承認欲求
しょうにんよっきゅう
(Wikipediaより引用・改稿・抜粋)
人間は他者を認識する能力を身につけ、成長し社会生活を営んでいくうちに、「誰かから認められたい」という感情を誰でも多かれ少なかれ抱くようになる。この感情の総称を承認欲求という。
「他者承認」と「自己承認」
承認欲求は承認されたい対象によって、おおむね2つのタイプに大別される。
- 「他者欲求」:他人、あるいは社会から認められたいという欲求。
- 「自己承認」:自分の存在が理想とする自己像と重なるか、あるいはもっと単純に今の自分に満足しているか、という基準で自分自身を判断し、自身を受け入れたいという欲求。
劣等感の強い人間や、情緒不安定な人間は自己承認が困難だったり、あるいはその反対に過大な自己評価をしがちである。
また、思い込みが強い人間や被害妄想に囚われている人間の中には、幻想の他者を造り出してしまうために、自分が他者承認の問題であると思っていても、実際には自己承認の問題であるという錯誤がしばしば発生する。
一般的に承認欲求といえば前者の意味で使われがちである。一方で承認欲求がないように見える人も、実は自己承認型の承認欲求を持っている。
承認欲求は、『どのように認められたいのか』の違いによって、おおむね3つのタイプに大別される。
- 上位承認
自分が他人よりも優位な関係で認められたいという欲求。
こうした欲求を抱える人間は、ナルシストの傾向が強かったり、他者に対して猜疑心や被害妄想を抱えているケースが多い。つまり、他人が信用ならないからそれを支配する存在として振る舞いたい、あるいは自分が他人より優れているのは当然であると考えなければ、上位の存在として認められたいとは思わないという心理である。
過剰になると「自己顕示欲」に至る危険性もある。
- 対等承認
他人と自分の関係が平等であることを望む欲求。これは、劣等感に起因する「人並みに認められたい」と感じる欲求であるとされる。
- 下位承認
自分が他人から蔑まれたいとする欲求で、被虐的な性癖のある人物や、社会的・道義的な責任を背負いたくないと考える人間、そして他人に依存したい、保護されたいと思っている人間が抱きがちであるとされる。
承認欲求は以上のように分類可能であるが、強い上位承認欲求を持っている人物が、わざとへりくだった態度をとって相手に優越感を持たせ、それにより相手の感情をコントロールすることを目論むケースや、病人や怪我人であること、あるいは不幸な環境に置かれていることを大げさに吹聴することによって、他人からの同情や歓心をかうことにより「承認」を満たそうとするケースなども実存することから、現実の人間を分類だけで単純に判断する事はできない。
心理学における承認欲求
アブラハム・マズローは、人間の基本的欲求を低い順から、
- 生理的欲求 (physiological need)
- 安全の欲求 (safety need)
- 所属と愛の欲求(social need/love and belonging)
- 承認の欲求 (esteem)
- 自己実現の欲求 (self actualization)
の5段階に分類した。このことから「階層説」とも呼ばれる。
また、「生理的欲求」から「承認の欲求」までの4階層に動機付けられた欲求を「欠乏欲求」 (deficiency needs) とする。(生理的欲求を除き)これらの欲求が満たされないとき、人は不安や緊張を感じる。
「自己実現の欲求」に動機付けられた欲求を「成長欲求」としている。
中でも承認欲求とは、自分が集団から価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求である。
尊重のレベルには二つある。
低いレベルの尊重欲求は、他者からの尊敬、地位への渇望、名声、利権、注目などを得ることによって満たすことができる。
マズローは、この低い尊重のレベルにとどまり続けることは危険だとしている。
高いレベルの尊重欲求は、自己尊重感、技術や能力の習得、自己信頼感、自立性などを得ることで満たされ、他人からの評価よりも、自分自身の評価が重視される。この欲求が妨害されると、劣等感や無力感などの感情が生じる。
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