如月ハニー
きさらぎはにー
永井豪原作の漫画・アニメ・映画・ドラマキューティーハニーの主人公でヒロイン。ロボット工学研究社・如月猛博士の愛娘。スリーサイズはB86・W62・H74
その正体は、如月猛博士が亡くなった娘に似せて作り上げた、生身の肉体を有する女性型半生体アンドロイド。その姿は人間と寸分たがわぬほどに精巧に作られており、本人も真実を告げられるまで自分のことを博士の本当の娘と思っていたほど。
心臓部に「空中元素固定装置」を内蔵しており、これによってハニーは自由自在に様々な姿に変身することができる。
如月ハニーとしての姿はあくまで数ある変身形態の一つで極普通の人間の少女としての仮の姿であり、父の命を奪った仇敵・犯罪組織パンサークローとの戦いの際には真の姿とも言うべき戦闘形態・・・愛の戦士キューティーハニーとなって戦う。
空中元素固定装置とは、空気中に存在する元素を自由に結合させありとあらゆるものを生み出すことが出来るという魔法の装置である。無から有を産み出し、有から無に還すことができるというまさに究極のシステムであり、ゆえに世界中の宝石や貴金属の独占を狙うパンサークローの一味から長らく執拗に付け狙われている。
ハニーの名乗りは概ねパターン化されており、
敵が「何者だ貴様!」と叫ぶとハニーが「ある時は○○、またある時は○○、然してその実体は!ハニーフラッシュ!!」と叫んで変身し、「愛の戦士、キューティーハニーさ!」と決めるのがデフォとなっている(名探偵多羅尾伴内のパロディ)。
永井曰く、変身するときに一瞬全裸になるのは、「その方が描いていて楽しいから」である。
原作ではシスタージルとの最終決戦の前に、空中元素固定装置が故障して暫く変身出来ず、ジルはフルヌードになってしまったハニーを見て「あたしレズの気あったのかしら?」と呟いている。
それ以降、漫画が再開されるたびにハニーもまた露出狂めいていく。
1997年から1998年までコロコロコミックでも『F』の放送に合わせて佐々木和志によるコミカライズ版が連載されていたが、児童誌と言うこともありお色気要素は殆どなくアクション面が強かった。臆病ないじめられっ子が勇気を出してハニーを助けたりなど、原作とは雰囲気が大分異なる。
戦うヒロインの元祖的存在で、後述のようにさまざまな声優や女優によって演じられている。
基本設定はどの作品もほぼ同じであるが、作品ごとに細かな違いがある。
『新キューティーハニー』
アニメ第1作から100年後の世界を舞台とした続編。
100年前にパンサーゾラを打倒して豹の爪を壊滅させた後、彼女の存在と戦いは伝説として語り継がれており、彼女の姿を模した女神像がとある場所の地下に作られている。
肝心の本人は、経緯は不明だが記憶と能力の全てが封印されたまま、犯罪蔓延る大都市コスプレシティの社長秘書として働いていた。(サントラ掲載の設定資料では「パンサークロ―との戦いの後眠りについていた」とあるため、何らかの理由で能力を封印した状態で眠っていたところを覚醒させられ、記憶喪失状態で目覚めたものと思われる)
町を牛耳る悪の軍団の長ドルメックの襲撃を受けたことをきっかけとして、かつての記憶と戦闘能力を取り戻し、キューティハニーとして覚醒。ゾラを復活させようと企むドルメックとの新たな戦いに身を投じる。
バトルコスチュームはアニメとは配色が逆で、原作と同様の青と赤になっている。私服はワンピースからツーピースに変わっており、青・白基調からピンク・白基調になっている。
OVAだけあって、原作やアニメ第1作以上に乳首見せや全裸等のエロシーンが多い。
ギャグシーンはほとんどなく、世界観やシナリオ展開含め総じてシリアスになっている。
『キューティーハニーF』
この作品のハニーはロボットでは無く、空中元素固定装置の種子から生まれた人工生命体である。よって身体的には人間とほぼ大差なく、普通の人間と生殖することも可能で、最終回では早見青児との間に子供を為して結婚している。この妊娠が逆転の切り札として生きることとなる。
決め台詞も他の作品とは大きく異なり、「愛の力を持つ乙女、キューティーハニー!貴方の人生、変わるわよッ!(ウィンク付き)」になっている。
変更点は多いが、基本的には原作やアニメ第1作に概ね準拠した設定である。女児向けアニメになった事もあり、エロシーンは多少控えめになった(それでも現在の基準ではギリギリなのだが)。
後半ではミスティーハニーこと葉月聖羅の残した空中元素固定装置をハニーのそれと合体させ、「ハイパーハニー」という最強フォームを披露している。
実写劇場版第2作、『Re:キューティーハニー』
この作品群のハニーは女子高生では無く派遣OLになっており、年齢が上がっている。また、空中元素固定装置に「iシステム」という通称が追加されている。
実写映画版での如月ハニーの髪色はライトブラウンに近いが、『Re:』は過去作と同様。
『Re:』における決め台詞はお決まりの台詞の前に「天に星!地に花!人に愛を!」が付加されている。また、実写映画版や『F』とは異なり、『新』に負けず劣らずエロシーンが多い。
『キューティーハニー THE LIVE』
基本設定は過去作と大差ないのだが、それらとは相違点が多い作品となっている。
この作品のハニーは「重度の天然ボケで、人を疑うことを知らない天真爛漫で無垢な明るい性格」に様変わりしていて、過去作の「クールビューティー」とは全く印象が異なるものになっている。また、実写作品なだけあって、如月ハニーとしての姿も過去作と大きく異なり、黒髪のセミロングをツインテールにした髪型である。
深夜特撮として製作されたことや、演者が当時グラビアアイドルだった事もあり、実写な割にはエロシーンは豊富で、バストやヒップを器用に使った戦法を用いる。
この作品では『F』のミスティーハニーに相当するシスターミキとシスターユキを交えて、彼女達に待ち受ける残酷な運命に翻弄されることになる。
原作と同じくシルバーフルーレを武器とするが、ハニーブーメランは使用していなかった。
決め台詞は存在せず、最終回のラストで初めて原作と同様の決め台詞を放っている。
『CUTIE HONEY -TEARS-』
この作品のハニーも他の作品とは異なる設定が多い。
まず、普段の名前が「如月瞳」となっている。また、作品の世界観自体が大きく異なっており、格差の激しい荒廃したディストピア的な近未来を舞台としている。
バトルスーツも黒を基調としたシックなデザインとなった。過去作の重要な要素だったエロシーンは殆ど無い。
『Cutie Honey Universe』
この作品ではハニーの設定は原作準拠だが、如月ハニーとキューティーハニー以外のハニーの変身(ハリケーンハニーなど)は別の声優が演じる。ただし、七変化に含まれない特殊形態は坂本氏が兼任。
如月ハニーとキューティーハニーの容姿・服装は『F』に近い。
テレビ放送版は一部のエロシーンが規制されていたが、BD版では規制が全て外れた「ハレンチエディション」で収録されており、過激さが増している。
演者名 | 作品/シリーズ名 |
---|---|
増山江威子 | (オリジナル=TVA第1作) |
根谷美智子 | 『新キューティーハニー』(OVA第1作) |
永野愛 | 『キューティーハニーF』(TVA第2作) |
佐藤江梨子 | (実写劇場版第1作) |
堀江由衣 | 『Re:キューティーハニー』(OVA第2作) |
原幹恵 | 『キューティーハニー THE LIVE』(実写TVドラマ版) |
西内まりや | 『CUTIE HONEY -TEARS-』(実写劇場版第2作)※ |
坂本真綾 | 『Cutie Honey Universe』(TVA第3作) |
上西恵 | 『キューティーハニー Emotional』シリーズ(舞台版) |
※実際はこの版のみ、普段の名として独自に「如月瞳」と命名されている(変身後は従来通り)が、作中のポジションが同じ事は明白なので本記事にて一括して扱う。
永井豪作品内ではあちこちでゲスト出演もしており、
バイオレンスジャックにも飛鳥了の生き別れの妹という設定で登場する(…が、作中での扱いはお察しください)。
ダイナミックヒーローズではハリケーンハニーに変身しダブルスペイザーを操縦した。
マジンガーエンジェルでは巨大ロボット・キューティーハニーの操縦者として登場。
往年のスター俳優・片岡千恵蔵の代表作である『多羅尾伴内』シリーズ。
スタート当初は大映(現・角川映画)の看板シリーズだったのだが、当時の大映社長・永田雅一と片岡が決裂、東映発足にあたってスタッフ共々移籍する形で継続する事となった。
主人公の探偵が様々な職業・風体の人物に扮し、犯罪の真相を暴き出していく…というストーリー構造は、後の東映変身ヒーロー作品群のプロトタイプ的な見方も出来るが、「主人公の七変化」「変身時の名乗り口上」等、その影響を最も色濃く受け継いでいるのが作品としての『キューティーハニー』、そしてキャラクターとしての如月ハニーと言えるだろう。
実写劇場版
キューティーハニーTHE LIVE
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コメント
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イラスト連作で展開していたキューティハニー作品の軽いベースストーリーです。 このプロットを基にイラストを作成しておりました! ハニー、ダーティーハニーの台詞は解釈違いがあるかも知れませんがご容赦ください。 表紙用の作品とかは作っていなかったのでページの都合上挿絵に入れられなかった差分を表紙にしましたw 2020/02/03 表紙イラストを変更しました3,913文字pixiv小説作品CROSSING
Re:ハニーの小ネタ二つ。そういえば二十周年なのかと気付いたので、記念的に。 資料とか一切持ってなくて本編だけ見て書いてるのでなんか違っても大目に見てください。 1頁目→ハニーとなっちゃん 原作は漫画版しかきちんと見てませんが、例えご都合主義でも違う世界と人々であってもあの終わり方は嬉しかったです。 「友」は少なくとも石川ゲッターロボでは本当に愛した存在にこそ向けられる言葉なので、そのニュアンスで。 2頁目→「早見」と「誰か」 説明めんどくさいから極端に簡単に言うと、Re:ハニーはハニーだったけど同時に石川ゲッターロボだったし、早見は竜馬寄りで隼人混じってたよね?って前提で、なら早見にも相方いておかしくないよね?っていう。 一応「あの名前の人物」は実写版にいるのも踏まえてます。 映像や脚本も良かったし単純にポップでキュートでビビッドで派手で外連味があって面白かったけど、「ダイナミック漫画作品における戦闘シーンのお顔これだー!!」感があってそういう所もとても好きです。 今度こそ二人共に並んで生きてくれ、みたいな祈りを感じるような部分も。4,247文字pixiv小説作品