日経ビジネスに、ソニーの元デジカメ開発者の石塚茂樹氏のインタビューの第10回が掲載されています。
- (カメラをαに集中した理由は)このままじゃデジカメが食われちゃうのは間違いない。だから、土俵を変えたほうがいいと思った。その先としてαがあった。レンズ交換はスマホにはできないですから、差異化もできる。ポテンシャルがあるよね、と。
- まずサイバーショットに大判(1.0型)のイメージセンサーを入れたRXシリーズが人気になり、フルサイズ搭載のRX1が続いた。そしてRX1はソニーとして初めてカメラグランプリ2013「大賞」を受賞した。「ついにカメラメーカーとして認められた」という思いで、「フルサイズとミラーレスでいける」と僕も社内も盛り上がった。
- α7の見た目が正統派である理由の一つは、「ソニーのフルサイズミラーレスは、なによりも『写真を撮るための王道を歩むものなのだ』」という、我々の決意を出したかったから。
- α7は最初は売れた。レンズ交換式カメラで単独1位を取った。だけど長続きしなかった。画質は問題ないが、ピントが合うスピードが遅い。動くものが相手だとサクサク気持ちよく撮れない。そして、まだ交換レンズの種類が非常に少なかったことが大きく影響していた。
- 「やっぱりフルサイズでもミラーレスはたいしたことない」と、デジタル一眼レフで天下を取っている上位メーカーに油断してもらうことも、実は計算していた。対外的には、「ナンバーワンになるぞ」という話はあえて1回も言わなかった。要するに、ソニーはレンズ交換式カメラではシェアが低い、いつまでもカメラのことを分かっていない電機メーカーだ、って思わせたほうが。
- もちろん、そんなに単純な話ではないけれど、「プロやハイアマの世界では、ミラーレスはデジタル一眼レフにはかなわない」という〝常識〟が、こちらの逆転の準備が整うまで持ってくれたらいいなと。知らない間にひたひた、ひたひたと行って、戦に勝つために名より実を取るというか。
- 我々は「写真」を撮るカメラの分野ではまごうかたなき「弱者」だった。だから、弱者の戦略を採り、弱者の戦い方をしようと思った。
ソニーはニコン、キヤノンに油断してもらう戦略だったと言う話は、なかなか興味深いものですね。確かに、α7が出た当時は「家電メーカーはカメラのことを分かってない」という声が結構あったように記憶していますが、このような声が出ることも戦略のうちだとすると、ソニーはなかなかの策士ですね。
popo
正直、これがたとえソニーの戦略だったとしてもこれは言うべきではないですね。あまり良い気持ちにはなりません。ユーザーを見ていないと捉えられかねない。確かにメーカーとして競争に勝ち残るのは大切ですが…
クリーム茶
油断してもらうと言うとかっこいいけど、高性能な像面位相差AFの開発が間に合わなかっただけじゃないのかな。
noppo
私は、その戦略は後付けの理論でしかないのでは、と感じますが…
しかし、実際それによってライバルメーカーもユーザーも、ミラーレスの過小評価につながり、後年になってαショック再来かと思うほどのインパクトを与えることになるわけですね。
ぱっかー
ソニーさん、ここまで言っちゃっていいの?
当時のユーザーさんに怒られない?
シュワシュワ
素晴らしいですね
まさに見通しと戦略の通りに事が運んで今の立場を確立したソニー
その慧眼と実行力に感服です
見習いたいものです
KJ
「家電メーカーはカメラの事を分かってない」の逆に
「カメラメーカーは(カメラマニア、カメラマンでない)一般ユーザーの事を
分かってない」というのも私も長らく写真をやっているのも
気がつかずにいましたが有るようです。
友人女性がまだ今ほどデジタルカメラ全盛になる以前ですが
ソニーのサーバーショットを購入したので「何故カメラメーカーでなく
家電メーカーのソニーを?」と聞いた答えが「家電メーカーのカメラの方が
一般人には使いやすい」でした。
やきうどん
α7もわざと性能を抑えたとかではなく、もちろんその当時の全力で作り上げたとは思いますが、それでもなお当時のレフ機と比べて弱い部分があり、それをわかった上であえて発売したということでしょうね。
キャノンニコンは油断したというか、成功しているレフ機からの大幅転換に勇気がいるということをソニーは見透かしていたと。
今後新たな分野でソニーが逆の立場にならず市場をリードし続けていけるのかは注目ですね
スマホもそうですがドローンなどがどれだけ写真分野に侵食してくるかが個人的には気になります
ダブルマウント使い
今のソニーの優位性がいつまで続くのかな?という疑問もありますね。
かつての一眼レフの強者たちは後発のミラーレスでも着実に差を縮めてきてますし、新規開発のマウントを採用した後発ゆえの優位性が効果を発揮するのはまだまだこれからかと。
にこぷん
勝てば官軍、今はそう聞いときましょう。
カメラファン
「油断してもらう」ってのは後付けで当時うまくいかなかった事を正当化してるだけじゃないかなと思います
Zoyashi
「ソニーは油断させるためにミラーレス初期はあえてショボい製品を出した」と誤読されている方がいるような気がしますが、インタビューではそんなこと言ってはいないですよ。
ミラーレスシステムの構築前に、他メーカーに追随されないように「過小評価」されていたほうが都合が良いという発言です。
別に悪いことは言っていないと思います。
erwin
NEXからのユーザーですが、当時写真が分かってない人間が作ったカメラを写真が分からないユーザーが使っていると揶揄されていたのを思い出します。
古参ユーザーとしてはようやく溜飲が下がる気持ちです。
rv
popoさんの意見に共感します、私はα7の時はLeicaなど他社レンズが使えることで導入しましたが、他社を欺くような戦略で企画宣伝されていたかと思うと残念です。ここ数年のシェア争いで勝っているのでしょうけど、レンズ群ではニコキャノにかなり遅れをとっていると思います。奢れる者久しからずです。
ジェラ
その戦略でα7のマウントがあんなことになっていたのだとしたら笑えない話ではある。
強化用改造パーツが普通に売られていて、しかも結構売れてたし。
NEX
過渡期ゆえの面白いエピソードですね。
たまたま勝者がソニーになっただけで、
逆に敗者にもなりえるということですね。
個人的にはフルサイズ前提のマウントだったのか
がはっきりして欲しかったです。。
カタスマー
「油断させるために手を抜いた」という発言に見えますが、正直後付けというか負け惜しみというか…
極端な話、今のα1を当時出していたら一瞬で一眼レフを置き去りにしていたでしょう。
こういう発言はちょっとカッコ悪いなと思ってしまいますね。良く言えば正直すぎると言ったところでしょうか。
swing
当時の開発自体は全力だったと言ってますね。
一方、広報としては謙虚に、たいしたことないと思わせておく。
「表ではあくまで謙虚に。そして施策は、ZAFをはじめ、レンズのラインナップの充実など、これでもかと打っていく。」
なので、別に不適切な発言とは思いません。
最後の段落「意見を取り入れた製品が出て」などの発言もありますしね。ちゃんとユーザー見てます。
もっとも、キャノンニコンが油断したのかというと、どうだろうね?
本気になったのはα7IIが出てからかもしれませんが…。
ただ、結論としては時間は稼げた、ってことでしょう。α7IIIの瞳AFが決定打と思ってますが、他社はそうとう焦ったと思います。
のい
戦略ですか…ビジネスなんてそんな想定通り行くもんじゃないでしょうに。
そもそもブレイクのきっかけは他社のマウントコンバーターじゃなかったっけ?
あれも計画通りだったのかしら。
KYOTO SONYユーザー
元開発者さんのコメントということですが、当時SONYを信じて購入した人たちに少なからずも誤解を与えてしまう発言のように個人的には思う。
当時、私はNIKONユーザーだったのですが家電量販店に出向いて触った記憶がありますがEVFをのぞいて違和感を感じ、やっぱり家電屋さんだなと思ったことを懐かしく思います。今ではどっぷりSONYユーザーですが。
co
記事を読めばわかりますが、計画や戦略は表に出さないようにしていたという話でしょう。
油断させるために何かをしたとか逆に出来ることをあえてやらなかったとかそういう話ではないですよ。
今回α7のデザインのオーソドックスさについて語られていますが、私がソニーの本気を感じたのはα7IIでしたね。
初代でいささか主張しすぎていたペンタ部の形がIIからは抑えられ、半ツヤだったボディはシボ加工に、グリップも握りやすいものに変わりました。
一眼レフユーザーにウケの悪かった部分を2世代目で早くも改善してきた。
明らかにこれまでのソニーデザインのこだわりを捨ててでも一眼レフユーザーに受け入れてもらいたいという意志のあらわれでした。
もしかしたら次回で触れられるかな?
LaTL
これはαの性能が当時の一眼レフと比較しても十分なものになるまで時間を稼ぎたかった、という話で別にそれまでのソニーのカメラが手抜きだとかユーザーを軽視したとか、そういう話では無いでしょう。
実際、カメラの性能が向上しレンズも増えてシェアの上でもずいぶん存在感が大きくなりましたから、戦略としては成功したのでしょう。
これからは強者としてその地位をどう守っていくかが大事になると思いますが。
みちる
なんか、初期のユーザーは気持ちよくないと感じそうな記事ですね。
言っちゃっていいの!?
広報大丈夫??
ぼんご
一度シェアを取ったマウントは強いですよ
サードパーティ参入→レンズの選択肢が多い→エントリーユーザーが選びやすい→さらにサードパーティ追加のループでシェアを維持できますから
都下在住
パナソニックがレンズ交換式のシステム化したミラーレスの祖だと思う。ソニーがそこまで言うかと思います。
特にニコンとキヤノンが一眼レフに執着したのは一つに海外勢や新規参入メーカーから一眼レフに必須(ペリクルミラーは有るが)のミラーボックスの機構で追随されない為。
カメラ本体だけでみたら機械的部分が少なく容易に追随されると知っていたから一眼レフに執着した。
高画素化でミラーショックの問題が顕著になった事も有ったが高速連写出来る電子シャッター到来でミラーレスに各社が移行したのが大きい。
ソニーがニコンやキヤノンのミラーボックスを作れてから言って欲しいです。
自分はデジタル一眼レフからソニー使いでしたけど。
Mスクエア
ニコンユーザーです。 ソニーは確かに一時的に他のカメラメーカーを油断させることは出来たかもしれませんが、今の優位はその後ずっと続くとは限りません。
AFの一眼レフを大衆化したミノルタと、それこそAFジャスピンコニカを作ったコニカも生き残りをかけてコニカミノルタとなり、結局、カメラ部門をソニーに売り渡しましたが、ソニーはそのいい所だけを残して、売れない部門とかアフターはケンコー・トキナーに任せた事、また、過去のソニーの商品開発~撤退の流れを見ていたり、ソニー製品を2つ買って1年過ぎたころに相次ぐ故障によりソニータイマーの存在を知るところになった今では、高性能だけでソニーを購入する気にはなれません。
まあ、大いにキヤノンやニコンというカメラメーカーの「レンズ交換カメラは専門知識が無いと使えない」と言うハードルを見事に下げてくれたことは、称賛いたします。
ken2
とは言えです。ミノルタのカメラ部門を買収したのですから、一概に家電のカメラだと他のメーカーも思っていたかどうかは疑わしいと思います。
単に売れない弱者だったからこそ、起死回生の活路をミラーレスに託し、成功したというだけの事かなぁと思います。
キャノンもニコンも一眼レフが大いに売れていただけに、選択と集中の方向が違っていただけかとも思います。
現に、両社ともミラーレスへの布石はちゃんと打ってましたから。
きの
父親がオールドレンズの母艦ボディとして初代α7購入してました。
キヤノン派だった私には全く理解出来ない選択でしたが、
OVFのMFが厳しい老眼には拡大機能とピーキングがとても便利だと。AFレンズは一度も装着してませんでしたね。
何度か借りて粗削りな部分もありつつ先進性は感じられたので、結局私もSigma mc-11が出た時にマウント移行しました。
野鳥好き
インタビュー読んだら全然印象ちがいますよw
要はメーカーや古参ユーザー含めミラーレスを軽視している状況の方が都合が良いと思っていたという話です。
当時実現できていなかったミラーレスの優位性を声高に語る必要はない程度で。
サワガニ
R5R6出る前まででしたら、まあこんな感じに勝ち誇ってよかったのでしょうが…。
今はキヤノンの大逆襲が決まって、ミラーレス単体の世界シェアでもそろそろ首位奪取しそうですしね。
やはり王者は強かった、というのが現実でしょうか。
カタスマー
自分の書き込みが誤解を招きそうなので追記です。
> 「油断させるために手を抜いた」という発言に見えますが
これは当時の製品が手抜きだったように見えるという意味ではなく、当時の広報で手を抜いたように見える、という意味です。
個人的には今のパナやフジのように低シェアでも上を狙うことを公言している方が、シェアを取りに行きたい企業の広報としては全力だと思っているので。
PENTAXみたいにシェアを狙わずにニッチを目指す宣言も好きですけどね。
から
まずは元記事をちゃんと読みましょう。ユーザを軽視した発言ではないですよ。
それはさておき結果論としては正しい戦略でしたね。CやNの初期のミラーレスは明らかにおまけ的な位置づけでしたから、競合他社を本気にさせないマーケティング戦略というのは興味深いです。
それがソニーがトップ3に食い込めた戦略だったという分析は傾聴に値するかと。
xylogen
この文は「油断して手を抜いた」わけではなく「技術向上して準備が整うまで目立ちたくなかった」というのが趣旨でしょう。
今思うとα7RⅡが本命だったんでしょう。初代期やα7Ⅱから位相差ポイントが一気に増えましたから。
センサーやSoc性能の向上とプロからのフィードバックを実現させるために時間が必要だったのは間違いありません。
α7はきちんと仕上げてから出せばよかったのにという意見もありますが、あのタイミングで良かったと思います。
2013年ごろサムソンがフルサイズミラーレス開発してるという話がありましたから。あの時先にサムソンがフルサイズミラーレスを出してたらもっと大変なことになってたと思います。
南の撮影人
たしかに初期のカメラはファインダーやモニターの表示タイムラグや
シャッタータイムラグも曖昧さがあり、しかも撮影後一瞬静止画で止まって表示されていました。
コントラスト式のAFも動体追尾に心もとなく、動体撮影には相当厳しい仕様でしたので、
他社が油断するかもというのは分かる気がします、実際仕様的に煮詰まった
7Ⅲ世代と7Ⅱとで中古相場でも相当値段差がありますね。
お幸
一時 αやNEX使ってましたが、その時のソニー製品の薄っぺらな印象が未だに残っていて、ソニーのカメラいはネガティブな反応になってしまいますね。
まぁ、順当だったと思っておきます。
歯車状絞り羽根
swingさん、coさんのご意見に同意します。他の方もおっしゃってますが、No.1などと野心を示さなかっただけで、わざと手を抜いたりしたとは書いてないですね。不思議なのは、ミラーレスの布石は打っていたキヤノン、ニコンが参戦したらあっという間に逆転するという巷の予想が外れたこと。特にレンズ性能は、大口径マウント採用で大きな差が生まれるとされていました。確かにZマウント、RFマウントでは優れたレンズが多く出てますが、Eマウントもクラス最高レベルと呼ばれるレンズが多数あり、また12-24のような突出したレンズもあり、5年たった今でもそのような状況にはなってません。レンズ設計の難易度の高低と実際の性能は別ということでしょうか。
じょにー
実際問題、ミラーレスにCN両社が最初から全力だったならばソニーの今の位置はなかったので
あえて舐められるような位置に身を置いたとは思わないが「せいぜい今のうちに舐めておけば良いさ」くらいには思ってはいたでしょう
「ミラーレスなんて所詮おもちゃ、ちゃんとした写真家はみんな一眼レフ」というのは業界全体のうっすらとした共通した認識として存在していたのは間違いないしソニーが軽視されていたのも事実
ソニーもそういう声に対して積極的に「これからはミラーレスの時代!」とは叫んでいなかったし
舐めてなきゃキヤノンの「いままでのミラーレスに、満足しているか?」なんてキャッチコピーは出て来ない
それで慌ててCN両社がフルサイズミラーレスを出してきたタイミングでa7 IIIを「新時代のベーシックモデル」と打ち出したのはソニーなりの意趣返しだと思ったよ
AKI401
ソニーからiphoneが生まれなかったのはなぜか?と問われた社長が「技術的には作れた」と答えた話と近いですね。社風なのでしょう。
光芒大師
これだけコメント欄でも誤解されているのでSonyの方のお話が少し言い方を変えるべきでしたね。言いたい事はこうだったのではないでしょうか。当時の技術では一眼レフには到底戦える土俵ではなかったけど、ミラーレスにしてコンパクトなカメラを出すというところにSONYとしては意味があった。その当時はキヤノンもニコンもライバルとも見てなかった。つまり油断があったと取る事もできます。しかし、SONY自身もその時点では開発が進んでいて、一眼レフにも対抗できる機種が形になりそうだった。今に見てろよ的な確証はできつつあった。と自分は解釈しました。
ほっじす
マーケティングについては過程はどうあれ売れれば官軍ですから、問題の発言についてはなんとも言えませんね。弱気だといえばそうですし、狡猾だといえばそうです。
ただ石塚さんのこの考え方は、結果としてα7iiiのセンセーショナルなデビューに繋がり、そこからのαの躍進はいまの我々の知るところになったわけですが。
さて、別分野を見れば今というのは過酷で熾烈なAI開発競争の時代です。
以前よりはるかに速い技術革新の時代になってしまったということは昨今のニュースを賑わせている通り間違いありません。
各メーカーが生き残りをかけてどのような技術、製品をスピード感をもって作って"いけるのか"期待するとともに、一人のエンジニアとしては各社に同情せざる終えません。
アイ
家電メーカーはカメラの事を分かってない
→今でもそう思います。ソニーのメニューや操作性はどしてもカメラっぽくないので慣れないです。
aac
記事を読んで当時手を抜いていたとは読み取れませんでしたが、けっこうその感想になる方が多いようですね。
キヤノンの猛追が始まって久しいので、ソニーとカメラ技術を切磋琢磨して欲しいですね。
さすらいの旅芸人
過去の事を語るのは誰にでもできます。
ただ本記事は『当事者が語った』事に価値があるかと…
でも本当は『未来』を語って欲しいです。
4423
結果論ですね。
当時スチル撮りの機微の理解が浅く「家電屋のカメラ」と揶揄されていたのも、電池持ちやAF性能でレフ機に大きく劣っていたのも揺るがしがたい事実で、反論も何もなく結果で示すしかない状況でした。
そうした不足をこの10年、ユーザーからのフードバックを学び取り、技術開発に心血を注いだからからこそ今なのに、それに泥を塗っているような。
ありていに言えば「調子に乗っている」、こんなメンタリティのままではいつかSONYが不調になった時そのしっぺ返しが来ますよ・・・と言いたいところですが、すでに退職された方の発言だというのが唯一の救いでしょうか。
この記事、前編は楽しく読ませてもらいましたが、良くも悪くもSONY愛にあふれる方なんでしょうね。
Noppo
多分発言者の意図が誤解されていると思います。
恐らく初代α7発売時はこの程度のものしか作れなかったものの、早めに手をつけることでレンズ群を充実。
開発中の技術が完成したらどんどん投入し、一眼レフを超える水準になった頃にはレンズの選択肢(サードパーティーも含めて)も他社一眼レフに見劣りしない状態にラインナップを揃える。
それにより、他社の追随を許さないところまで一気に突き抜ける、ということを意図して、開発を続けていたんだと思います。
masa
カメラメーカーとの直接対決を避けて、ミラーレスの熟成を図り、その間に周辺技術の開発を進めていたのでしょう。きっとその間はカメラメーカーがミラーレスの可能性に気が付いて全力で向かってこないかヒヤヒヤしてたのではないでしょうか。今、ミラーレスでの成功を語るということは、これ自体が陽動作戦で、カメラメーカーがミラーレスでのキャッチアップに全力を尽くしている間に何か全く違うものを開発しているのかもしれませんね。次はAIやバイオで人工網膜型センサーなどが考えられますね。
電卓
面白い話ですね。
私は当初から、ミラーレスカメラは近い将来のカメラと思っていましたが、α9が登場してもなお、ミラーレスはまだまだという意見は、ネット検索しても出てきます。そう思わせる事に成功した事は、その開発を考えると本当だと思えるところがありますね。
そしてα7Ⅲで大きな勝負に出たという感じでしょうか?
KISS Rを待ちながら
元記事読みましたが、「今だから言える話」というより「今となっては(結果論として)こうなっていた話」なのかなという感想ですね
個人的には「家電屋のデジカメ」に違和感を持たれてる方が多いのがちょっと面白くて、というのもそもそもカシオのQV-10からデジカメが始まったことを考えれば、カメラメーカーこそ”後発”だったし、だからこそSONYやPANASONICの躍進があった気もします
加山
企業の戦略として常識的、一般的なもので、特段珍しくもないものですよね。
それだけCanonとNikonの技術力、ブランド力を理解して、恐れていたことの証でしょう。
その戦略が狙い通りに実現できただけのことで、これも特段珍しいことではないですね。
ロプロス
素晴らしい戦略だと思います。
実際に今でもカメラを分かってないなぁ、と感じるところは多々あります。
でも、それを逆手に取って戦略を遂行するというのはなかなかの策士です。
他社が本気にならない間に・・・という手法は
家電メーカーがカメラメーカーに対抗するには必須だったのでしょう。
店員
せっかくのインタビューで無難でつまらない発言に終始するメーカーが多い中、こういう本音のインタビューはいいですね
ミノル
元記事を読めばユーザーを蔑ろにしていたとも読めないし、手を抜いて油断させたとも読めませんが。
NEX
NEXから買い替えの時に一眼レフかミラーレスか
物凄く悩んだ記憶があるので、当時の空気感や
評価は記事と違いはないと思いますよ。
(結局α6500を買ってソニーの将来性を信じましたが)
その後のα9からα7Ⅲで花開くのですからブレてません。
それとあの頃のキヤノンとニコンには驕りのような
言い表せない停滞感もあったのを覚えています。
隙があったのだと思いますね。
swing
インタビュー本文読んでない人が多いのかな…。
ちゃんと読んで欲しいですね。
弱者の戦略というのを強調してたのが興味深いです。
生態系での弱者は新たなニッチを見つけ出して、そこで適応進化して繁栄するしかないんですが、決して住みよい場所ではなかったミラーレス(AFや動体等で不利)に活路を見いだしたのは興味深い。
この点は、センサー技術を持っていて先が読めたからじゃないかと思っていますが…。
フルサイズ裏面照射、像面位相差、ロジック積層センサー、これが無ければ今でも一眼レフの時代だったでしょうね。
先端のセンサー作ってるのはソニーとキャノンだけなので、次のニッチの開拓もこの2社だと思いますが、キヤノンは案外保守的なのでやはりソニーに期待したい。
連載でも何度も失敗作が出てきてますけど、失敗作無いと成功も無いですからねぇ。変なカメラ出して欲しいね。
ウィルソン
前回はEマウントはフルサイズを考慮してなかったって言っちゃうし、正直な人なんだろうね。今はソニー社員じゃないって気楽さもあるのかもしれないけど。
ざくてぃー
キヤノンやニコンからすれば
ミラーレス市場を開拓するリスクをまずソニーに背負わせ
上手く行きそうなら後から参入し巻き返そうと判断した
余裕のようなものもあったのではないでしょうか。
実際キヤノンは2022年にミラーレス一眼においても
ソニーよりシェアを上回り一位となりました。
先行の利が薄れつつあるソニーの今後がどう展開されていくのか楽しみですが
小型化コンセプトがどこまで維持できるのか気がかりではあります。
具体的に、マウント径とメモリーカード規格がキヤノン、ニコンと大きく異なります。
マウント径が小さいことによりレンズ設計のポテンシャルはこの二社劣ると思っているのと、
パフォーマンスが値段相応でないCF Express Type AからType Bへ移行するのに、
現状の小型ボディで実現できるのか、の二点です。
これらが今後の伸びしろを奪ってしまっている気がしてなりません。
ただ商品展開や豊富で開発のスピードが一番早いソニーには
いつもワクワクさせていただいています。今後も期待してます。
G
記事を読んでも、全力出さずに手を抜いたなんて書いてないですし、そのような感想は全く持ちませんでした。そのように受け取られる方がいらっしゃるのは意外です。
技術革新待ちであれが限界のプロダクトだったけど、CNがその時点で本気出されたら太刀打ち出来なくなるので、大口叩かず大人しくしていたってだけで。α7無印ユーザですが、特に悪い印象もないです。。。
京
じっくり本記事を読んでみました。
カメラの世界では新参者で弱者だったソニーが弱者の戦略を考え、実行し、ミラーレスで見事にトップシェア戦線に食い込んだ。
企業としてはビジネスチャンスがあると判断すればこのような活動は当たり前の話だし、それに勝った中の人達の苦難を想像すると賞賛しかありませんね。
これ読むとソニーは色々なことをチャレンジできる風土があるんだと思いますね。今後の商品も期待します。
今回も非常に興味深い記事でした。
未来
どうせなら「勝たせて頂いたかなと」と言えば良かったのに。
マウントもメーカーも変わってしまいましたが、
αのブランドを引き継いでるしリベンジになったでしょう。
SoA
このソニーデジカメ戦記って日経BPには珍しく無料公開記事なんですよね。ですので半ば広告と思って読んでいつも読んでいます。裏の意図も想像しながら。
Zttin
メーカーがと言うよりどっちかというと大手レフ機ユーザーがミラーレスNO!って声高に言ってた印象の方が強いですね。
ライカビギナー
コメントを読んで、なんとなくソニーを好ましく思わない方が多いような印象を受けました。
ミラーレスの先行アドバンテージがいつまでも続くと思うなよ、的なコメントも散見されますが、これからは否応なくコンピューテーショナルフォトグラフィーの時代ですから、競争はもう次のステージに入っているのではないかな。
noppo
元記事を読んだら印象変わります。
要するに、世の中に対しては戦略を隠していた、ということですね。
社内にはナンバーワンになるぞ!と宣言していたが、対外的には何も言わず、ライバル他社が油断するように仕向けた、と。
それがうまく成功したということですね。
to
>上位メーカーに油断してもらうことも、実は計算していた。
たぶんこの「実は計算していた」という言葉のインパクトが強すぎるんだと思います。
>対外的には、「ナンバーワンになるぞ」という話はあえて1回も言わなかった。
「計算して」やったのはこういう部分で、製品に関しては必死になって取り組んでいたと思いますよ。
手を抜いていたというのは曲解かと。
a.o.
メーカーとしての姿勢に対するコメントが多いようですが、各メーカーそれぞれ良否はあるかと。
記事を読む限り、CNが席巻していた市場にソニーが挑むためには、現実的な戦略だったと思われます。
ベンチマークすれば負ける部分があることを承知の上で製品をリリースし、アップデートしながら少しずつシェアを取っていく、それがある程度成功。CNが気づいたときは既に茹でカエル状態・・・。CNを本気にさせましたね。
高額になり、機能差が縮まってくると、長期の信頼性やサポートが決め手になるかな。
カメラとしての機能でいえば、多くの方がおっしゃるように、違和感を感じる点は確かにあり、CNが手に馴染む「道具」なら、ソニーは「映像機器」という感が拭えません。小さなボディーに巨大なレンズというバランスもどうかと。
グラハム
以前Canonの記事で
α7が出た時にミラーレス一眼に非常に危機感を持ったのと、同時にセンサー開発部門が進めていたAF方式が仕上がるまではCanonはミラーレスに本気になるべきではないと判断した
と、書かれていた覚えがあるのでα7でキャノンを油断させる戦略は失敗だったのでは?
同じ年に70DでDPAFを搭載してその後の熟成させたR5・R6の流れを見てると当時からキャノンはカメラの未来はミラーレスと判断して準備を進めていたのでしょうね
あと、当時はソニーは全力でα7を開発してたと思いますよAF以外はしっかり作り込んでありましたから、そのAFも他社のLVは似たり寄ったりの性能だったのでその当時の性能限界だったのかと思います
ぺんたこす
ニコンはわかりませんが、キヤノンは10年前にデュアルピクセルCMOS搭載してたわけで、ミラーレスに置き換わる未来は見えていたと思います。
RFマウント発表からのスピード感を見ても、準備は大分前からしてたでしょうし、流石にソニー広報の言ってることを聞いてキヤノンが戦略間違えたってことはないでしょう。他社というよりは、EFとの兼ね合いでいつRFへ移行するのか計りかねているうちに、ソニーの影響で予想より早くユーザーがミラーレス移行を始めてしまったということなんでしょうけど。
公報の仕方に意味があったかどうかはともかく、ソニーとしては、キヤノンに追いつく時間が稼げたという意味で良い流れだったのかなとは思いますね。
ここからは三つ巴でコンシューマ日本製品の最後の砦、なんとか守ってほしいところです。
kmyn
一眼レフで勝ち目のないメーカーが、ミラーレスに活路を求めて
流れていったのは、否定できない事実ですね。
αもpenも最初は酷かったですよ。X-pro1なんか「ペケワン」とか言われてませんでしたっけ?
ミラーレスでしかシェア伸ばせないし、ニコン、キヤノンが本格的に来る前に
やれるだけやっておきたいということだったんでしょうね。表現の良し悪しは別として。
個人的にはミラーレス初期から使ってますが、各メーカーの
進化を感じながら撮るのは楽しいですね。
マサマサ77
ランチェスター戦略の基本からすれば、身の丈にあった弱者であることを弁え、その点から戦略を立てたと理解出来ます。そしてそれが成功したということでしょう。
今後は弱者ではなく強者の立場になったので、どの様な長期戦略を打ち出すかに興味が有ります。
今後はソニ-、キャノン、ニコンを始めパナソニック、富士写真、リコ-の各社の切磋琢磨を期待します。
セラビー
最初のライバルは富士フイルムでユーザーからいつも比較されていましたが、そんな中、皆の期待をのせたα7を発売。
ここでCNが参入してきたらカメラの性能が追いつかないソニーは畳み込まれていたかも知れませんね。
二世代目に像面位相差AFと手振れ補正、三世代目に実用的な瞳AF、と魅力的な機能のカメラを次々に発売して現在のフルサイズミラーレス全盛時代を作り上げました。
NEX時代からのユーザーにとっても "ソニーやったぜ!" と思っています。
Delphi
後付けなのでしょうけど、カメラやレンズのインタビュー記事って本当に、マンネリ化されており、毎回見るけど、あまり心躍らないのも事実なんですよね。
思っていないと出ないコメントだと思うので、今回の記事は良いですね!
マウントも金額もシェアトップを取って、更に面白い記事を期待してます!!!
BANブー
ソニー副会長やCIPAの代表まで務めていた人ですが、放言含みの率直なインタビューで実に面白いですね。競合に対して勝った負けたは、普通のオフィシャル記事では絶対出ませんから。写真の世界で何がしたいかではなく、常にキャノニコありきの相対的な製品づくりなところがソニーらしい。
OBとはいえこういうぶっちゃけ話が出てくるようになったということは、ソニーにとってカメラ事業はもはや緊張感のある領域ではないんだなーとも感じます。
おかもっちゃん
何を言おうが推察しようが、
仕事も政治もスポーツも、結果が全て。
そして仮に今が結果だとしたら、ソニーの立ち位置はどうでしょうか。
カメラメーカーとしては圏外だったソニーが、今やキヤノンと双璧をなすまでにシェアを伸ばしている。
それよりも何よりも、ユーザーからしたらキヤニコの2択だった市場が三つ巴になってくれたお陰で選択肢が増えたことが良いことですね。
そもそもソニーは世界と戦ってる企業。
家電、映像、音楽、カメラ、ゲーム、映画等のエンタメ、保健等の金融商品、こんな利益1兆円企業グループにしたら、マーケティングや製造・販売なんてほとんど全てのノウハウを持っているんでしょうね。
フルサイズミラーレス待望
実際侮られていた当時のことを思い出すと
けっこうしっくりくる話ではありますね
bnb
今当時のことをそのように語るということは、
現在は更に次の知略が進んでいるのでしょう。
言わぬが花というか。
気持ちの良い話ではないですね。
モニカ
NEX-5からSONYの最古参者ですが、この連載は楽しく読ませてもらってます。
この記事を読んだ今、α7〜α7RⅡの間は、まずはフルサイズミラーレスを発売、プロからも関心を集めて、ボロボロに叩かれてでも意見を集める。(キャノニコとそのユーザーには油断をさせる)
そしてその間にZAFを理想形まで完成させて、それらを集約しα9を作ることまでが既定路線だったのかも!?などと想像してしまいました。
α9→α7RⅢ→α7Ⅲでたたみ掛ける流れは、今思い返しても圧巻の一言です。
α9はその後のファームアップもあり、本当にいい機種になりましたよね。
次はα9からα7Ⅲにかけてのエピソードが聞きたいです!
push
α9辺りからソニー、ひいてはミラーレスの可能性に対する期待感が急激に変化した印象があります。その後キヤノン、ニコンがフルサイズミラーレスを投入した当時の宣伝を見ると、マウント径をはじめとする謳い文句の端々からEマウントを強く意識しているなと感じました。
ソニーが裏で地道に積み上げた成果が、他社が台頭する少し前に実を結び、キヤノン、ニコンの戦略に影響を与えたとするならば、ソニーの戦略は成功していると思います。
結果論ですが、マウントがオープンかつ、高いシェアを取りに行く戦略は、フルサイズではソニー独自だと思いますし、魅力につながっていると思います。
あさか
元記事を読みましたが、ソニーはそれぞれの時点で製品に最善を尽くしています。別に製品で手を抜いた訳ではありません。
ソニーはまだ性能が不十分だった頃からミラーレスの将来性を信じて、5年でトップを目指す計画を立てました。最速でも開発にそれだけの時間が必要だったからです。
ただし対外的にはそのことを主張しませんでした。ソニーが掴んでいた将来の技術的な見通しを広く知らしめたら、一眼レフで先行していたキャノンやニコンがミラーレスへの投資を早めるかも知れません。
LA
ユーザ軽視とか舐めてるとかというより
当時は製品力的にたいしたことなかったのを
「たいしたことないと思わせる戦略だったんすよw」
と吹いてるだけに見えますが
「実態より大きく見せるようなことはしない戦略」とか言えば
印象も良いし納得感あるのに
こういうとこはSONYだなって感じですね
2石
当時は確かに性能がダメダメでしたけど、いずれミラーレスが天下を取るのは間違いないとは予想してましたよ。
だってアナログな物理ミラーをパタパタ動かすのは限界がありますから。
その点、アナログ機器の無いカメラは足を引っ張るモノがありませんからね。
業務用ビデオカメラで圧倒的経験のあるソニーですから、
同じ発想でカメラをやると思ってました。
まぁ私は当時、同じ業務用ビデオの世界でソニーと戦っていたパナソニックが出しているルミックスの方がαよりも先を行くと思ってました。
その部分の予想はハズレたようですけど
M-KEY
ミラーレス機は、オリンパスのE-P1から入り、翌年にNEX-5を買いました。
当時は「レンズ交換できるコンパクト機」と言う感覚でサブ機用途がメインでした。
EVF内蔵のNEX-6からはメイン使用機として使っています。
当時のEマウント機は、ユーザーの声を聞いて、それを次製品に反映させるスピードが早いと言う印象でした。
あと、記事中ではAFの遅さに言及していましたが、静体相手ではAFスピードの重要性は低く、当時EOS 5Dで風景や花を撮っていたユーザーがかなりの割合で無印α7に乗り換えたのをハッキリ覚えています。
不完全ながらもEFレンズが使えるマウントアダプターの存在も大きかったと思います。
この頃「カメラはソニー」と言うスローガンだったと記憶しており、意図してCNを油断させようというような余裕はなかったような気がします。
報道の現場で使えない理由で大きいのはAFスピードでなく「起動の遅さ」「バッテリーの保ち」でした。
これは最近の機種では改善されており、課題のAFスピードも現行 ミラーレス機では最速です。
さすがにキヤノンはEOS Rシリーズでシェアを奪還してきていますが、ニコンはなかなか厳しいですね。
個人的にはCNSの三つ巴になって欲しいのですが、おそらくCSの二強になるでしょう。
Hawks
ソニーが時間を稼ぎたかったのはブラックアウトフリー高速連写可能な積層センサーと超望遠レンズの無音高速AFを可能にしたXDリニアモーターの開発でしょうね。
この二つでスポーツ報道プロ機に食い込めると。
α9(2017年4月発表)を見てキヤノンもニコンも一眼レフの未来に見切りをつけ
フルサイズミラーレスに舵を切ったのだと推測します。
もちろん技術研究はしていたでしょうが、どちらも1年半後の2018年秋にEOS RとZ6/7を商品化していますから。
「ゲームチェンジャー」という言葉は最近乱発気味ですが、EFマウントとFマウントに引導を渡した真のゲームチェンジャーはα9だと思います。
朔
α7が出た当初の事を振り返ってみると
「フルサイズがこの値段で買えるのか!でもEVFだしなぁ。やっぱりカメラは光学ファインダーでしょ!」
って思ってたので、いや今もですが軽く見ていたのは確かです。
本田
まぁ、その時代にそれを良いと思って購入した人にとっては耳が痛い話ではありますよね。
カメラは嗜好品ですし、車などと同じく自己投影のアイコンという側面もあります。
弱者戦略下のカメラであったということは、自分が弱者だったと種明かしされてる様な感覚にもなりえますよね。
当時は先進的過ぎて受け入れられ無かったのだ、みたいなストーリー展開がなされる方が、購入者の自己肯定感向上には繋がるとは思いますが、当事者の視点で忖度なく語られることの価値の方が高いと思います。
仮に読み手が不快だったとしても、不快さが生じること自体に価値があります。
勝浦写真館
日本では『三味線を弾く』という戦略はよく使います。
405RS
油断云々〜は、半分はリップサービスでしょう。
ミラーレス>一眼レフのターニングポイントは像面位相差AFの高性能化なのは間違いありませんが、ソニーは常に全力だったと思いますよ。
記事中ではα7しか述べられていませんが、α6000、6300、6500の像面位相差AFは今でも通用するようなカタログスペックと謳い文句が並んでますが、実際は謳い文句とは程遠く、AF-Cで連写しても微妙なピントのものばかり・・・
代々α6000シリーズを使ってきた身としては、謳い文句通りのAFを実感できるようになったのはα6400、6600になってからです。
像面位相差AFの搭載自体は早かったものの、一眼レフを超える性能を実現させるには相応の時間がかかったということでしょう。
英國紳士
まず感想ですが、本文を読みといていくと、第10話の核心の部分である油断させる戦略のくだりは記者がそう言わせたって感じがしますね。
またインタビューを行った記者も日経ですからビジネスの話が主軸になるのは当然であり、実際にコニカミノルタからアルファブランドを引き継いで紆余曲折を経て成功に至るまでの事になるのですから、このくらいのホンネは記者として欲しかったと思います。
ましてや3月に退職された(インタビュー当時は退職される予定の)重鎮・石塚氏のいわば回想録みたいなものですし、日経の記者ですからしっかり予備知識入れて挑んでると思いますし。
読んでて面白かったのが、アサヒビールのくだり(スーパードライの話)実は私も良くします(笑)
当時、あのビールは色んな意味で革新的だったんです。
スーパードライ出るまではキリンのラガーが一番で、次いで大きく引き離されてサッポロみたいな感じでしたが、丁度キャノニコみたいな感じで老舗メーカーがキャバレーからクラブ、スナックまで独占していたんです。
そこに風穴あけたのがスーパードライで、まずラベルも瓶の色に寄せた茶色っぽい暖色だったのを、シルバー基調のを採用したし、市販を広げるべく缶ビールを意識してましたね。
その後、アサヒの職員自ら飲み屋を回って仕入れてくれるようお願い行ったりとかけっこー泥臭いことたくさんしてきたんです。
それをカメラも同じプロに使ってもらうために顔出ししにいって現場の直の言葉を聞きに行ったとかホント同じことやったんだなぁと読んでて自然に納得できました。
ライバルメーカーと競争するんだったら、私も同じ立場だったら恐らく自社の力を隠しますよね。
ましてや商品力があると自身もてるんだったら、地道に外堀を埋める活動もしますけど、クチコミ力を上手く使いますよね。
私は過去の記事を含めごく自然に読めましたけど、人によっては勝者が歴史を作るものだからこれは創作に近い話だと大なり小なりに盛った記事だと受け止めるかもしれませんし…
ビジネスとしてはごく普通のことだと思います。
ロプロス
もしソニーの一眼レフが、キヤノンニコンとそこそこ良い勝負をしていたら、
その後のミラーレス転向戦略も大きく違っていたのでは?と思います。
そういう意味では、キヤノンニコンに全く歯が立たなかったのが、
結果的にはかえって良かったという事ですね。
また、初期のα7の出来がキャノンニコンを焦らせるレベルだったら、
キヤノンニコンももっと早くミラーレスに本気出していたでしょうし、
ここも結果的に良かったと感じるところです。
ホワイト
Aマウントのトランスルーセント時代、
あれはEマウントのミラーレス機が使えるレベルになるまでの時間稼ぎ、
というふうに捉えていたので、今回のインタビュー内容は
大いに納得できる内容です。
ファミリーカメラマン
ソニーというメーカーは大したものですね。
popo
とても皆さん興味ある記事でコメントが伸びてますね。
私は、二度目のコメントになりますが、否定的に捉えたのは、
ソニーが出し惜しみをしたという理解ではなく、全力で当時の
開発部隊は、やっていたと捉えています。あくまで広報的な
戦略だったと理解してます。それ自体も否定しません。
競争ですからね。
ただ、それを公表すべきじゃなかったということです。
メーカーは、やはり商売とはいえ、お客様を常にみて
全力を尽くしていると思わせるのがメーカーの責任でも
あると思います。
この方がソニーを離れたからこそだと思いますが、社内の
人間でこういう発言は、タブーだと思います。
The One
コメント欄みてて思うのが、少々否定的な受け取り方が多いかなと。
結果論だとかのコメが目立ちますが、当時、少なくとも半寡占的な2強に並ぶためにはあぐらをかいていてほしいですよね。
ミラーレスというスキマを狙うマーケティングとしては理想じゃないですか。
プロ集団を援軍に抱えるC軍とN軍を相手に真っ向勝負じゃ負け戦だったのは明白でしょう。
当時から堂々と公言でもしていたら、2強に先を越されるか、新商品を出した直後に対抗機で潰されるのどちらかです。
戦国時代のようでもありウサギとカメの話も連想させられました。
α7系で、まだまだレフ機のほうが上と思わせておいて、α9の登場で各社焦ったはずです。
いよいよウサギが焦ったときにはカメは3,4世代までブラッシュアップしてたわけですよね。
これが結果論でしょうか?戦略といえるものだと思います。
モバイル信ちゃん
そもそもアンチソニーだったはずなのに、気が付いたらNex5Rぐらいから
ソニーの戦略に見事に落ちてしまった一人です。(テヘペロ)
いつのまにかEマウントのカメラだけで稼働中カメラが9台も。(笑)
尚、壊れたカメラ数台は除いています。(耐久性は無いわ>ソニー)
このシリーズは第3回目?ぐらいから読み始めていて、元ソニーグループ
副会長の石塚氏の包み隠さない話術と云い、このデジカメ戦記の内容は、
非常に好感を持って読ませてもらっています。
ところで前回(第9回 2023.04.05)の時点では、この『ソニー デジカメ戦記』
の対談掲載は全12回の予定だったのですが、今回、いつのまにか【全14回】に
変わってる事に気が付きました。話が長くなるのはまぁ楽しみが長く続く事
で嬉しい反面、本が出るからか?と、穿った見方もしてしまいそう。>欲しい…
ここのコメント数の多さといい、話題になっていると敏感に感じて変更したの
でしょうか? 2013年のA7&A7R初号機までしか話が進んでいませんから、
次回は、翌年のAPS-C(A6000等)とか?第2世代のA7Ⅱ&A7RⅡの話題になる
のか?興味が尽きません。ひょっとしてシグマさんとのMC-11の裏話とかがある
と面白いんだけどなぁ。(C社さんユーザの取込みとか?)
めるも
あっぱれ!当時はキヤノン、ニコンしか買ってなかった。
モバイル信ちゃん
度々スイマセン。
管理人さんコメントの
》ソニーはなかなかの策士ですね。
は、全く同感です。
加えてソニーは今までのカメラ専門会社(ニコキャノに限らず)
時代からの慣習である、商売のやり方も変えてきましたよね。
例えば、α7の系譜も標準、R:高画素、S:高感度、C:コンパク
ト等の用途別のクラス分けにして、それまでの初級、中級、
プロ・ハイアマのランク分けを廃したこと。
毎年の様に出る新製品により、その型落ちの投売りを止めた事
や、前機種も併売して、中古の市場価格が下がらない様にした
事とか、Nex以前のカメラの売り方も変えてきたと思います。
ゆーと
元記事読んできました。
自分たちは、この分野では弱者なんだ、と認識して戦ってきたということで、今、できること、将来目指すこと、を上手くロードマップを作って実現してしまうあたり、流石だなぁと感じました。
他社が油断したかは、さておき、現実的には、みなさんも言っていたように、一眼レフ大手2メーカのミラーレスは、レフ機に忖度しているように見えたのも事実でしょう。
この板を見ている人は、ミラーレスカメラなんてこんなものよ、という驕りを見透かしていたのも事実だとも思うのです。
まさにそここそ、Sonyがほのかに期待したことだったのではないでしょうか。
計画通り!( ̄ー ̄)ニヤリ は言い過ぎだと思いますが、概ね、期待した通りに、現実が推移していったのだと思います。
退職されて、自分の責任を果たした方だからこそ・・話せることかもしれませんね。
実際にはどれほどのミラーレスカメラを出してくるのか、毎回、胃が痛くなるくらいだったんじゃないですかねー・・。これだったら、まだウチでイケる!戦える!上を行ける!!と都度、ホッとさせられたことが多かったんじゃないかな、と邪推しちゃう ^^;
でも、やはり目標と意気込みがあったからこそ、達成できた。
苦労した結果、勝って終われたので、それは社会人としても技術者としても、裏山。
尊敬に値します。多少傲慢だと思われても仕方ないかな。
実際、いい仕事したのだと思います。
アイルトン
私は、ヤシカコンタックスのツァイスレンズが好きだったものですから、デジタルで撮影するのにマウントアダプターを介してEOS 10DからEOS 5Dに移り、そしてEOS 5DⅡで撮影していました。
一方、どうしてもオートフォーカスで撮影した場合は、NIKON D700からD3X、D810に乗り換えて撮影していました。今は手元にありませんが、D3Xで撮影したいと思います。
マニュアルフォーカスでの撮影が中心の状況のなかでα7が現れたのですが、ピント面がファインダーで明確に読み取れること(私はF1.2やF1.4のレンズを絞り開放で撮影する機会が多いのです)、当たり前のことですが視野率100%、現実の状況が暗くてもファインダー内の画像は明るく表示されるのにメリットを感じました。
そのような理由からEOS5DⅡ、D810に至っては購入後あまり使わず、α7→α7R→α7RⅡ→7RⅤとαを使い続けています。
ニコンやキャノンの場合、一眼レフユーザーを直ちに切り捨てることは出来ないのにたいし、ソニーは切り替えることが出来たこと、サードパーティのレンズの販売を早期に許可したことが現在のマーケットシェアに繋がっていると思います。
酒呑み
見出しだけだと、Appleや中韓スマホメーカが
「カメラでもスマホは大したことないと日本カメラメーカに思わせる」
と言うほうが理解できると思います。スマホの前では、ソニー含め日本のカメラメーカーは高級機や超望遠を除いて実質負け組です。
かつでニコンの後藤研究室でソニーαを面白いという社員がいた話(後藤さんのインタビュー記事がどこかにありました)から、その頃にはニコンも気づいていたでしょうし、キヤノンもデュアルピクセルの技術はどう見てもミラーレスで初めて力を持つ技術ですから、将来に向けて着々と進めてはいたと思います。そういう公開された情報からでも、ソニーはライバルが来るより1歩先をいかねばとスピード感優先で出し続けて、一定のシェアをとるのに成功したのだと思います。
そしてライバルに追いつかれてきた今、さてこれからどうするのか見物です。
元NEX使い
振り返って整理すると話の流れが綺麗になりすぎるのでしょうが、持てる強者に対し、弱者が持たざるという点を逆に強みに変える教科書通りの戦術ですよね。よく知られた対抗策もあるので、なかなかそううまくは決まらないわけですが。
ただ、一番警戒していたのは、迎撃体制が整う前に、ユーザーがカメラの未来がミラーレスであると気づくことだったのではないでしょうか。
そうしたら当然、守るものがあるキヤノンもニコンもミラーレスに軸足を移さざるを得なくなるわけですから。
多分、外向けの話として、角が立つのでユーザーをライバルメーカーと置き換えたのかと。
メーカーに関して言えば、時期の認識の違いこそあれ(もっともそれが時に致命的であるわけですが)、一眼レフがミラーレスに取って代わられることは認識していたでしょう。
ゆでぃ
一度でもレフ機のα900を頑張って作って(見せ球?)
未来を見据えてNEX出して
何とか中継のTLMのα99作って
何とかα7出して
好きで10年使ってるけど結構苦労してるよソニー