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宇宙少年ソラン

うちゅうしょうねんそらん

テレビアニメ黎明期に制作・放送された作品
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概要編集

宇宙から来た少年「ソラン」がその超人的な能力で数々の難事件を解決するSF少年ヒーロー物。

1965年5月から1967年9月にかけてTBS系列局(および日本テレビ系列局の一部)にて全96話が放映された。アニメーション制作はエイケン(放送当時の名称はTCJ)。

コミカライズが週刊少年マガジン講談社)で連載されていた。


内容等を巡って、いわゆるW3事件を引き起こしてしまった。


あらすじ編集

反陽子弾を開発した立花夫妻は悪用をおそれ宇宙へ逃れるが乗っていた宇宙船が爆発し事故死、その際に2歳の愛児「ソラン」をカプセルで脱出させ漂着したソラン星で育てられる、地球の15倍の重力を持つソラン星では地球人の体のままでは生きられないためサイボーグとなったソランは生き別れの姉を探すため宇宙リスのチャッピーとともに地球へ帰り、その時出会った考古学者の古月博士とその娘ミカ親子の家で暮らしながら数々の難事件に巻き込まれてゆく


前記のように地球の15倍の重力をもつソラン星でサイボーグとなったためソランの能力は常人の15倍(呼吸を45分間止められる、など)なのだが、ジェット機の前輪を押しとどめて離陸を阻止するなどあきらかにそれ以上の能力を示すこともある、また時速350キロで走ることもできる。


当時の少年ヒーローらしくその性格はまっすぐだが、自身がサイボーグであることで悩んだり、また地球とソラン星が一触即発の危機に陥ったときにはその板挟みになって苦悩することがあった。


相棒の宇宙リスのメス・チャッピーは人語を話し、ソランとはテレパシーで会話もできる。また、危機が近づくと尻尾が点滅する予知能力をもっている


その胸にある(というかベルトのバックルにあたるが)秘密のペンダントには両親の開発した反陽子弾のひみつが隠してあるが、それを知るためには姉の持つもうひとつのペンダントが必要だった。


W3事件編集

日本初の漫画・アニメ同時進行手塚治虫作品W3。テレビアニメ黎明期に「鉄腕アトム」の大ヒットを受けて急激に巨大化した虫プロでは、この企画を温めており、本作はW3より先行して放送されたが、何と設定の一部が丸かぶり(「反陽子爆弾」など)。急激に巨大化していた虫プロでは山師的な人物も多く出入りしていた事から、産業スパイ疑惑が発生するなど、混乱しつつも「W3」は週刊少年マガジンにて連載開始した一方、同誌に「宇宙少年ソラン」の連載が決定する。


企画を盗用されたと手塚側は主張するが、いくら急激に成長していたとはいえ新興の虫プロと巨大企業がバックにつく本作ではおいそれと打ち切るわけにもいかず、編集部は和解の道を模索していたらしいが、週刊少年マガジン編集部とトラブルになってしまい手塚治虫はこれがキッカケとなって「W3」の連載を週刊少年サンデー(小学館)へ移すきっかけとなったのである。

なお、本作がトラブルの理由となったのは事実だが、詳細は両者で言い分が食い違うので正確には不明である。


もっとも、当事者のひとりである手塚は誰も恨んでいたわけではなく、むしろ後に「講談社に迷惑かけてしまった」と謝罪までしている。


関連タグ編集

SF

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