蘭GIRL&新一BOY
らんがーるあんどしんいちぼーい
「新一は知らないだろうけど…わたし、その頃アイツのコト…大嫌いだったんだよ!」
「蘭は知らねぇだろーな…最初に出会ったあの日からオメーのその笑顔にゾッコンだったって事を…」
『名探偵コナン』に登場する工藤新一と毛利蘭の初めての出会いが描かれたエピソード。
蘭GIRLと新一BOYで同じ出来事が違う視点から描かれており、別視点から楽しめるエピソードという新しい試みがなされており、二人の気持ちが丹念に描かれている。
『青山剛昌30周年本』では、青山剛昌が選ぶ「30年分の1話」は「新一BOY(前編)」と答えている。
2015年に入院したのを機に描き上げた作品であり、「もしかしたらこの先、漫画が描けなくなるかもしれない。これだけは残しておきたい!」と本気で思った作品なのだそう。
テレビアニメ版は「サクラ組の思い出(蘭GIRL)」「サクラ組の思い出(新一BOY)」の二つのタイトルで放送される。実質的な前後編エピソードで、二人の視点から原作同様に描かれている。「サクラ組の思い出(蘭GIRL)」では、蘭役の山崎和佳奈が初めてエンディングの声の出演でトップにクレジット表記された。
なお、テレビアニメ版の放送から約1年前にエンディングとして使用された焚吐「ふたりの秒針」は本エピソードを基にしたエンディング映像だった。
桜満開の道を歩くコナンと蘭・園子・世良。蘭は桜を見て新一と初めて出会った日を思い出す。
二人の出会いとは保育園に通っていた頃の話…サクラの名札を失くしていた蘭は昼寝の時間に名札を作っていたところ、同じように名札を失くした新一に話しかけられる場面から始まる。
青山氏のコメントによると、「もう泣き虫だなんて呼ばないで!!」と怒る蘭ちゃんに対して、新一くんは「なんで怒ってんの?そんなカワイイのに」とか思ってます(笑)。とのこと。
アニメ版では、新一の母有希子が、息子のアレルギーの事を聞かれた時に、「レーズンは駄目だわ、全然ダメ」と答えているが、これは「名探偵コナン特別編」で、山岸栄一が考えた設定である。まだ原作とアニメが初期の頃だった為、原作にもアニメにもないオリジナルの設定であった(どちらも当時は新一=コナンが食べたがらないシーンは無い)。山岸曰く、掲載シーンのコナンのリアクションは、青山先生を参考にしているらしい。
こちらはあまり話題になっていないが、実は新一と蘭が通う保育園に、園子も通っていることが判明し、園子も2人と同じ幼なじみと明かされた。