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小田急5000形

おだきゅうごせんがた

ここでは、小田急電鉄で活躍していた初代5000形電車、および2019年デビューの2代目5000形電車について解説。
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当記事では小田急電鉄の5000形電車について解説。国鉄御殿場線直通に向けて製造された特別準急用のキハ5000形気動車については「キハ5000形」の記事を参照。


小田急電鉄5000形(初代)編集

さよなら小田急5000形小田急電鉄 旧5000形

1969年に急行用として登場した車両で、2600形を基本に改良が加えられた。小田急電鉄において「5000形」を名乗る形式はキハ5000形に続いて2代目。1972年には9000形が製造されたため投入は一時中断されたが、1976年から増備を再開、1982年までに180両が出揃った。小田急で初めてアイボリーに青帯の塗装を採用した車両でもある。また、本形式の直近の後輩である9000形以降の形式はほぼ全て独自のデザインとなったため、1949年登場の1900形から長らく続いた「小田急顔」を持つ最後の形式となった。


1970年までに製造された車両は非冷房車としてデビューし、後に冷房化改造された。1971年から製造された車両は当初から冷房車としてデビューしている。

4両編成と6両編成があり、最初に製造されたのは4両編成である。とくに6両編成では一段下降窓を採用するなどの設計変更があった。このため、とくに後者を5200形と呼ぶことがあるが、正式にはどちらも5000形である。

4両編成の5000形が15本。6両編成の5200形は20本増備された。5000形と5200形は外観的には窓の他、スカートの形状で見分けることができた(ただし4両編成の最終増備編成のみ、スカートの形状のみは5200形と同じものとなっている)。

4両編成の方は1次車と2次車は落成当初は非冷房で登場したが、3次車が出たのを皮切りに冷房化改造された。


内装は当初は椅子は青系、内装は緑と寒色系を採用されていたが、リニューアルの際に内装は白に変更され、6両編成は赤色に変更。また、窓枠にHゴムを採用した編成は金属に変更、金属の抑え金を採用された車両はドア側に凹ませる構造に変化した。

6両編成の一部車両ではドアチャイムやスタンションポール、車椅子スペースなどが設置されていた。


2006年以降、3000形2代目4000形(ともに2代目)による代替が進み、6両編成は2011年1月30日に、4両編成は2012年3月16日に運行を終了した。この時、ロマンスカー車両の10000形20000形も同時に運行終了し、3形式同時に引退となったが、ロマンスカー2形式が社会情勢による影響で先輩車両より早い引退で車齢も30年未満と若かったのに対し、本形式は老朽化による引退であり、この時引退した3形式で唯一、鉄道の平均寿命を上回る期間活躍し使命を全うできたといえるだろう。

引退後は全ての車両が解体され、販売された部品などを除いて車両としては現存しない。なお、当初は初代4000形の次に代替される予定とされていたが、9000形の部品問題と老朽化の影響で9000形の置き換えが優先され、初代5000形は2012年まで残された。

なお、6両編成で落成したうちの3編成は、「4両編成が足りない」理由から晩年は4両化されてより古い5000形を置き換え暫く運用、その後2012年1月までに、製造時から4両であった編成よりわずかに早く廃車になった。


これにより、半世紀以上続いた小田急顔の歴史が終わり、本形式でも採用された鋼製&アイボリー&ロイヤルブルーを纏う車両は1983年登場の8000形を残すのみとなった。

小田急電鉄5000形(2代目)編集

鉄面画 小田急5000形(2代目)小田急5000形

2019年度より導入されている通勤形電車小田急電鉄において「5000形」を名乗る形式は3代目。小田急では初めて、車内防犯カメラを各車両に4台設置。また各車両に、空気清浄機8台、車いすスペース1か所が設けられる。

車番はホームドアを意識してなのか、従来の車体下部から連接部上部に変わっている。


2000形以来の拡幅車体も採用している。製造元は川崎重工業(⇒川崎車両)、総合車両製作所日本車輌の3社であるが、車体工法は3000形(2代目)で採用した日本車輌の「日車ブロック工法」を踏襲している。車両構成は5M5Tの10両固定編成。

2024年現在も増備が進んでおり、8000形及び1000形を置き換えている。


編成表編集

←小田原・藤沢・唐木田  片瀬江ノ島・新宿→


形式5450540053505300520052505150510050005050製造メーカー
号車12345678910
MT構成Tc2M5T3M4M3T2T1M2M1Tc1
第1編成5451540153515301520152515151510150015051川崎重工業
第2編成5452540253525302520252525152510250025052川崎重工業
第3編成5453540353535303520352535153510350035053総合車両製作所
第4編成5454540453545304520452545154510450045054総合車両製作所
第5編成5455540553555305520552555155510550055055川崎重工業
第6編成5456540653565306520652565156510650065056川崎重工業
第7編成5457540753575307520752575157510750075057日本車輌
第8編成5458540853585308520852585158510850085058日本車輌
第9編成5459540953595309520952595159510950095059日本車輌
第10編成5460541053605310521052605160511050105060川崎車両
第11編成5461541153615311521152615161511150115061川崎車両
第12編成5462541253625312521252625162511250125062川崎車両
備考平日朝ラッシュは女性専用車

特別装飾編集

  • もころん号

もころん電車新もころん号

左:初代デザイン、右:新デザイン

初代デザインは、2023年11月29日~2024年5月31日の期間運行。

小田急のマスコットキャラクター「もころん」のPRのため、5055Fの両先頭部(乗務員扉より前)に、白をベースとしたもころんのラッピングを実施。車体側面は通常の姿のまま。新宿方(5055)が水色、小田原方(5455)がオレンジ色の水玉模様で、運転台にもころんのぬいぐるみが乗車。

前面の黒い部分もラッピングされたため、通常塗装と異なる印象をもつ。

2024年6月4日からはデザインを変更し、車体側面にもラッピングを追加したフルラッピング仕様とした。また、車内の壁やドアにももころんのステッカーが貼られている。新宿方5両が水色、小田原方5両がオレンジの模様が入り、5~6号車の連結部で色が入れ替わるデザインとなっている。


関連項目編集

小田急電鉄 5000形

1000形 2000形 3000形 4000形 8000形 9000形

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