文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

吉野から飛鳥の「石舞台」へ…。蘇我馬子の墓石・石室は、何故、剥き出しなのか。

吉野からの帰り、同行の仲間たちと別れて、一人、飛鳥駅に降りた。長い間、自分の足で行って、自分の目で見てみたいと思っていたが、なかなか機会がなく、実現できなかった奈良県明日香村にある「石舞台古墳」、つまり蘇我馬子の墓と伝えられてきた巨石群を…

『国体の本義』の思想は、「国粋主義」でも「排外主義」でもない。

(写真は後醍醐天皇の皇居跡「吉水神社」の廊下で…) 今日もまだ吉野にいる。吉野には小雨が降っているが、さわやかである。さて、『国体の本義』の思想だが、その本文を精読すれば明らかなように、「天皇への絶対服従を説き、社会主義・共産主義・民主主義・…

吉野で『国体の本義』を読む。

昨日から、奈良県吉野に来ている。「一滴の会」の勉強会があるというので、やってきたのである。昨年に続いて二度目であるが、また桜の季節は終わって、人も車もほとんどなく、静かであるが、ちょうど新緑の季節で新鮮である。昨日は、吉野駅から直接、早速…

植草ブログの「人気ブログランキング」の急落について…。

「人気ブログランキング」の上位に、つまり具体的に言えば、この所、常に「二位」を維持し、政界その他への影響力も無視できない人気ブログ「植草一秀ブログ」が、突然、ランキングが急落し始めているが、明らかにこれは、ランキング会社サイドからの何らか…

「世界日報」記者・鴨野守『あばかれた「神話」の正体』の中の「宮平秀幸新証言」の「捏造疑惑」を暴く。

「世界日報」記者・鴨野守氏が「沖縄集団自決」を追及した新著『あばかれた「神話」の正体』が本屋の店頭に並んでいるが、その中のメインテーマである「宮平秀幸新証言」について、ヤラセではないか、という「捏造疑惑」があることは、このブログでも何回も…

世襲政治亡国論など…。

■「イラン・イラク戦争」を描くイラン人女性作家の誕生。 日本留学後、そのまま日本で生活している中国生まれの在日中国人が、日本語で書いた小説で「文学界」新人賞を受賞し、その上に、別の作品ではあるが、芥川賞まで受賞して、ちょっと話題になったのは…

鳩山邦夫総務相、辞任か…。

「かんぽの宿疑惑」追及から始まった鳩山邦夫総務相の、日本郵政株式会社や西川善文・日本郵政社長、竹中平蔵氏等、いわゆる「郵政民営化」グループへの攻撃は、政財界やアメリカ資本をバックにした元総務相・菅義偉氏らの脅迫と策謀にもかかわらず、一向に…

菅義偉とは何者か?

全国の郵便局長を主な読者とする業界新聞で、「通信文化新報」という名の新聞があるが、実は、その新聞編集部から原稿依頼があり、三回に分けて、「郵政民営化」批判、ないしは「竹中経済学」批判を書かせてもらうことになった。ところで、「郵政民営化見直…

秦郁彦と「宮平秀幸新証言」のからくり。

時間がないので簡単に記すが、秦郁彦編集のこの『沖縄戦「集団自決」の謎と真実』(PHP)は、秦郁彦氏や藤岡信勝氏らの歴史家としての存在価値と思想的な存在価値を失わせるに充分にいかがわしい内容であり、実証的、文献的にも疑問や錯誤ばかりの書物だが…

保守論壇の「沖縄集団自決裁判」騒動に異議あり!!!

以下は「月刊日本」http://www.gekkan-nippon.com/ 2月号(発売中)掲載の「保守論壇の「沖縄集団自決裁判」騒動に異議あり!!!」の下書き原稿である。雑誌掲載の文章とは若干異なります。尚、この原稿下書きは、「月刊日本」編集長の了解を得た上で掲載してい…

【沖縄論・曽野綾子論資料1(過去エントリー)】

■大江健三郎を擁護する。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071110/p1 ■誰も読んでいない『沖縄ノート』。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071111/p1 ■梅沢は、朝鮮人慰安婦と…。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071113/p2 ■大江健三郎は集…

曽野綾子「私は今はもう沖縄問題から足を洗いたいんです。」…。

曽野綾子氏が、秦郁彦編集の『沖縄戦「集団自決」の謎と真実』(PHP)に、秦郁彦との対談をまとめたものを掲載し、つまり「対談・沖縄の『悲劇』を直視する。」という対談で登場し、僕が一昨年、曽野綾子批判を開始し、「月刊日本」や「週刊金曜日」「琉球…

保守論壇の「沖縄集団自決裁判」騒動に異議あり!!!

以下は「月刊日本」http://www.gekkan-nippon.com/ 2月号(発売中)掲載の「保守論壇の「沖縄集団自決裁判」騒動に異議あり!!!」の下書き原稿である。雑誌掲載の文章とは若干異なります。尚、この原稿下書きは、「月刊日本」編集長の了解を得た上で掲載してい…

【沖縄論・曽野綾子論資料1(過去エントリー)】

■大江健三郎を擁護する。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071110/p1 ■誰も読んでいない『沖縄ノート』。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071111/p1 ■梅沢は、朝鮮人慰安婦と…。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071113/p2 ■大江健三郎は集…

「沖縄集団自決裁判」騒動から遠く離れて…。

「沖縄集団自決」に関して書くことを、しばらく休止していたが、別に完全に止めたわけでも、都合が悪くなって逃げていたわけでもないので、また、いわゆる保守論壇や保守ジャーナリズムが再び元気付いているようで、「沖縄集団自決」関係の著作や雑誌を次々…

佐藤優氏が拙ブログ「毒蛇山荘日記」を推薦してくれました。(笑)

いやー、びっくりしました。佐藤優氏が、当ブログを、佐藤優編集の講談社ムック本「ノンフィクションと教養」で推薦してくれているではないですか。「鋭い切り口で、とても勉強になる……」と。汗顔。アルファブロガー制度とか、自民党官邸が特定のブロガーと…

西部邁の「亜流思想としての保守主義」を排す。

西部邁は、エドモンド・バークやトクビル、あるいはオークショットを引き合いに出して、「保守」や「保守主義」というものの概念や定義に異常にこだわっているが、何故、それほどこだわるのかと言えば、それは、西部邁が左翼学生運動上がりの典型的な「転向…

何故、新聞社は「政権交代」を恐れているのか?

民主党の新執行部が決定して、いよいよ政権交代も目前に迫ってきたわけだが、解散・総選挙を必死で逃げまくってきた麻生内閣も、いつまでも逃げ切れるわけはなく、いくら逃げようとしても二、三ヶ月後には否が応でも、任期切れとともに選挙というものはやっ…

『かんぽの宿疑惑』対決は鳩山総務相の負けか?

全国郵便局長会の通常総会に出席した鳩山総務大臣(中段左)と日本郵政の西川善文社長。隣に座りあわせても目も合わせない=17日午前、千葉市の幕張メッセ 小沢辞任後の新民主党の人事は、「岡田幹事長、小沢代表代行」で決着したようだが、この人事はおそら…

「亀井・小沢連合」で政界再編を…。

今朝は、鳩山民主党新代表選出をめぐって、何を、どう報道するのかを知りたいと思って、久し振りに「サンデープロジェクト」を見たが、そこで、鳩山新代表の話は、いつものことながら、司会の田原総一郎氏のお世辞にニコニコ笑っているばかりで、突然、田原…

鳩山新代表は人事で失敗する?

民主党代表選挙の直後に、選挙結果を見て小沢一郎氏は、「大勝だな」と語ったそうだが、はたしてこの選挙結果を受けて鳩山新代表が、どういう人事をするかに焦点が移って来たわけだが、党内に対して全方位外交(友愛)を展開しようとしている鳩山新代表に、こ…

日本郵政・西川社長はさっさと退場せよ。

6月下旬の株主総会で「任期切れ」となる日本郵政の西川善文社長の進退をめぐって、鳩山総務相が、退陣に向けて積極的に動きだしたようだが、その前に、西川社長続投を画策する菅義偉元総務相が立ちはだかって、麻生内閣の政治基盤をも揺るがしかねない政争…

小沢グループ、自民と連立か?

民主党の党首選は鳩山有利のまま進行中のようだが、この選挙戦を通じて若手・中堅層を中心とした民主党の党としての脆弱性、あるいは政治的幼児性が、もろに露呈してきた感があるが、中でも小沢一郎が党首を降りた途端に始まった党内の小沢バッシングは、い…

小林よしのりへの退場勧告!!!スペッシャル

僕が「部落解放」という左派系の月刊雑誌(発売中)に三回に分けて連載した「マンガ右翼・小林よしのりへの退場勧告!!!」について、古木杜恵(ふるき・もりえ)という人が、「『敵』を捏造する言説、差別を流通させるメディア」というタイトルで、岩波書店が発行…

鳩山圧勝で決まり。岡田克也は空気が読めない。空気の読めない男に政治家の資格はない。政治的リーダーとしての資質に欠けている。

マスコミは「岡田人気」とやらを煽っているが、そんな「人気」を信じているのは本人だけで、その種の記事も、要するに、政治現場の現実を見ていないマスコミ関係者の希望的観測記事か、あるいは「小沢潰し」を画策する自民党サイドが流す謀略記事の類だろう…

前原某を「党首選」に引っ張り出して、吊るし上げろ!!!(笑)。

自民党安倍一派と組んでいる反党分子である前原某を、小沢辞任を受けての民主党党首選挙に、小沢を辞任に追い込んだのはオモエの手柄だ(笑)、オマエこそ党首合格だ(笑)、とかなんとかおだてまくった上で、是非とも、引っ張り出してもらいたいものだ。ガセ・…

小沢民主党代表が辞任の意向、午後5時から会見

産経や時事通信だけでなくロイターまでが、「号外」で「小沢民主党代表が辞任の意向、午後5時から会見… 」というニュースを流しているところを見ると、間違いないのだろうが、なんか釈然としないものが残る。朝日新聞と産経新聞が、ともに「小沢辞任」論を打…

誰が「産経新聞」を殺したのか?

日経を除く朝日、読売、毎日も同じような状況らしいが、特に産経新聞の売れ行きが急速に落ちており、経営学的にも危険水域に突入しつつあるという情報があり、ちょっと驚いたところだが、今、ここで、産経新聞の売れ行きが急速に下落しているとすれば、それ…

西部邁こそ大衆である。

西部邁の思想というものを、誤解を恐れずに簡単に要約するとすれば、それは、結局のところ「大衆批判」というものであろうと思うが、しかし、漫画という大衆に密着した娯楽と結託しているマンガ右翼・小林よしのりの『戦争論』を、それが圧倒的に売れて大衆…

■佐藤優と浅田革命と小林よしのり

佐藤優によると、浅田彰の『構造と力』が登場する1983年を境に浅田革命(ポスト・モダン革命)なるものが起き、日本の思想状況が一変する。そのポスト・モダン思想による日本の思想状況の変化を、佐藤優は、こう分析している。「日本におけるポストモダンは、…