こっから巻き返すで~!」
彡(゚)(゚)「あ~~今年で大学卒業か……。あの会社継がなあかん時がきたなぁ……」
彡(゚)(゚)「まぁこれからもっと下積み積んでいかなあかんやろうけど……これもしゃーないなぁ。同族経営の宿命やで…」
ピーポーピーポー
彡(゚)(゚)「……ん?なんか騒がしいな……本社の方からか?」
「知ってるか?積良さんが倒れたらしいぞ!」
「もう年齢も年齢だし…」
「跡取といえば…だめだ。あの人の話はタブーだ。」
「でも正当な後継者といえば……」
彡(゚)(゚)「…………」
「……………」
「……………」
「……………」
「ひろしく彡(゚)(゚)「いやや」…!!」
「し…しかしこの会社の跡取といえばもう君しか…」
彡(゚)(゚)(こんなの会社に入るまでもなく分かるわ。こいつらワイを舐めくさっとる。まだ学生のぽっと出の分際で…とな。)
彡(゚)(゚)(出る杭は打たれるとはよく言うたもんやで…実際こいつらは表面上こうした態度やけどワイを良いように使うつもりやろ…!)
「だ、だったら…!」
彡(゚)(゚)「ただし」
彡(゚)(゚)「ワイの言う通りに動いてもらうで…」
「………?あ、ああ。わかった。きみのいうとおりにするよ。」
彡(゚)(゚)「よし、まずは………」
彡(゚)(゚)「会社のお掃除からや」
22歳の若さで代表取締役に就任した山内は労働争議が悪化する中積極的に社内改革を図りました。彼の性格上マスコミを嫌うので情報は外に漏らすことを嫌いとしました。
なので噂に尾ひれがつき自分以外の身内の社内人物を全員クビにしたと言われていますがそれが本当かどうかは明らかにされていません。
彡(゚)(゚)「……にしてもこのトランプ、もう少し耐久性がどうにかならんか?花札やかるたと同じほとんど同じ材質やし……」
彡(゚)(゚)「……………」
彡(゚)(゚)「軽くて丈夫なもんは………あれでもない……これでもない…………」
彡(゚)(゚)「………プラスチック?………ええやん」
1953年・世界初プラスチック製トランプが発売、たちまち人気を博す
彡(゚)(゚)「トランプはめちゃくちゃ売れとるがもっと子供達に使って欲しいのう……」
彡(゚)(゚)「子供達に人気があるものはなんや……?」
彡(゚)(゚)「……………」
彡(゚)(゚)「………ディズニー……かな?」
彡(゚)(゚)「ここはワイでも知ってる有名企業や。ワイが知ってて子供達が知らんわけでもあるまい。」
彡(゚)(゚)「こことタイアップすれば……もっと広まるかもしれへんな!よっしゃ!思いついたら行動や!!」
1959年にはディズニートランプを発売するなどし、任天堂の業績をかつてないほど上げた。
また、「ディズニーキャラクターを絵柄に使う」「遊び方の簡単な説明書を同梱する」という全く新しい手法により、それ以前は博打の道具としてしか認識されていなかったトランプを子供向け・家庭の団欒のための玩具として再定義し、全く新しい層を新たに取り込んだことである。
任天堂のトランプは爆発的に売れ、1960年代前半には一躍業界トップに躍り出る。
彡(゚)(゚)「なにを仰いますやら…やはりディズニーキャラクターの力があればこそです、この売り上げは…。どうぞ今後ともよろしく…」
「いえいえ……。あ、ところで山内さん、今度USプレイングカード社に視察に伺うとか…?」
彡(゚)(゚)「ん?ああ、その通りです。日本のトランプはうちがナンバーワンですが、世界のトランプ工場はどんなものか気になるしな…」
「そうですかそうですか……。楽しみにしててくださいね……」ニヤリ
彡(゚)(゚)「……?」
「あ!社長、お帰りなさい!どうでした?向こうのトランプ会社は?」
彡(゚)(゚)「……………」
「…………社長?」
彡(゚)(゚)「……あかん……。このままやとあかんで……」
「ど、どうなされたんですか?一体向こうでなにが…」
彡(゚)(゚)「世界のトランプと言ってもあの程度のオフィスしか持ってへんのや……トランプだけではちっぽけな会社で終わってしまう…」
「……………」
彡(゚)(゚)「トランプや花札だけやなくてもっと色んな儲ける商売をやらなこのままやと任天堂はたかがトランプ屋さんで終わってまう!」
彡(゚)(゚)「業種を増やす!それしかうちが生き残る道がない!!」
彡(゚)(゚)「…………赤字赤字赤字……はぁ…もう見飽きたわ……」
「タクシー業界や食品業界に手をして……負債が……これまででトランプで積み上げた利益がほとんど……」
彡()()「ま、まさかこんなことになるやなんて………」
「完全にノウハウ不足です……というよりも……見てください。これも…」
彡()()「も……もう書類を見るのが嫌や……」
「目を逸らさないでください社長!!このままやとうちは間違いなく倒産ですよ!?どうするんですか!?」
「それが賢明な判断だとは思いますが……もうトランプブームがひと段落してしまった今、うちに他と戦えるモノが残りませんよ!?」
彡(゚)(゚)「しゃーない!これでも余計な金をかけへんためや!まずは食品系統から撤退していく!次にダイヤ交通系の事業も撤退する!」
「わかりました……。あぁ……うちはどうなるんだ……」
彡(゚)(゚)「………あぁ……うちはどうなるんや………」
山内は1965年に三近食品、1969年にダイヤ交通の経営から手を引いた。
「………はい。次の方どうぞ」
彡(゚)(゚)(………)
ガチャ
「失礼します。」
スタスタ
「おかけになってください」
「はい、失礼します」ストン
「ではまずは…自己紹介をお願いします」
「はい」
「私の名前は横井軍平と申します。」
彡(゚)(゚)(…こいつ工学部系なのになんでうちに来たんや………?こいつに与えれる仕事なんかあらへんぞ……?)
~~~~~~~~~~~~~~
「ひとまず採用ということで……」
横井「はい!ありがとうございました!失礼します!」
ガチャ、バタン
「……一応採用したはしたんですが……どうします?彼…」
彡(゚)(゚)「う~ん………」
彡(゚)(゚)「とりあえず設備機器の保守点検くらいでもやらせといたらええやろ」
「わかりました」
彡(゚)(゚)「今日も今日とてあ・か・じぃ~と………ん?」
横井「…………」ぎ~こぎ~こ……
彡(゚)(゚)(なに作っとるんやあいつ……?いや、遊んでるんか……にしても見たことのないおもちゃやな……)
横井「ふんふんふ~ん……ふんふんふ~ん……ふんふ…………」
彡(゚)(゚)「………」
横井「…………」
横井「…………」ダラダラ
サッ
彡(゚)(゚)「なに隠しとんねん、はっきり見せろや」
横井「す、すいません!社長!!これはつい…」バッ!
彡(゚)(゚)「ほ~う……」
横井「若気の至りとありますか……なんといいますかそのぉ……」
彡(゚)(゚)「横井、後で社長室にこい」
横井「」
横井「」
「なんか横井さん顔死んでね?」ひそひそ
「どうやらなんかやらかしたらしいぞ」ひそひそ
「やらかしたってなにを?」ひそひそ
「さーね?社長の機嫌を損ねたとかじゃないの?」ひそひそ
横井「あああ…………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
コンコン
彡(゚)(゚)「おう、入れや」
横井「し、失礼します…」ガチャ…
彡(゚)(゚)「ほら、そこ腰掛けてええで」
横井「は、はい…」
彡(゚)(゚)「ところで…さっきのおもちゃの件やけど……」
横井(駄目だ……!絶対に怒られる……!)
彡(゚)(゚)「あれってお前が作ったんか?」
横井「…え?あ、はい。そうですけど……」
彡(゚)(゚)「どういうおもちゃなんや?」
横井「さぁ……なんかびょよ~~んって伸びるモノを作ってました」
彡(゚)(゚)「ほ~う………」
横井「」
横井「」
横井「か、形にはなんとかできましたぁ……」ぜぇはぁぜぇはぁ
彡(゚)(゚)「………………」
彡(゚)(゚)「よし、ひと勝負かけるか」
横井「ひ、ひと勝負?な…なんのことですか?社長……」
彡(゚)(゚)「決まっとるやろ、任天堂の命運を賭けた勝負や。これで失敗したら任天堂は潰れる。それだけのことや」
横井「」
横井「」
「社長!!このウルトラハンドはミリオン行きますよ!!すごい売り上げです!!!」
彡(゚)(゚)「よっしゃ!見事的中したわ!!」
横井「よ、よガッタァ………うちが潰れなくて済んでやガッタァ……!!」
彡(゚)(゚)「なにを言っとるんや?これからが本番やぞ?」
横井「な、なんの話ですか?もうウルトラハンドは終わりましたので僕は保守点検の方に……」
彡(゚)(゚)「あかんあかん、なにを言っとるんや、任天堂の生き残る道がこの道しかないってお前が教えてくれたやんけ」
横井「………は?」
彡(゚)(゚)「お前今日からおもちゃ商品開発部の主任に任命するし、これからも任天堂の心臓部分として頑張ってな」
横井「」
彡(゚)(゚)「あとほんまにうちの会社これしかないし、これが失敗したら全員が路頭に迷うからな。ほんじゃ頼むで」
横井「」
横井「ち、ちなみにその…開発課には……どれだけ人を割いてくれるのでしょうか………?」
彡(゚)(゚)「お前合わせて2人」
横井「」
横井「」
今西「よろしくお願いします」
横井「えっと…今西さん。これからこの開発課にとって必要なことは?」
今西「さぁ……?」
横井「え?……え?いやいや、もう少し真面目に考えてくださいよ!」
今西「だって……私ここの経理を担当しろって言われたもんですから……それだけしてれば良いのでしょう?」
横井「」
横井「すいません社長」(お前俺を殺す気だろ)
彡(゚)(゚)「………ん?これは……嘘発見器か?」
横井「社長もご存知でしたか」
彡(゚)(゚)「ああ……でもなんでこんなもんがここにあるんや?ワシはおもちゃを作れって言ったんやで?」
横井「えぇ、もちろんです。今はこの嘘発見器を使っておもちゃを開発中でありますよ」
彡(゚)(゚)「…………?」
彡(゚)(゚)「なんの機械やこれは……?」
横井「その名も【ラブテスター】です!嘘発見器の構造を利用してもっと他に何か使い道がないか考えた結果こうなりました!」
彡(゚)(゚)「……で、その結果を教えてもらおうか」
横井「はい、使い道が……この先っぽの部分を持ってください。で、僕がもう一つの方を持って……ここで嘘発見器の心拍数を用いた構造を使い、針が揺れて、お互いの親密度を測ることができるんです!」
彡(゚)(゚)「おい、ハリが95の位置に触れてるぞ、これって親密度は高いってことやないんか?」
横井「故障している模様ですね。」
「ラブテスターはそこそこの売上の模様です!」
彡(゚)(゚)「あの欠陥おもちゃでもそこそこ売れるんかいな…」
横井「……で!このおもちゃに関する感想はどんなものが来てます?」
「えっと……女性と気兼ねなく手を繋げる口実になってるという評判が大半です!」
横井「よし!!」
彡(゚)(゚)「よしやないわ…売れるおもちゃを作れっちゅーとんねん!さっさと動かんかい!!」
横井「社長!次の商品化はこの光線銃です!」ビーーー
彡(゚)◉「なんで説明する前にワシで実践しとんねん」
横井「まずこの光線銃はセンサーを用います」
彡(゚)(゚)「ほう。」
横井「まぁ実際に見てみた方が早いでしょう。」
https://m.youtube.com/watch?v=-eT7SKh_yg8
彡(゚)(゚)「ほう……でもこれは開発費は大丈夫なんか?こんなセンサーを使えばかなりのコストが…」
横井「大丈夫です。実はこれは太陽電池を使った…いわば発想の転換のようなものです。費用もそんなにかかりません」
彡(゚)(゚)「この手の玩具は子供に受ける……よし!goサインを出したるわ!」
横井「はい!!」
「社長!!横井さん!!光線銃シリーズが飛ぶように売れていきますよ!!これはすごいブームですよ!!!」
彡(゚)(゚)「なっはっは!!ほら見ろ横井!!!やっぱりワイの感は当たるもんやなぁ!!なっはっは!!!」
横井「はっはっは!!社長!!現実を見ましょう!!もし本当に社長の見る目があるならなんでここにその売れた光線銃が大量にあるんですかねぇ!???」
彡(゚)(゚)「…………説明」
「………実は…クレームが相次いで…不良品がかなりの量紛れ込んでいるみたいです…」
横井「……こればっかりは…技術的な問題ですね……」
彡(゚)(゚)「……しかしそう悲観することばっかりやないで。エレクトロニクスの技術の凄まじさをこの手で、肌で、目で感じ取ったんや、まだこの分野は進歩するはずや横井!!」
彡(゚)(゚)「多角経営はもうおしまいっちゅーことや。これから任天堂はこっちの道を突き進んでいく。そういうシンプルな話や」
横井「………」
彡(゚)(゚)「なんやかんやで光線銃シリーズはあんまり儲けは出なかったがここから巻き返せばまだまだいけるはずや!!この分野を活かした方法で玩具市場を奪い取っていくで!」
横井「わ、わかりました……」
彡(゚)(゚)「つまり……レーザー技術を使った…遊技場ってことでええんか?」
横井「はい。結構広めの施設を用意していただいて、その中で射撃ゲームを楽しんでいただくという形になりますね」
彡(゚)(゚)「なるほど……」
横井「一応名前は【レーザークレー射撃場】にしましたけど…」
彡(゚)(゚)「それでかまへんかまへん。とにかくこれは一大決心やな。全国展開を視野に入れて動くで?」
横井「…!」ゴクリ
彡(゚)(゚)「よし!goサインや!」
彡(゚)(゚)「どうや?首尾は順調か?」
「はい!京都で世界初ですから!凄まじい集客力です……他のところからも続々とオファーがきてますよ!」
横井「国外からもきてます!これは……!」
彡(゚)(゚)「ああ……!これでついに負債を返せる……!」
ワーワー!!ガヤガヤ!!
彡(゚)(゚)「………ん?なんか食堂の方が騒がしいな……」
スタスタ
【第四次中東戦争勃発!!どうなる日本?!!」
彡(゚)(゚)「………確かに国外からとんでも無いもんがきたなぁ横井……」
横井「………とんでも無いもんが………来ちゃいましたねぇ……」
オイルショック勃発
「え~と…………」
彡(゚)(゚)「大丈夫や、慣れてる。ほら、言ってみ?」
「凄まじい赤字です。売掛け金すら回収できないほどえげつない赤字です」
彡(゚)(゚)「また逆戻りや……くそ!なんちゅうタイミングで……!!」
「横井さんは……?」
彡(゚)(゚)「あいつにら気にするなと言ってある。それよりも……」
彡(゚)(゚)「この危機をまたどう乗り越えるかやな………」
「な!頼むよ山ちゃん~!」
彡(゚)(゚)「えぇ……うちデザイナーなんか募集しとらんて……」
「そこをなんとか!な!お願い!!」
彡(゚)(゚)「しゃ~ないなぁ……、でも受かるかどうかはわからんで?とりあえず話は聞いてみるけど……」
「よっしゃ!これでバカタレが就職できる……」
彡(゚)(゚)「あんたも大変やなぁ…」
「山ちゃんほどではないわ」
コンコン
彡(゚)(゚)「はい、どうぞ」
ガチャ
「失礼します」
彡(゚)(゚)「おう、話は聞いたるで。とりあえず……自己紹介頼むわ」
「は、はい」
「私、宮本茂と申します」
彡(゚)(゚)「つまり…ここで働きたいのはユニークなモノを発明しているからってことか……?」
宮本「はい!それに私もモノを作ることが大好きでして…!」
彡(゚)(゚)「ほぉ……」
宮本「こ、このスケッチブックをみてください!新しい商品を考えたやつがあります!他にもハンガーや……」
彡(゚)(゚)「もうええ」
宮本「え………」
彡(゚)(゚)「合格や。ここでしっかり精進するんやで…」
宮本「!は、はい!!」
彡(゚)(゚)(………ただ…残念やったな……お前の望むモノは中々ここには無いかもしれへんからなぁ…)
宮本「え……こ、これもそれもあれも…全部売れ残り……てことですか……!?」
社員「ああ。残念やったな。君がうちの商品をよく思ってくれているのはありがたいが…事業的には全部失敗扱いだ」
宮本(し……知らなかった……あの任天堂の中身がここまでガタガタだったなんて……)
社員「ま、お前の気にするところやないわ。さ、仕事仕事」
宮本「は、はい……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「…………!……………」
社員「………!……………、…………………!?」
横井「………………!………………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「……決まりやな。この市場の流れを掴みに行くで!」
社員「はい!………でも……スペースインベーダーのノウハウは僕たちも持っていません。」
彡(゚)(゚)「大丈夫や。要は何回も子供達がしたい!と思わせればいいわけや。つまり……」
社員「つまり………?」
彡(゚)(゚)「すぐに死んでしまうくらいの難易度で何回もコンティニューさせればええってことやろ?それがこのアーケードのコンテンツの命の源や」
社員「……なるほど……」
彡(゚)(゚)「………ま、このあたりが潮時やな……」
横井「そうですね……そろそろウチも撤退しましょうか……」
彡(゚)(゚)「また玩具関係に戻ってもええけど……アーケードを使った何か別の……」
社員「社長~~!アメリカ支社から人が来てます~!!」
彡(゚)(゚)「……ん?NOAから?なんでや?」
社員「とにかく来てください!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
アメリカン「ぺらぺ~らぺら」
社員「つ、つまり……アーケード機体が……大量に売れ残ってしまっている…と、いうことです……」
彡(゚)(゚)「……………また赤字の二文字が見えて来たで……」
横井「こ……これはまずい……!もうアーケードゲームの…スペースインベーダーブームはとっくに終わっている……この流れでそんな問題を抱えていたとは…」
彡(゚)(゚)「しゃーない。こいつらの面倒を見るのがワシら本部の仕事でもある。この問題をどーにかせなあかんな……」
彡(゚)(゚)「16時から緊急ミーティングを開く。技術者と課のトップは全員集合、出張に行ってる者以外で集まれるやつは集めてくれ」
社員「わかりました。」
「だからそれだとまた失敗を産むだけだ!もっとこう……」
「い~や、その方が失敗すると俺は見たね!ここはこいつをこうすべきだ!」
「いや、もっと考えたらどうだ?どうにかして買いたい!って思うようなゲームを作らなければならないと思うのだが……」
彡(゚)(゚)「………決まらへんな……」
横井「…………………」
彡(゚)(゚)「おい横井。何を考えとるんや?」
横井「いや………ゲーム内容が問題で売れないのはわかりました。しかしウチにそんなユニークな内容を考えられるやつなんて……」
彡(゚)(゚)「……………」
横井「………………」
彡(゚)(゚)「……………」
横井「…………宮本って今暇ですか?」
彡(゚)(゚)「…薄々感じてたけど……あいつに任せて大丈夫なんか……?」
横井「はい。この問題を解決するにはもっと根本的に……違う視点からのゲームが必要です…それにはあの宮本がうってつけのような気がしてならないんです…」
彡(゚)(゚)「…………………」
彡(゚)(゚)「おい、宮本を呼んでこい」
宮本「つまり……僕がこの…アーケードゲームの内容を作り変えて……」
横井「売れるようなゲーム……いや、子供達が楽しく遊べるようなゲームを作ってもらいたい。どうだ?出来るか?」
宮本「残念ですが…僕にプログラミングの経験は皆無でして……」
社員「心配するな!俺たちがそこはカバーし合う!」
横井「要はゲームの脚本やキャラクター、そういう…ゲームの根幹を成すところを君に任せたい。どうだ?やってくれるか?」
宮本「…………………」
宮本(きっと……デザイナーの僕にこれを任せるってことは社長や…他のみんなも不安な賭けに違いない……でも、ここを乗り越えてみせれば……!恩返しができる!!)
宮本「わかりました!やってみます!」
横井「よし、ならまずは~~~………」
~~~~~~~~~~~~~~~~
社員「な、何!それは困る!……あ、ちょっと…」
ツーツーツー
宮本「あれ?どうしたんですか?」
社員「ま、まずいことになった……宮本くんが作製したゲームキャラクターにポパイを使うってことになってただろう?あそこの版権を使わせてくれないって……」
宮本「え!?………なら新しいキャラクターを使うかもしくは作らなければ……」
社員「ああ、頼む………出来そうか?」
宮本「ええ!やれるだけやってみます!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
新幹線
横井「あぁ……疲れた……出張は大変だなぁ…毎度毎度…しかもこの後社長の送り迎えの車もしなくちゃ……ん?」
サラリーマン「ふんふんふ~ん♫」ピコピコ
横井「……………」
サラリーマン「ふんふん……」ピコピコ
横井「……電卓で……遊ぶ……?」
宮本「……イタリア風な感じにしよう。鼻が少し大きくて…ヒゲも生やして…髪の毛は…………」
宮本「うーん………試作で走らせてみても……あんまり……髪が動かないから走ってる感じが全くしないな………」
宮本「そうだ!帽子をかぶらせよう!……お!これなら走ってても全然普通に見える!よし!これで決まりだ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「………つまり電卓型のゲームを作りたいってことか……?」
横井「はい!」
彡(゚)(゚)「……………何しとるんや。信号変わっとるで。」
横井「……はい」
横井(…………ダメか………)
ギコ!
横井「到着しました」
彡(゚)(゚)「ん、ご苦労」
スタスタスタ……
【SHARP】
宮本「………………………………」
宮本「猿でいいや………」
~~~~~~~~~~~~~~~
社員「横井さん!社長が呼んでますよ!」
横井「え?俺何か悪いことしたっけ?」
社員「さぁ…?」
ガチャ
横井「失礼します」
彡(゚)(゚)「おう横井遅かったな」
横井「すいません…。………この方達は?」
彡(゚)(゚)「こいつらはSHARPの社員さん達や。電卓使うんなら液晶技術が必要やろ?」
横井「……!!!」
彡(゚)(゚)「どうや?やれるか?」
横井「………えぇ!最高の電卓ゲームを作ってみせます!」
宮本「でしょう?そして最後に……」
社員「この樽を落としている……」
宮本「さ「ゴリラから姫を助け出すってことやな!」……」
宮本「………………………はい。」
社員「今なんか「ゴリラです」」
宮本「こいつはゴリラです」
~~~~~~~~~~~~~~~
横井「いや!ここをもう少しだけズラして……」
社員「いや、しかしここをズラすと難易度が急激に……」
横井「ええんや。そういう風にするのは何回も無理やり遊ばせるアーケードゲームだけで充分や。このゲームは何回も無料で遊べるゲーム……」
横井「そんな夢のようなゲームなんや!何度でも難しくても挑戦したい!って思わせな!さ!続きやろか!」
社員「は、はい!」
宮本「名前と言えばこのゴリラの名前も何も決めてなかったな……」
宮本「そういや色々と案を出しててくれたからこの中から決めよう……どれどれ………」
宮本「…………………このドンキーってやつ……響がいいなぁ」
~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「つまり……サラリーマンをメインにしとるから時計機能も追加させるっちゅーことか…」
横井「はい!今流行りのデジタル時計導入で、時計を見ながら遊べる……時計がメイン!遊びがサブ…というような、ゲームができる口実もしっかり僕らが作らなければならないとダメです!」
横井「そんな夢のような暇つぶしを……ここに僕らは詰め込みました!!」
彡(゚)(゚)「………」
彡(゚)(゚)「…………」ピコピコピコピコ
横井「………どうでしょうか?社長………」
ピコピコ……デデーン………
彡(゚)(゚)「あかんな…………」
彡(゚)(゚)「面白すぎて………時間忘れるわ!」
横井「!!!!」
彡(゚)(゚)「最高の暇つぶしやの誕生や~~!!」
~~~~~~~~~~~~~~~
横井「ど……どうや?売り上げは………?」
彡(゚)(゚)「………………」ゴクリ…………
社員「…………………完済しました………」
横井彡(゚)(゚)「…………え?」
社員「横井さん!!社長!!うちの借金を全て消し飛ばしましたよ!!このゲームの売り上げで!!!」
横井「…………………………」
彡(゚)(゚)「………………………………」
横井彡(゚)(゚)「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~
宮本「ど、どうですか……?」
横井「…………」ゴクリ
彡(゚)(゚)「…………」ゴクリ
社員「…………………全て片付きました……」
宮本彡(゚)(゚)横井「…………………え?」
社員「アメリカの在庫が全て片付きました!!!それどころか更に注文が大量にきています!!」
宮本「……………………」
横井「……………………」
彡(゚)(゚)「………………………」
宮本彡(゚)(゚)横井「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
宮本「つまり……横井さんの作ったゲームアンドウォッチのように……」
横井「各家庭に一つのアーケードゲーム……いや、ファミリーゲームを……」
彡(゚)(゚)「せや。もっというとコンピュータ技術を使った……ファミリーコンピューターゲーム……と言った感じやなそれをメインとしていくで」
横井「つまり事実上アーケードゲームからはもう…」
彡(゚)(゚)「せや。撤退する」
宮本「あ、あれだけアーケードゲームで売り上げを記録したのに……」
宮本(こんなことしてていいのだろうか……?)
彡(゚)(゚)「…………あかん」
横井「……………これもダメですか……」
彡(゚)(゚)「ええか?今度はファミリー層……ゲームをプレイするのは子供達がメインなんや。子供達は加減というのがわからん」
横井「……………」
彡(゚)(゚)「つまり強度を上げて上げて上げまくって絶対に多少のことでは壊れないような強さを持たなあかん。やり直しや」
横井「わ、わかりました………」
社員「はい!」
彡(゚)(゚)「……………色が気に食わん。ボツ」
社員「」
~~~~~~~~~~~~~~~~
社員「か、完成しました……」
彡(゚)(゚)「………ま、ええやろ。後は名前やな」
社員「ああ、うちの者がファミリーコンピュータと名付けていましたが……」
彡(゚)(゚)「………ほう」
彡(゚)(゚)「ならファミリーコンピュータにしよか」
社員「どうしたんですか?宮本さん」
宮本さ 「いやぁ……こいつの名前がなかなか決まらなくて…」
社員「ああ、ファミコンで出すキャラクターの名前ですか……あれ?こいつって……ドンキコングにいたキャラクターですよね?」
宮本「そうなんですよ……困ったなぁ…」
マリオ「ヘイ!ドウシタ宮本?」
宮本「ああ、マリオさん……はい。倉庫の貸し出し契約書はここに置いてますから…」
マリオ「オーウ!話ガ早イネー!」
宮本「……………………」
社員「どうしたんですか?宮本さん?」
宮本「……………………………」
宮本「もうこいつでいいや……」
宮本「でもタイトル通りこいつは兄弟です。なのでもう1人も決めないと…」
社員「宮本さんのイメージならこの…マリオはイタリア人なんですよね?」
宮本「えぇ。能天気なあいつ……イタリア人をイメージしてますね」
社員(マリオさん…宮本さんからどういう扱いを…)
社員「なら……」ペラペラ
社員「このイタリア人の名前で有名なのから探しましょう」
宮本「いいですね。」
社員「え~と……まずは【ルイージ】「決まりです」……え?」
宮本「ルイージで決まりです」
社員「え?な、なんでですか?」
宮本「最初に出てきたから……」
社員「」
社員「」
彡(゚)(゚)「ふむ……これは面白い…」
横井「………………」
横井(あいつなら……)
彡(゚)(゚)「宮本も案外やるもんやなぁ……しかしファミコンの売り上げはバグさえなければもっと行けるんやが…」
横井「……しかしそれは仕方ありません。一度僕らも経験してることです。要はもっと爆発的起爆剤があればこの問題は解決します」
彡(゚)(゚)「せやなぁ…」
~~~~~~~~~~~~~~~~
宮本「……………」カキカキ
社員「あれ?宮本さん、なにしてるんですか?」
宮本「ああ、マップを作成してます」カキカキ
社員「マップ?なんのですか?」
宮本「僕とマリオと子供達のマップです」カキカキ
焼肉屋
社員「…………で…またマリオの新作で行き詰まってると…?」
宮本「はい……」
社員「でもほとんどがもう完成してたじゃないか…なにをまだ直す必要があるんですか?」
宮本「キャラクターの名前が決められないんです…」
社員「」
店員「クッパをお待ちのお客様~?」
社員「あ、ああ。僕で「それに決めた」……」
社員「…………ん?」
宮本「ボスの名前、クッパに決めました」
社員「………一応聞くけど……なんで?」
宮本「だってクッパが来たし………」
社員「」
店員「?」
宮本「これが最初にマリオに出させる敵キャラクターです」
社員「へぇ~………………」ペラペラ
宮本「しいたけをモチーフにして作り上げたキャラクターです」
社員「…………」
社員「これ栗だろ」
宮本「」
社員「…………」
社員「宮本さん……デザイナーでしたよね?」
宮本「」
社員「……すいません……」
社員「どうしたんですか?」
彡(゚)(゚)「アメリカでクソゲーの嵐が吹き荒れとるんや…」
社員「ああ…いわゆるアタリショックってやつですか……ひどいですよね!あんだけユーザーのことを考えていないゲームが氾濫するといいゲームも埋もれてしまいますよ!」
彡(゚)(゚)「その通りや。どうにかせなあかんな……」
~~~~~~~~~~~~~~
横井「どれくらいの強度があればいいんだ……?爆発にも耐えれるくらい強度があれば文句はないだろ……」
新型横スクロールアクションゲーム誕生!
~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「そういやこの前うちから宮本の新作をだしたやろ?」
社員「そういえばそうでしたね」
彡(゚)(゚)「ワイなんにも知らんかったんやけどあれの売り上げはどうなっとるんや?」
社員「そういえば…ちょっと確認しますね……」
彡(゚)(゚)「…………」
社員「…………社長……」
彡(゚)(゚)「ん?どした?」
社員「………………これ……横井さんのゲームアンドウォッチ並みの勢いで売れてます………」
彡(゚)(゚)「………………………」
彡(゚)(゚)「は?」
社員「一大マリオブームが全世界で起こっていますよ!社長!」
社員「社長!!アメリカでまたゲームブームがマリオのおかげで復活しています!!」
社員「社長!!マリオの生産が全く追いつきません!!」
彡(゚)(゚)「」
彡(゚)(゚)「ちょい待て、アメリカでまあゲームブームやて?」
社員「はい!ファミコンを使ったゲームを作らせろと……」
彡(゚)(゚)「………………」
彡(゚)(゚)「アタリショックの二の舞いをアメリカの…世界の子供達に味わせてはアカン……」
彡(゚)(゚)「よし、任天堂のファミコンを使ったゲームも作ってええ。ただし…試作品をうちに寄越してオッケーを貰えれば出させてやる。それが条件や」
社員「し、しかし…」
彡(゚)(゚)「しかしもクソもあらへん!人を馬鹿にしたゲームをゲームと呼ぶのはワイが許さん!何としてもこの条件は譲らへんで!」
彡(゚)(゚)「クソゲーを生み出す前にクソゲーを排除するんや!」
任天堂製品を使ったゲームカセットの販売は任天堂の審査が必要になりました。今日まで続く任天堂の深刻なサードパーティ不足にはこの審査が原因だと挙げられています。
しかし当時の任天堂にはこうする他ゲーム市場を守る手段が無かったのも事実でした
彡(゚)(゚)「…………これが新しい携帯型ゲームの試作品か…」
横井「はい。……いかがでしょう?」
彡(゚)(゚)「………画面が見えにくいな……」
横井(あ、これあかんやつや)
~~~~~~~~~~~~~~
横井「こちらはいかがでしょう」
彡(゚)(゚)「ふむ………………」
横井「……………」ゴクリ
彡(゚)(゚)「………………」
彡(゚)(゚)「まぁええやろ」
横井「………!ふぅ………」
彡(゚)(゚)「よう頑張ったな、横井」
横井「いえ……それに…ここまで僕を待っててくれることができたのは……マリオの…いや、宮本のおかげです…彼がそれまで任天堂を支え続けてくれました…」
彡(゚)(゚)「……………せやな……」
横井「そして……やっと完成しました……この……ゲームボーイが!!」
HAL研究所
岩田「…………うーん……」
「どうしたんだい?天才プログラマー?」
岩田「もう…人をからかったりしないでくださいよ…」
「だってそうだろ?バルーンファイトの売り上げもさることながら…スーパーマリオブラザーズの水中ステージにも手を貸したらしいじゃん」
岩田「それはそうですけど……いや、そんなことよりも…実は今度宮本さんとお仕事させていただくんですよ…なので彼のことも調べておかないと…」
「宮本って……あの宮本茂!?すっげー!マリオの生みの親じゃん!サイン貰ってきてよ!」
岩田「いや…そんなことは……」
岩田(大丈夫なのだろうか…この会社……?)
任天堂社内 会議にて
岩田「ええ、ここでそのコードを使用します。」
「え?……あ、……本当だ!す、すごいですね、岩田さん……僕らよりも詳しいなんて…」
「ばっかそりゃ当たり前だろ!宮本さんも一目置いてる人なんだぜ?な!岩田さん!」
彡(゚)(゚)「………」
岩田「いえいえ。それも僕のわがままを聞いてくださった山内社長のおかげですよ。ね?山内社長?」
彡(゚)(゚)「ん?ああ……」
数年前
彡(゚)(゚)「ん?来客者が帰らないやって?」
「はい……ファミコンのゲームを作らせてくれと…凄い自信でして…」
彡(゚)(゚)「そりゃあいいゲームを作ってくれるんならかまへんが…まぁええ。とりあえずあがらせろ。」
「わ、わかりました…」
岩田「突然の訪問すいません、山内さん」
彡(゚)(゚)「いや、迷惑やないと言ったら嘘やけど…お前は?」
岩田「申し遅れました、私…こういうものです」
彡(゚)(゚)「……ハル研究所?…ソフトウェア開発会社か」
岩田「はい。出来て間もない小さな零細企業です。それで…単刀直入に言うと…」
彡(゚)(゚)「仕事を貰いに来たんやな?」
岩田「…はい。」
彡(゚)(゚)「やけど…正直ファミコンを使いこなすにはかなりの技術が必要やで?それなりのプログラミングがかけないとまず「大丈夫です」…ん?」
岩田「ファミコンの中身は大体わかります。何がどうなっているかも」
彡(゚)(゚)「………なんやて?そらほんまか?ハル研究所も結構優秀なんやなぁ」
岩田「いえ…社内でコードをかけるのは私だけでして…」
彡(゚)(゚)「………は?な、なら……お前だけなんか?解読したんは……」
岩田「はい」
彡(゚)(゚)(な……なんちゅうやっちゃ……横井も宮本もプログラミングができるわけやないが……こいつ……)
彡(゚)(゚)「ええやろ、仕様書も渡す、取引成立や」
岩田「!!!」
岩田「な……なんでしょうか?」
彡(゚)(゚)「やるからにはそれなりのもん作ってこい、………わかったな?」
岩田「わ……わかりました!ありがとうごさいます!」
岩田「失礼します!」ガチャ!バタン
彡(゚)(゚)「………………」
彡(゚)(゚)「あいつからは横井や宮本と同じ匂いがするなぁ…」
岩田「では、こちらには……ええっと……あ、もうこれはデバック作業だけで充分ですね。」
「えぇ、ありがとうございます!もうほとんど終わりました!」
「お疲れさまでした!」
岩田「はい、お疲れさまでした」
バタン
彡(゚)(゚)「あいつになら……」
「社長~~~!!」
彡(゚)(゚)「ん?どないしたんや?」
「た、大変です~!!アメリカ支部が……!」
彡(゚)(゚)「NOAがどうかしたんか?」
「いや、そっちではなくて……シアトルマリナーズが大変なんです~!!」
彡(゚)(゚)「………………は?」
「はい!こうなるとうちの支部も……」
彡(゚)(゚)「同じシアトルに置かせてもらっとるからなぁ……」
「大変なことになりましたよぉ…こんなめんど臭いことに巻き込まれる前にとっとと他の場所に移動させましょう!」
彡(゚)(゚)「…………あかん」
「へ?」
彡(゚)(゚)「それはスジが通っとらん。今まで散々場所を、支部を置かせてもろてたのに球団がやばなったからと言ってうちがただ傍観するのはおかしい」
彡(゚)(゚)「ワシも詳しくは知らんが……ここの野球ファンはマリナーズが大好きなんやろ?」
「えぇ…まぁ…」
彡(゚)(゚)「…………………」
彡(゚)(゚)「いくらや?」
「………………へ?」
彡(゚)(゚)「いくらあればマリナーズを買えるか調べてこい!」
「ひ………ひぇええええ~~~!!!??ま、まさかマリナーズを買うんですかぁ!!??」
彡(゚)(゚)「当たり前や!!それがワシらのマリナーズに…シアトルの人達に対する恩返しっちゅーもんやろ!!?とっとといくらで買えるか調べてこい!!」
「は、はいいいい!!!!」
「色々と条件がありまして………やはりMLB側はあまり非白人が球団を持つことに難色を示してます…」
彡(゚)(゚)「なるほど……なら株式は49%の取得で充分。誰も51%も貰おうなんか考えとらんと言え」
「わかりました………………はい、一応……オッケーはでましたね…」
彡(゚)(゚)「よし………」
「ちなみに……49%の取得には……240億以上…」
彡(゚)(゚)「………まぁええわ。それくらいすると覚悟しとったしな、あとで振り込むわ」
「………………ん?ちょっと待ってください。会社のお金で株式取得するんじゃ…」
彡(゚)(゚)「誰がそんなん言ったんや?全部ワシの自腹や」
「」
「社長……小耳に入れておきたいことが………」
彡(゚)(゚)「なんや一体………………………!!」
彡(゚)(゚)「今すぐ山梨に行く、車を出せ!早く!!」
「かしこまりました」
バタン!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
岩田「………………」
彡(゚)(゚)「………………どうしたんや?岩田……そんなしょげた顔をして……」
岩田「すいません、岩田さん……もう小耳に挟んでらしたんですね……」
彡(゚)(゚)「ああ……倒産するらしいな……」
岩田「はい……」
彡(゚)(゚)「原因はなんや?」
岩田「……不動産投資などに手を出してしまって…」
彡(゚)(゚)「…………」
彡(゚)(゚)「……………のう、岩田」
岩田「………はい」
彡(゚)(゚)「負債額はなんぼや?」
岩田「…………………え?」
岩田「………」
岩田「い、いいんですか……?本当に……!!本当に…」
彡(゚)(゚)「ああ、でもただで貸すわけにはいかんなぁ…」
岩田「!!な、なんでもします!山内社長!!ですから……お願いします!!う…うちの会社を助けてください!!」
彡(゚)(゚)「…………出資の条件は一つだけや……」
彡(゚)(゚)「お前がこの会社の社長になる………これが条件や」
岩田「……………え?」
彡(゚)(゚)「せや、それが条件や。……出来るか?」
岩田「………や、やります!!」
彡(゚)(゚)「……………よし、取引成立や。おい、帰るで」
「かしこまりました」
岩田「や、山内社長!」
彡(゚)(゚)「……ん?」
岩田「あ……ありがとうございました!!!」
彡(゚)(゚)「かまへんかまへん……それよりも頑張りや?社長が崩れたら会社も崩れる……お前が崩れへんかったら会社も崩れへんもんや……一番堂々としなあかんで?」
岩田「は……はい!」
バタン
「なぜ……岩田を社長にしたんですか?」
彡(゚)(゚)「ん?そりゃあいつが一番優秀やからに決まっとるがな」
「…………本当にそれだけですか?」
彡(゚)(゚)「………………」
彡(゚)(゚)「帰るで」
「…かしこまりました」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「はい、星のカービィの売り上げが凄まじく……業績を急激に持ち直しています」
彡(゚)(゚)「ほう……やっぱりあいつはやりおるなぁ……」
彡(゚)(゚)「………が、それよりも今問題は………うちやな……」
「はい………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
糸井「……なんで動かないんだよ!!……クソォ!!」
「い、いといさん!!落ち着いてください!!」
糸井「落ち着いていられるか!!なんでこの段階まできて全くプログラムが作動しないんだ!!?あ!?答えてみろ!!」
「ひ……」
「おおおおちつついいててて」ぐわんぐわんぐわん
彡(゚)(゚)「お前が落ち着け」スパァン
糸井「」
「…………あ、社長…………」
彡(゚)(゚)「………やっぱり難しいんか…」
「……はい……もう……motherは開発中止にするしか…」
彡(゚)(゚)「……………」
「で、でも……もしかしたら……」
「あぁ、もしかしたら……」
「「岩田さんなら……」」
岩田「………で、僕が呼ばれたと……そう言うことですね?」
彡(゚)(゚)「ああ、すまんな…今は忙しい時なのに……」
岩田「いえいえ……こんな時だからこそ助け合いですよ……と、少しコードを見せて貰いますね」カタカタカタ
糸井「…………どうですか……?」
岩田「……………………………………なるほど………わかりました」
糸井「な、なにがですか!?」
岩田「えっとですね……まず……このまま作るとしたら後…2年かかります」
糸井「」
糸井「……?」
岩田「いまあるものを活かしながら手直ししていく方法だと2年かかります。……イチからつくり直していいのであれば、半年でやります」
糸井「え……」
岩田「どうしますか?」
糸井「は……半年で!!お……お……お願いします!!」
「お願いします!!」
「お願いします!!」
岩田「わかりました……では、ちょっとデータをお預かりしますね……では失礼します」ガチャ バタン
糸井「………何者……?」
「………ただの天才プログラマーです…」
1ヶ月後
岩田「お久しぶりです、糸井さん」
糸井「お、お久しぶりです。岩田さん……で、ま、motherの方は……」
「こ、こちらにどうぞ……」
岩田「ああ、おかまいなく…で、motherの方ですが…見ていただいた方が早いですね」
カタカタカタカタ
岩田「はい、どうぞ。」
糸井「はいどうぞって…言われてもこんなん…」
ネス「~~~♫」スイースイースイー
岩田「はい、マップがスクロールできるま「う……」…ん?」
「「「「「「動いてるぅぅううううううう!!!!!!」」」」」
糸井「動いてる動いてる動いてる!!!ネスが動いてる!!!」
「す……すげええええええ!!!ちゃんと動いてる!!!!」
「ネスが歩いてる!!!ネスが歩いてる!!!!」
岩田「…………………………」
糸井「岩田さん!!あんたってすげえ人だよ!!本当に動かしちまうなんて!!」
岩田「いえいえ、……とりあえず……問題がいくつかあります」
糸井「うんうん!どこのプログラミングが問題なんだい!?」
岩田「いえ……失礼ですが……」
岩田「糸井さん達が問題なんですよ……」
糸井「」
「」
「」
糸井「ど……どう言うことだい?」
岩田「えっと……説明しますとですね……」
糸井「僕らの?それは一体…」
岩田「まず……おそらくですがプログラマーにかなりの負荷を与える部分が多数見受けられます。それにデータ更新もそれほど頻繁に行っていないですよね?」
「は、はい。データはだいたい…一週間に一度ですね」
岩田「ではその間にできることは限られます。前提としてそこを直していきましょう。それと…僕も本業があるので何度もこちらに来るのが…」
糸井「ああ…そりゃそうだ。これからこちらが出向いて「いや」…え?」
岩田「ハル研究所と任天堂をネット回線で繋ぎます。」
糸井「………………」
糸井「?」
岩田「それで僕が、そしてみなさんがいちいちデータ更新するまでの効率化を図り、お互い作業中でも円滑に情報共有出来るようメール環境もそれぞれのパソコンに取り入れますね」
「「「………………」」」
「「「?」」」
岩田「………わからない人達は僕がメールソフトを入れるんで教えてください」
「「「はーい」」」
岩田「これで一通りできたかな」
糸井「よし!ここから巻き返「まだです」…………」
岩田「これが一番の注文なんですが……まず、このプログラミング言語のアセンブラを禁止にします」
糸井「「「!!??」」」
「ちょ、ちよっと待ってください!!何を言ってるんですか!?」
「その通りだ!!幾ら何でもそれは無理だ!!」
「他の言語を使えってのか!?」
糸井「………」
岩田「はい。このmother2で使用する言語はC言語です」
「は……ゲームはアセンブラが基本なはずだろ!?なにを「やめろ!!」……!糸井さんまで!?」
糸井「岩田さんの言う通りにしろ!岩田さんにも考えがあるはずだ!……な?岩田さん?」
岩田「はい、糸井さん。もちろんアセンブラを使用してもいいんですが…このmother2においてそれは致命的ミスに繋がりやすくなります。
つまりこのゲームのような大規模データはC言語の方が圧倒的に有利なのです」
「し……しかし…私たち、アセンブラ以外の言語なんて……」
糸井「弱音を吐くな!!それぐらい覚えられないでどう「大丈夫です」……ん?」
岩田「C言語用のコンパイラも…つまりスーファミ用C言語コンパイラといったところでしょうか…その装置も実は作っていましたんで…」
糸井「」
「」
「」
1年後
大人も子供も、おねーさんも。
mother2 発売!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
糸井「岩田さん……本当に、本当にありがとうございました…!」
岩田「いえいえ…それを言うならこちらの方です、こんな素晴らしいゲームに関わらせていただいて…」
糸井「なにを言うんですか!!入院までして……!あなたには社長業があるにも関わらず…」
岩田「たはは…あれは…まぁそれほど熱中したってことですよ…」
岩田「それよりも……糸井さん、一つだけお願いがあるんですけど…よろしいですか?」
糸井「?はい!もちろんですよ!なんですか?」
糸井「!!!」
糸井「……」
糸井「…………岩田さんの頼みならなんでも「うん」と答えようと思ってたんやけど…」
岩田「……………」
岩田「糸井さん。自分は他人の人が喜んでくれるのが嬉しくて仕事をしています」
糸井「……」
糸井「……………」
岩田「周りの人が幸せそうになるのが………」
岩田「自分のエネルギーなんです。」
糸井「…………」
糸井「……俺もそうだぜ。」ニヤリ
岩田「………ふふ」
「「ハーハッハッハッハ!!」」
彡(-)(-)「……………」
彡(^)(^)
「………!…………」
「…………………、……!!」
「……結局……宮本、お前もそっち側に行くのか……」
「で、ですから!これは仕方のないことなんです!!」
「もういい………」
「よ、横井さん!!話を聞いてください!!横井さん!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
横井「…………」
彡(゚)(゚)「まぁ元々お前の夢やったもんな、自分の会社を持つことは…」
横井「…………はい。」
彡(゚)(゚)「しかし…今出て行くと…世間はバーチャルボーイの責任を取ったような記事を「いいんです」…」
横井「なんと言われようと…僕は大丈夫です。それよりも社長……宮本を……任天堂をよろしくお願いします……」
彡(゚)(゚)「………………」
彡(-)(-)「………あぁ…達者でな……」
横井「……社長も…お元気で………」
横井軍平、1996年8月15日に任天堂を退職
同年 2月
彡(゚)(゚)「なんかよくわからんが…この…ポケモンっちゅーのが最近流行っとるようやなぁ…」
「えぇ…横井さんのゲームボーイからでています」
彡(゚)(゚)「へぇ……」
彡(^)(^)「あいつはほんまにようやる男やで!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(-)(-)「………………」
「ょう!……社長!!」
彡(゚)(゚)「ん!?あ、ああ、どうしたんや?」
「凄いですよ!イチローが!オリックスがV達成ですよ!!」
彡(゚)(゚)「ほーう…またえらい若モンが現れたもんやなぁ…」
「でしょう!?それに肩は強いし…!………、……!」
1997年
彡(゚)(゚)「ロクヨンの売り上げは……あまり良くないか…」
宮本「………………はい」
「発売時期の関係もあるんでしょうか?それとも…」
「いや、ソフト問題かもしれないし…」
バタン!!!
「社長!!?ここにおられましたか!!」
彡(゚)(゚)「なんや突然!ノックぐらいせんか!!」
宮本「どうしたんだ一体?」
「はぁ……はぁ…落ち着いて…聞いてください…!」
「横井さんが……昨日……交通事故で……亡くなりました……」
彡(○)(○ ) 「」
宮本「」
「即死だったそうよ……残念ねぇ……」
「でもあんなところで降りるのが悪いじゃない!」
「でもその前に車が事故を起こしてたらしいから…」
「まぁ!そうだったの!?」
彡(゚)(゚)「…………………」
彡(-)(-)
2000年
彡(゚)(゚)「………ようやったの、岩田。全額きっちり返済してもろたで」
岩田「いえ、それもこれも山内社長のおかげです。」
彡(゚)(゚)「………………」
岩田「………社長?」
彡(゚)(゚)「一つ………ワシの頼みを聞いてもらえるか?」
岩田「はい!勿論です!………なんでしょうか?」
彡(゚)(゚)「……ワシの跡を継いで貰えるか?」
岩田「…………………それは……任天堂を…ということでしょうか?」
彡(゚)(゚)「…せや」
彡(゚)(゚)「それにいますぐってわけやあらへん。お前には社長経験もある……どや?やってくれへんか?」
岩田「……………わかりました」
彡(゚)(゚)「……………よし、これから宮本や他の社員共々よろしく頼むな」
岩田「任せてください、きっともっと立派な企業にしてみせます!」
彡(゚)(゚)「おう、そのいきや!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
岩田「………………」
岩田(もしかして…僕にハルの社長に任命したのも…こうなることを見越して……?)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「…………」ぺら…ぺら…
「……社長?何をご覧に……ああ、イチロー特集の記事ですか……」
彡(゚)(゚)「……ああ」ぺら……ぺら……
「凄いですよね!前半戦で4割超えてるんですよ!?しかも来年こそはメジャーって噂されてますし…まぁでもこっちとアメリカじゃ格が違いすぎますねぇ…」クスッ
彡(゚)(゚)「……………」ぺら……パタン
彡(゚)(゚)「おい、球団本部長に連絡してくれ、話がしたいと」
「へ?あ、はい、わかりました。ところで……要件は?」
彡(゚)(゚)「ワシの……マリナーズに対する初めての頼み事や」
「…………へ?」
彡(゚)(゚)「どうや?いけそうか?」
「……はい、向こうでもイチローは評価が高いですし…」
彡(゚)(゚)「ならええ……」
「にしても社長…何故急にイチローを?通用するかどうかも…向こうの人も2割後半くらいしか打てないだろうと評価されるくらいなのに…」
彡(゚)(゚)「…………………………」
彡(゚)(゚)(お前らとは見えとるモンが違うだけや…)ボソ
「………?」
2000年11月10日にポスティングシステムによる独占交渉権をシアトル・マリナーズが1300万ドル余りで獲得。
19日に3年契約で合意し、28日に渡米。30日に3年総額1400万ドルで正式契約を結び、野手としては日本人初のメジャーリーガーとなった。
岩田「いえいえ……やはり色々と助けて頂くことが多々ありますよ……時に……宮本さんのあのアイデア力は凄まじいモノですね…」
彡(゚)(゚)「ああ……そういや横井にも大切にしてる格言があったが…宮本にもそんなモノがあったような……」
岩田「あ、それって多分…アイデアというのは 複数の問題を一気に解決するものである…だと思います。これを聞いて僕も色々と納得しましたよ」
彡(゚)(゚)「あぁ…それやそれ、よう覚えとるな…」
岩田「それも…一緒に仕事してる仲ですからね、色々と話込んじゃいますよ」
彡(゚)(゚)「…………そうか」
岩田「それはそうと社長、前回のニンテンドーロクヨンの失敗点を洗いざらいに調べて…意見を聞かせて頂きたいんですが…」
彡(゚)(゚)「……ああ、ええで」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
宮本「……………ですから…岩田さん、僕はマリオ64は…あまり面白くなかったと思うんですね。ですからゲームキューブではもっと違う……」
岩田「はい、……そこも踏まえて、しっかり自社ハードも出しながら…もっと言えば3d技術の問題もそこには………」
彡(゚)(゚)「………………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
岩田「……では、そこの部分はこうしてみてはいかがでしょう?おそらく…」
「………あ!本当だ!あ、ありがとうございます!岩田さん!」
岩田「いえいえ…あ、そこも…」
彡(゚)(゚)「……………………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
岩田「いよいよ…来月発売ですね、ゲームキューブが……」
彡(゚)(゚)「………ああ……」
岩田「………どうかされたんですか?社長……随分浮かない顔をしてらっしゃいますし…どこか調子でも…?」
彡(゚)(゚)「……のう、岩田……」
岩田「……はい」
岩田「!」
彡(゚)(゚)「…………」
岩田「………わかりました」
彡(゚)(゚)「お前は優秀なやつや……きっとワイみたいなワンマン経営とはまた違った未来を見せてくれるやろな……」
岩田「……………」
彡(゚)(゚)「それと………このゲームキューブから……どんな結果が出るかは誰にもわからん、もしかしたらプレステに完勝するかもしれんし、惨敗するかもしれん」
岩田「…………」
彡(゚)(゚)「…………お前なりのやり方で会社を支えるんやで」
岩田「………はい」
彡(゚)(゚)「それと……その日に話すことになるが……ワイの今までの失敗と経験、経営の哲学、全てをお前に託す。」
岩田「…………はい」
2001年9月14日 ゲームキューブ 発売
彡(゚)(゚)「………よっこらせっと……」
岩田「失礼します………」
彡(゚)(゚)「そう固くならんでええで……」
岩田「はい……。」
彡(゚)(゚)「まず何から話すかな……あ、その前に……これからの任天堂は取締役会での集団指導体制にしようと思っとるんや」
岩田「………はい、その方が…」
彡(゚)(゚)「時代の流れやろ?ワイみたいなのは珍しい方やしなぁ……」
彡(゚)(゚)「さて、本題に入ろうか…」
岩田「はい、よろしくお願いします」
彡(゚)(゚)「まずワイが手を出して失敗したのが食品関係やタクシー………………………」
岩田「……………………、……………。………?」
彡(゚)(゚)「…………、……………。……………………」
岩田「!……………?」
彡(゚)(゚)「……………………、………。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「もう3時間は過ぎてるぞ?幾ら何でも……」
宮本「……………………」
宮本(これが社長の……任天堂での…最後の仕事か………)
宮本「……………」
2002年、42歳のときに山内から指名を受け、6月1日付けで代表取締役社長に就任した。
「岩田さん!お疲れ様でした……どうでしたか?」
岩田「二画面……携帯ゲーム……水平思考……」ぶつぶつ
「………岩田さん……?」
宮本「山内社長、これからは……」
彡(゚)(゚)「まだお前らのことが心配やからな…形だけは取締役相談役ということにしておくわ」
宮本「そ、そうですか!」
彡(゚)(゚)「…………頑張れよ」
宮本「……はい!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「え!?マジかよ……あの人が?」ひそひそ
「ああ……野球に目覚めてるらしいぞ……」
彡(゚)(゚)「ふんふんふ~ん…♫」
彡(゚)(゚)「ん?そうかそうか?わかってまうか…実はな…て誰が社長やねん!ワシはもう降りたわ!」
(うわ…結構なノリ突っ込み…)
「……で、なにか良いことでも……?」
彡(゚)(゚)「そうそう、実はな……!」
「…………!」ゴクリ
彡(゚)(゚)「今年のマリナーズの開幕戦がなんと日本に決まったんや~~!!」
「……………………………」
「へ、へぇ~~!凄い……ですねぇ~~?」
彡(゚)(゚)「せやろ?やからな………」ガサゴソガサゴソ
彡(゚)(゚)「マリナーズの選手が来た時にこれ渡そうと思っとるんや!!」ピカー!!
「………これって……もしかして純金ですか?」
彡(゚)(゚)「せや!グローブとバットの純金キーホルダーやで!お土産にな!」
(…………凄まじいほどに野球にハマりまくっている………)
「……………おい、どうしたんだよあれ」
「…………なんでもイラク戦争で日本での開幕戦がおじゃんになったらしいぞ…」
「ああ……前にもそんなのあったな…なんだっけ…」
「オイルショックだろ……」
「ああ、それだ……またこれもひどいタイミングだな……」
「おい、こっち来たぞ」
彡(゚)(゚)「…………」
「…………」
彡(゚)(゚)「これ……上げるわ」キーホルダーポイー
「……あ、ありが彡(゚)(゚)「お前たちにやるはずではなかったんやけどな」…………」
「「「「………………」」」」
彡(-)(-)「はぁ…………」
「どうし…ああ、またマリナーズの試合ですか…」
彡(゚)(゚)「またとはなんや!ええやろ別に!あーあ…負けてもうた……」
「すっかり野球に取り憑かれたように…まぁいいですけど…」
彡(゚)(゚)「ええやろ別に…そんなことよりも…マリナーズがもっと勝ち進む為には補強が必要や!」
「そうなのですか?なら言えばいいのに……筆頭株主でしょう?」
彡(゚)(゚)「………あかんかったんや……」
「え?」
彡(゚)(゚)「ワイの議決権は2で全部で7個の議決権があるんやが…他の議決権が補強に傾かなくてな…」
「ああ…補強にも決議が必要なんですね…」
彡(゚)(゚)「せやで、覚えときな」
「えぇ…使い所が…」
彡(゚)(゚)「……この度は262安打達成おめでとう、イチロー君」
イチロー「ありがとうございます」
「すげ~…トップ同士の対談たぞ……」
「こんなのもう二度と見れないかもしれないな……」
彡(゚)(゚)「最多安打達成のお祝いに……」
イチロー「?」
彡(゚)(゚)「任天堂の株式を上げよう」
イチロー「」
岩田「…………失礼します」ガチャ
彡(゚)(゚)「おう、座りや」
岩田「あ、はい……失礼します」
彡(゚)(゚)「………この度は……任天堂DSの発売、おめでとう」
岩田「いえいえ……これからまだまだやることが山積みですし……僕も色々と飛び回らないといけないので……」
彡(゚)(゚)「そうか……呼び出してすまんかったな……」
岩田「いえ、そういう意味では……」
彡(゚)(゚)「……どや?改めて社長業というのは?」
岩田「そうですね……社長なのに山内元社長に相談しっぱなしだったような…」
彡(゚)(゚)「なにいうとんねん、お前ほど社内全員に声を掛けて回ったやつをワイは今まで見たことないで」
岩田「あ、ありがとうございます…」
彡(゚)(゚)「……………」
岩田「…………?」
岩田「…………………それは……」
彡(゚)(゚)「ああ、取締役を降りる」
岩田「………」
彡(゚)(゚)「……………なぁに、これからいつまでも古臭い人間が居ったら邪魔やろ」
岩田「いえ、そんなことは…」
彡(゚)(゚)「それに…もうこの会社は完全にお前に任せるっていう意思表示でもあるんや……」
岩田「………」
岩田「はい」
彡(゚)(゚)「頑張りな」
岩田「……はい!」
2005年に取締役を退任し、役職は相談役のみとなる。
「山内溥元社長、退職金と言いますか…慰労金と言いますか……こちらの額を提示させて頂きます」
彡(゚)(゚)「………全額社業に使ってください…」
「………え?」
彡(゚)(゚)「では……」スタスタ
「…え?しゃ、社長!どこに……!」
バタン
「はい、では…昨今の……ゲーム市場についてのコメントをお願いします」
彡(゚)(゚)「……まず大容量ゲームは駄目ですな。こんなことをしていたら世界中のメーカーがつぶれてしまうやろし…重厚長大なゲームは飽きられている…と思います」
「……何故そう思われますか?」
彡(゚)(゚)「………………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ですからね!社長!発送をもっと水平思考に考えて…こんな使い方もできるんだって……だけどしっかり捻り出さないと駄目ですよ?」
「ラブテスターは…実は…内気な…僕みたいな人でも気軽に女性の手、握りたいと思って開発したんですよ……。……何を怒った顔して……ぎゃあああ!!やりますやります!玩具も次回作は構想出来てますからぁ!!」
「何言ってるんですか!社長!!……今ある方法を……内容を突き進めて行っても……画質や音質に…そんな目の付きやすい改善点を突き進めて行けば……そこには市場は最早ありません。仮に僕らやお客さんが居たとしても…誰1人…笑顔を持っていません……」
「…え?あはは…何を言うとるんですか社長、僕は自分のことなんかさらけ出したく無いんですよ……ゲームなんて誰が作っても良いんです…そこに愛があれば……子供達が……大人達が喜んで遊んで居てくれれば…世の中の為になってくれれば…それで充分です」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「…………………」
彡(゚)(゚)「ゲームは常に新しい楽しさを開発し、ひたすら完成度を高めていくことが本質や。にもかかわらず、ソフトメーカーはIIだのIIIだの、VII、VIII、IXと出し続けている……」
彡(゚)(゚)「クリエイター達は行き詰まり、質的転換を迫られて行くやろな…日本だけで受けて、しかもVII、VIII、IXだと言っている会社は駄目やと考えてます」
彡(゚)(゚)「このように、ゲーム業界は存亡の危機に陥っている。反論があるならいつでも受けて立ちますよ?…しかし誰も直接反論しには来ず、陰でものを言う。こうした体質も業界の危機を象徴している。」
「…………は、はい…ありがとうございました…」ビクッ……
「はい……えっと、山内元社長から見て一番任天堂に必要なものは…一体なんでしょうか?」
彡(゚)(゚)「……………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「違うだろ!?こんなの子供達が一体どうやって解けるというんだ!?遊ぶ人の立場を考えて設計したのか!?」
「え?あ、あはは…マリオのステージ1は…実はめちゃくちゃ考えて作り込んでるんですよ…子供達が直感的に遊び方が分かるように…だってそうでしょ?子供達って説明書見ないじゃないでしょ?あはは!」
「良いかい?よく出来たゲームと面白いゲームは全然違うだろう?ノウハウを突っ込めばよく出来たゲームはいつでも作れる…だけどそれが面白いゲームという保証は…どこにも存在しない…」
「今までとは少し違った…直感的な操作で……全く違う様なゲームを……………、なんだか横井さんが隣にいるみたいですね…あはは」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「ワシの会社どうこうやなくて…どこも一緒や。ゲームビジネスで一番不足しているのは、デザイナーでもプログラマーでもなく…実は才能あるディレクターです。」
「………そのわけは……?」
彡(゚)(゚)「ゲームで遊んでいる人が心から満足して得心できる、それを私たちは完成度と言っているんですが………」
彡(゚)(゚)「この完成度を高めるのがディレクターの才能だからです」
「………ありがとうございました」
「……では最後に…岩田社長の持つ持ち味とはいかがなものでしょうか?」
彡(゚)(゚)「………………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「自分は他の人が喜んでくれるのが嬉しくて…仕事をしています。それがお客さんかもしれないし仲間、もしくは仕事の発注者かもしれない…とにかく周りの人が喜んでくれるのが…幸せそうにしてくれるのが、僕のエネルギーなんです…」
「山内社長…もしかすると…ゲームキューブも自分たちは違うものをつくったつもりでもお客から見ると同じことをやっていたかもしれません…」
「同じものを出したら駄目、同じことをやって競争したらケンカの強いやつが勝つにきまってる。力のケンカは駄目、よそと違うから価値がある…ですよね?社長…耳にタコができるくらい聞きましたよ…あはは」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「岩田とかワイやからどうこうやなくて、これまで同様、楽しさと面白さを模索し続けていくです。その結果優れたゲームができれば望ましい…それだけです」
「その結果…ソニーが…」
彡(゚)(゚)「確かに、今後売り上げの減少があるかもしれないが…それは仕方ないのではないことやと思っとる。」
彡(゚)(゚)「岩田聡社長はゲームソフトの企画者出身だから任天堂の中だけでなく、他社の有能な技術者の発想も取り入れて面白いゲームを作るやろな…」
「……………」
彡(゚)(゚)「すぐには難しいやろうけど…一年程度経てば私の社長時代からの変化が目に見えて出ると思います」
「……ありがとうございました…では最後に……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「…………しかしまぁ…ここまでくると思ってもいないところから敵が増えてきたりするしな…昔と今とでは違うが…刻一刻と状況が変わりやすくなっとる…」
彡(゚)(゚)「見えない敵もどんどん現れてくるやろ……」
彡(゚)(゚)「………社長が潰れたらそこで終わりやで……岩田………」
「…………ゴホゴホッ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
宮本「あははは………そんなこともありましたね……」
彡(゚)(゚)「おう………ところでな、宮本…一つ聞きたいんやが…」
宮本「あ、はい?なんでしょうか?」
彡(゚)(゚)「時雨殿、覚えとるか?」
宮本「あぁ…でも結局失敗に終わりましたよね…」
彡(゚)(゚)「せやな…結局飛び出せへんかったもんな…あれも…ゴホッ……」
宮本(……未だに…横井さんのバーチャルボーイの3Dに執着が…いや、執念といったものか…)
某会議にて
宮本「そうだな…それくらいにしておきますか…」
岩田「そうですね……」
「あの~……すいません…一つ意見いいですか?」
岩田「はい、なんでしょう?」
「今…3D技術を試してみてはいかがでしょう?」
岩田「」
社員達「」
(((………バーチャルボーイのトラウマが……)))
宮本「…………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
彡(゚)(゚)「なぁ…それ、飛び出さへんのか…?」
横井「えぇ!そう思って、ほら!中見てくださいよ!」
彡(゚)(゚)「おぉ!中で飛び出すんか!けったいなゴーグルやけどええやん!」
横井「でしょう?社長は3Dが大好きですからね…そういうと思ってましたよ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
宮本「……いや、昔と今は違う」
岩田「!」
宮本「………ええ!今の技術ならいけますよ!社長!」
岩田「宮本…さん?」
宮本「飛び出す…3D機能搭載の…3DSです!社長!」
彡(゚)(゚)「おお!完成したんかいな!!?」
宮本「えぇ!……これが実物です!」
彡(゚)(゚)「………ん?ゴーグルはどこや?…ゴホ」
岩田「…実は…これはゴーグルは必要ないんです」にこ
彡(゚)(゚)「な、なんやて!?」
彡(゚)(゚)「……まぁそうか…、バーチャルボーイのイメージが強いから…中々使われへんよな…」
岩田「しかしこの3DSの場合ゴーグルも必要ありません」
彡(゚)(゚)「なるほどなぁ……さては…」
宮本岩田「「?」」
彡(゚)(゚)「この3D機能……あのバーチャルボーイの当時を知らない奴が提案したやろ?」ニヤリ
宮本岩田「「………ふふ」」ニヤリ
宮本「えぇ、やっぱりあの当時を知る者からしたら中々提案しにくいですよ!」
彡(゚)(゚)「やっぱりな!」
「「「ハーハッハッハッハ!!!」」」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2011年
彡(゚)(゚)「…………」
岩田「……………」
彡(゚)(゚)「なるほどなぁ…つまり…ゴホッ…んんッ!…誤情報や誤った情報が飛び交うのを阻止するべく…」
岩田「はい、任天堂ダイレクトを始めることにしました」
彡(゚)(゚)「ええんちゃう?時代の流れや…そういうのもどんどん必要になってくるやろな…」
岩田「………………」
岩田「あの……「大丈夫や」……」
彡(゚)(゚)「ええか?3DSの売り上げどうこうの話やない……そんなもんは…ゴホゴホッ!!まぁトップに立っとるモンやから気にしなアカンけど…」
彡(゚)(゚)「しっかりとしいな?社長が潰れたら会社も潰れる……特に身体はしっかりケアしとくんやで?」
岩田「…………………はい、わかってます」にこっ
2013年
彡(゚)(゚)「………そうか……ゴホッ…」
岩田「だ、大丈夫ですか」
彡(゚)(゚)「ああ……にしても…3DSはまだしも……WIIUは全く行かへんか…」
岩田「……はい…」
彡(゚)(゚)「まぁ……ゴホッ………まだ先は長い、これからもっと活気付いていくかもしれんから……ゴホゴホ……気にしんでええ…」
岩田「………」
彡(゚)(゚)「………なんども言うように…社長が崩れたら会社も崩れる……お前だけは何があろうとも倒れたらアカンで…ゴホッ」
岩田「……はい。」
彡(゚)(゚)「…………ゴホッゴホッ」
彡(゚)(゚)(…………お前はまだまだ世の中のゲーム産業を引っ張って行く存在や……ワシと同じくらい長生きしなあかんぞ…まぁ宮本の方が先に来そうやけどな……ふふっ…)
岩田「………?」
彡(゚)(゚)「……………ゴホッ…ゴホッ」
「……残念ながら…」
彡(゚)(゚)「………………ゴホッ…、そうか…」
「すいません…!こんな立派な病棟も建てて頂いたのに…!」
彡(゚)(゚)「気にしんでええで……」
彡(゚)(゚)「…………………………ゴホッ……後はゆっくり眠るだけや………」
彡(゚)(゚)「…………ゴホッ…」
彡(-)(-)「……………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
葬儀委員長 岩田聡 弔辞
岩田「はい。」
糸井「……」
宮本「……」
「………」
「………」
「……….」
宮本「……」
岩田「めったなことで褒めてくれませんでしたが……」
糸井「……」
岩田「……まれに笑顔で応えてくださった時はどんな苦労も吹き飛んで力が湧いてきたました」
岩田「…………」
岩田(今までありがとうございました……山内社長。そして……お疲れ様でした……)
【 山内 溥 】
山内 溥(やまうち ひろし、1927年11月7日 - 2013年9月19日)は、日本の実業家。出生名は山内 博(よみは同じ)
玩具メーカーの任天堂株式会社代表取締役社長(個人商店の山内房治郎商店より数えて第3代、1949年 - 2002年)
同社取締役相談役(2002年 - 2005年)を経て、晩年まで同社の相談役を担った。任天堂を電子ゲームによって世界的な企業に押し上げた中興の祖として活躍した。
「独特の経営哲学」で知られ、ワンマン経営者の典型として語られる事が多いが、宮本茂は「皆、社長の喜ぶ顔が見たくてやっている」と語り、
出石武宏(本スレには出ていません)は「(開発第一部部長になって)いまは立場上社長と話せる場面が増えたわけです。好きですね。ますます好きですね。だってすこいですもん。」
「社長が笑うた顔を見たいがためにみんなつくっている」と熱く語っているようにカリスマ性にも優れ、幹部社員の殆どから厚い信頼を得ていた。
独断的手法については評価が分かれる部分があるものの、「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」に代表される一連のテレビゲームや任天堂では初の開発部長である横井軍平の発案による
「ウルトラハンド」「ゲーム&ウオッチ」等の新規市場開拓型のヒット商品については、山内の決断により成功したことはよく知られている。
横井とは犬猿の仲のように報じられがちだが、実質この2名と宮本茂の3名で現在の任天堂を創り上げたとも評される。
あの世
彡(゚)(゚)「……………」
横井「お疲れ様でした…社長」ブロロロロロ
彡(゚)(゚)「これはなんの真似や?ワイをここに来るなり急に車に乗せて……」
横井「なんの真似って言われても…ゲームアンドウォッチを作って見せるって言った時と同じように、しっかり社長を送り迎えしてるんじゃないですか!」
彡(゚)(゚)「あぁ…やからあの世でずっと待ってたんかいな…スーツまでしっかり着て……」
横井「えぇ。……全ての始まりはあの時だったかもしれないですね……」
彡(゚)(゚)「…………せやな…」
彡(゚)(゚)「……………」
彡(゚)(゚)「お前が居たから今があるんやで」
横井「…………………」
横井「社長が居たから今があるんですよ」
彡(゚)(゚)「……………」
横井「………………」
「「ふふ……」」
彡(^)(^)横井「「ナーハッハッハッハ!!!!!」」
「でもお前ほんまはとっとと任天堂辞めたかったんちゃうんかぁー!?」
「そんなことないですよー!あ!僕が会社持つ理由未だに疑ってるんですかぁ!?」
「そりゃそやろ!あんだけワシが注文付けて出て行きたくないっちゅー方が無理あるわ!!」
「そんだけ言うならもっと僕が楽になるよう計らって下さっても良かったのにぃ~~!」
「何を~!?………」
「なんですとぉ~!?……」
「………!………!!!」
「……!……!?」
「「ー!!…!!.....!!!!!」」
おしまい
それと任天堂のお話はこれにておしまいです。
でわでわ
宮本さんの物語はまだ続いてますからね!頑張って長生きして欲しいものですヨ
元スレ
上司「任天堂を継いでくれ」彡(゚)(゚)「おかのした」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1479824594/
上司「任天堂を継いでくれ」彡(゚)(゚)「おかのした」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1479824594/
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