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シロアリとトコジラミの探知犬チームが害虫から住まいを守るアサンテ「くんくんズ」の活動に密着

2024.10.10

クレバーな頭脳と研ぎ澄まされた嗅覚を武器に活躍する犬と言えば、盲導犬、警察犬…と様々存在するが、今回ご紹介するのは『シロアリ探知犬』だ。

シロアリ防除やハウスメンテナンスを行う企業「アサンテ」にはシロアリとトコジラミの探知犬チームがある。その名も『くんくんズ』。

シロアリやトコジラミの被害から我々を守る『くんくんズ』

彼らはシロアリやトコジラミの「ニオイ」を嗅ぎ分けられるように訓練を受けた職業犬。2006年に日本で初めてアサンテがアメリカからシロアリ探知犬を導入し、害虫被害の啓発活動や、私達の住まいはもちろん、教育施設や貴重な文化財の調査など重要な役割も担っている。

一般的に新築時に施した薬剤の効果が切れる築6年以降から、シロアリ被害のリスクが増加すると言われ、被害を受けた建物は地震などの災害で倒壊などの危険性も高まるとか。さらに今年は10月中旬頃まで残暑が続くと言われているため、シロアリが活発に活動できる期間が例年より長くなるという予想も。

また、近年被害が増えているトコジラミも厄介だ。刺されると患部が赤く腫れ、眠れないほどのかゆみに襲われる。一時は絶滅寸前とまで言われていたが、インバウンド増加や物資の移動による日本へのに持ち込みにより被害が増加している。

そんなシロアリやトコジラミの被害から我々を守ってくれるのが『くんくんズ』なのだ。

現在の『くんくんズ』メンバーは4頭。集中力抜群美女のサラちゃん(8歳)を始め、最年少4歳のララちゃんまで精鋭が揃っている。

日本国民を陰で支え、安心と安全のために日夜小さな害虫と戦い続ける『くんくんズ』の仕事ぶりを拝見すべく、今回、アサンテの探知犬ハンドラーの下山さんに話を聞いた。

――『くんくんズ』結成の経緯から教えてください

「もともとは2006年にシロアリ探知犬を弊社が日本で初めて導入したのがきっかけです。日本国内にシロアリ対策の必要性を広める目的と、当時外来種として被害が拡大し始めていたアメリカカンザイシロアリ(目視では発見が難しい)の探知で活躍できると判断し導入しました」

「その後、海外でトコジラミ被害が増え、国内でも被害報告が出始めた2010年にトコジラミ探知犬も日本で初めて導入。翌年の2011年に『くんくんズ』を結成しました」

引退や新加入などメンバー交代を繰り返しながら、10年以上活動を続けてきた『くんくんズ』。コロナ禍が明けて再び増えているトコジラミ被害においては、2024年3月期は約140回の調査を行なったという。

実際にどのようにして探知しているのか?作業風景を見せてもらった。

【シロアリ調査の流れ】

壁に沿って部屋(床上)を2周してニオイを嗅いでいき、シロアリのニオイのする場所があるとお座りして首を上下に振ってハンドラーに知らせる。

調査する広さ(面積)や探知対象のシロアリの種類によって変わるが、20坪の木造家屋でヤマトシロアリの被害があった場合は、1階と外回りの調査に10~15分。

イエシロアリやアメリカカンザイシロアリ被害の場合は1階、2階、外回りの調査に20~25分ほど要する。

【トコジラミ調査の流れ】

ホテルなどの宿泊施設で調査するときは部屋を2周し、調度品やベッドの周りのニオイを嗅いでいく。トコジラミを見つけたら、お座りして首を上下に振って知らせる。

一般的なホテルの客室の広さであれば1部屋あたり3~7分で調査可能。人間が目視調査をした場合はトコジラミの有無にかかわらず一室あたり30分程度かかってしまうとか。探知犬の実力、恐るべし!

探知犬の調査結果を受け、シロアリ・トコジラミ防除は人間が行うという。

9割以上の探知率を誇るスペシャリスト集団の訓練とは?

探知犬と認められ、正式に仕事ができるようになるまでには1年以上かかるという。そんな探知犬に選ばれるのはどんな犬なのか?

「当社の探知犬は全てビーグル犬です。世界的にも有名なスヌーピーのモデルになるなど、愛嬌があり人に威圧感を与えにくい犬種、かつ狩猟犬ですので嗅覚が良く、ニオイを追いかけるのが得意です」

――探知犬に向いている犬とは?

「一概には言えませんが、「人が好き」「むやみやたらに吠えない」「物音に大きく反応しない」「他の犬に反応しない」などは共通点として挙げられます。これらの適性は訓練によっても習得できますが、職業犬として活躍するには生まれ持った適性も大きく影響すると考えています」

「探知犬は一般家庭や宿泊施設などの狭い室内で調査をか行いますので、小回りがきき、室内の障害物に接触しないサイズ感も探知犬に適しているポイントです」

選ばれた犬たちは、ハンドラーと共に行う週1回の訓練のほか、ドッグスクールでもほぼ毎日訓練を行っているという。

「探知の際、重要なのは「嗅ぎ分ける力」と「ニオイを忘れない」という2点。嗅ぎ分けの訓練では、6つの器にシロアリのほか、犬のえさやおやつを入れて蓋を閉め、ルーレットのように回転させます。魅力的なおやつのニオイに惑わされずに、正しくシロアリやトコジラミを嗅ぎ分けられるようにするためです」

訓練の内容も多岐にわたる。

ルーレットの訓練を1年ほど行った後は、先輩の探知犬と一緒にハンドラーが現場に連れていき、探知犬としてのトレーニングに取り組む。

犬によって進捗は異なるが、だいたい2歳前後で探知犬として現場デビューするという。

しかも、探知犬となった彼らの成果が凄い。

「40匹以上のシロアリがいれば9割以上の探知率があり、毎日訓練すれば90%の精度を保てるという研究結果も出ているんです」

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