派生概念としての「転生トラック」
元々は表記揺れでしかない単語だったが、昨今ではプロット上の展開ではなく使用されるトラックの方を指し「転生者を生み出す機構」として扱う概念名称として分離独立した側面を有する。
要するに、轢いた相手・撥ねた相手を転生させる力を持った不思議なトラック。
これは異世界転生ブームによって作品が多く登場した結果、「異世界転生といえばトラック事故」というイメージが普及し、「異世界転生ものの日本ではトラック事故が頻発している」という偏見が独り歩きした結果生じたもの。
現実の日本で起きる交通事故ではトラックが占める割合が非常に少ない(大半は自家用車を始めとする乗用車による事故である)ことも相まって、「異世界転生ものの『元の世界』は異状である」「もはや異世界に人を送るために人を撥ねる『転生トラック』という怪異が発生しているのではないか」というジョークが飛ぶ程の認識に至り、異世界転生界隈を揶揄する存在として形になった。
作中世界での位置づけとしては、「転生を司る神の使い」、「人々の想念から発生し具現化した怪異」等。
このような超常存在と化したトラックはトラックが存在しない時代設定や世界観・トラックが入れないロケーションであっても主人公に向かって突っ込んでくる。
なお、転生ではなく転移の切欠としてトラックが用いられる作品も多いのだが、「トラック転移/転移トラック」といった言い方は普及していない。
また、転生や転移の切欠にトラック事故が多用されることに「業界への偏見ではないか」と運送業従事者が苦言を溢すこともあったが、逆にメーカー公認でマジックミラー号を異世界転移に用いる『異世界マジックミラー号』のようなケースも存在する。