ボーダーブレイクのシステムに物申す

このところボーダーブレイクの話ばかりで恐縮だが。これ別グループでも作った方がいいのかね。


暫くやってみて、また各種コミュニティを覗いて、色々と粗も見えてきたので、ちょっと苦言を。

功績と勝利条件の乖離

ボーダーブレイクの目的は「敵コアの破壊」だ。いや、作戦目的として明示されるということは逆に将来それを目的としないゲームの可能性が考慮されているのかも知れないが、少なくとも現状はそうなっている。
であるならば、プレイヤーは「如何に早く敵のコアを破壊するか」に全力を注ぐべき、少なくともゲームはそのように設計されるべきだろう。敵の防衛ラインを砲兵が崩し機甲部隊が押し上げ、崩れた戦線を支援が回復し、要衝を狙撃班が潰す。そうやって敵中枢へ浸透突破しコアを破壊する。
が、現行の評価システムはコアへの攻撃を高く評価しない。戦闘による撃破が5+、撃破支援が3、拠点占領が7+なのにコアへのダメージは一定数ごとに3。これでは肝心のコア攻撃がプレイヤーにとって美味しくない。せめて戦闘撃破や占領のように1回の出撃で連続してダメージを与えた場合は+1づつポイントが増えるとでもすれば、初撃が3でも結構な累加になる筈だ。


また、もう一つの問題は「短時間勝利」への評価が薄い点にある。
時間一杯で600秒のゲームを、効率良くコアを攻撃し300秒程度で撃破したとする。時間が短かい分だけコア攻撃以外の行動は相対的に少なく、単純な累加ポイントでは普段の半分程度になるだろうことは目に見えている。
それ自体は作戦の参加者全員に共通することなので順位評価の面では問題にならないのだが、順位だけでなく単純に稼いだポイントの絶対値がクラス昇進を決めるCPの算出及び報酬アイテム取得数の基準になっているため、短時間勝利はプレイヤーのインセンティヴとしてはむしろマイナスなのだ。
単純な話、勝利チームには600秒/経過時間をスコアに掛けるとか、逆に敗北チームは経過時間/600秒を掛けるとかいった形で短時間勝利による修正を行なえば、コアを攻撃し/防衛しようという意識はもっと強まるだろう。
とりわけB以上のクラスでは戦績評価次第で降格が有り得るので、スコアを稼げない展開自体が酷く嫌われる傾向が強い。速攻がスコアに直結するのであれば話は大きく違う筈だ。

AC慣性問題

この問題は既に運営側でも認識済みのようで、現在ロケテスト中の新ヴァージョンでは削除が決定していると言われるが。
攻撃の主力である強襲型にはアサルト・チャージャーという加速装置がある。短時間だけ移動速度を倍加させる特殊兵装だが、ジャンプ中にこれを使い短時間加速すると、ACの使用を中止していても空中にいる限りその速度が維持され、長い距離を一気に飛び越えることができるという"裏技"が「AC慣性保存」だ。
これの問題点は(1)敵の防衛ラインを易々と突破できること(2)AC自体はちょっと使っただけですぐ切ってしまうのでゲージを温存でき、使用時間制限が実質無視されていること、の2点。
1はとりわけ現在のマップでは深刻で、拠点の取り合いによる戦線押し上げをまったく無視して単騎で縦深突破が可能になってしまう。そのため前述のポイント問題とも併せて「コア突撃至上主義、勝利に結び付かないプラント占領合戦は馬鹿」派と「ポイント至上主義、スコア稼ぎの邪魔する短時間勝利は邪魔」派を中心に泥仕合の舌先が繰り広げられる状況を作っている。
まあ原理主義者の争いはともかくとしても、ゲーム意図としては開幕全機突撃ゲームではなく「目的のために各兵種が協力して戦線突破を目指す」ように設計されているのではないかと思われるので、戦線押し上げを無視できる状況は酷くマズい。
2は強襲型の利点を機動性と考えれば問題というほどでもないかも知れない、が他兵装が使い切ったら1分ほど回復を待たねばならないというのに強襲だけが「着地した頃には全回復している」のはちょっとどうかと思う。それを正規のバランスとして容認するなら他兵装のゲージ回復は倍ぐらいの速さで丁度良い。
まあ慣性飛行自体は「その間ずっとACゲージを消費するなら」という但し書きで認めても良いのではないかとは思うが。膠着した戦線を突破できる機動性そのものはゲーム展開の多様性を維持する上でも必須ではあるし。

狙撃兵の立場

正直ちょっと狙撃型だけが微妙な評価を受けてしまう。
生身の兵士では狙撃=即死の意味を持っているのでその脅威は凄まじいもので、実質戦況に大きく関わっていなかったとしてもカウンタースナイパーに大きな力を割かざるを得ない、それぐらいの存在感があるのだが、あくまでゲームである以上撃破されても再出撃するだけ、それどころか装甲を施されたロボットなので状況によっては一撃破壊されず、結果大した脅威になり得ていない。
勿論、敵の重要拠点破壊など活躍の余地はあるのだが、少なくとも対BR戦に於いては、徒歩での限定的な移動力しかない歩兵と違い加速装置で激しく動き回る的にヒットさせるのは簡単なことではなく、戦果は決して大きくないし、とりわけ短距離マップでの防衛にはとことん向かない。
これはマップか兵装で解決するしかない問題ではある。市街戦では高台が多く狙撃型も直接の勝利には貢献せずともかなり活躍していたし、使いどころの微妙な耐弾フィールドの代わりに視認/索敵に反応し難い光学迷彩が登場すれば狙撃兵は生まれ変わりそうだ。あるいはライフルからの榴弾発射で、スコープ覗きながらピンポイント投擲できれば狙撃とは別の働き方というものがある。
シモ・ヘイヘはライフルだけでなくマシンガンも使い熟したというが、狙撃型に与えられた近中距離兵装は拳銃のみ、ライフルはスコープ越しでない射撃ではほとんど当たらない。そこはもうちょっと改善して欲しい。