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ラストブロンクス

らすとぶろんくす

ラストブロンクスとは1996年にセガがアーケードゲームとして発売した3Dタイプの対戦型格闘ゲームでのち1997年ではセガサターン用ゲームとして発売している 正式タイトルはアーケードでは「LAST BRONX -東京番外地-」セガサターン用ゲームでは「LAST BRONX」
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行くぜ、レッドゾーン!

概要編集

本作は架空の東京を舞台にストリートギャング同士が繰り広げる抗争を描いたものでありプレイヤーキャラクターは各々が実在する格闘用の武器を手にしている。また、サブタイトルが示す通り彼らの闘いの場となるステージも東京都内に実在する場所をモデルにしている。

開発はセガAM3研が担当。


ストーリー編集

昭和の終わり。

時代の終焉が若者たちの「不安」「葛藤」「怒り」を加速し「第1次東京抗争」が勃発。

目的のない血塗られた戦いは、新たなる時代を生むことなく、東京の若者達の魂は荒廃の一途。

そんな東京の「戦いの季節」を終わらせたのが、スピリチュアル・バイクメン『SOUL CREW(ソウルクルー)』。絶対的な力を持ちながら、支配することのない「フリーソウル」な考えは、若者達に自由を与え、ロッカー、スケーター、パンクス、アメカジetc……様々なスタイルを生み出すコトになった


平成X年。

安息の日々が過ぎる中事件は起こった。ソウルクルーのシンボルだったリーダーが何者かの手によって殺害されソウルクルーは解散する事になり力の均衡が崩れたコトが今までくすぶってた各グループの「野望」に火をつけ、時代は「第2次東京抗争」に突入してしまった……。

そんな「抗争」が始まろうとしていた時各グループのリーダーに一通のカードが届く


「拝啓、日々の争いご苦労様です。

私共は愛と平和を唱えるもの。皆様の悪戯な争いは遺憾に存じます。そこで、ご提案。

未来ある若者を傷つけることなく、リーダーの皆様だけで東京で一番強いグループを

お決めになってはいかがでしょう。

試合の場所は私共で用意させて頂きます。

もちろん、皆様の名誉を守るために試合や勝敗は絶対の秘密を原則とした闇試合でございまする。

どうです?お気に召しましたでしょうか?

では後日、試合日程を送付させていただきます。


追伸:この提案への一切の拒否は受け付けかねます。もし不参加の場合は″赤き血の祝杯″を以って

是非とも参加させていただけるよう務めさせていただきます


レッドラム〔RED RUM〕」


カードを受け取ったリーダーの殆どが「イタズラ」「嫌がらせ」と思い無視していたがグループの若者が「RED RUM(レッドラム)」と印された謎のグループに襲われ嫌が追うにも従わざるを得なかった。


果たして東京の覇権を握るのは誰なのか?

レッドラムとは何者なのか?

闇試合の本当の目的は何か?


様々な謎を残したまま、8人のキャラクターたちは壮大なバトルの渦に巻き込まれていく……


登場人物編集

工藤 優作 (YUSAKU)

CV:矢尾一樹

元SOUL CREWのナンバー3だった男。絵に描いたような熱血漢で責任感も強い優作は亡きリーダーの遺志を継ぎ「NEO SOUL(ネオソウル)」を立ち上げ若きリーダーとなる。19歳

全身ライダースーツに武器が三節棍。変幻自在な三節棍で戦う一方体当たりを中心とした肉弾戦を得意とする荒々しさもある。リサから想いを寄せられているがそれに気付いているのかは不明。(ドラマCD版では「付き合ってください」と告白されている)

ホームステージは羽田空港(東京国際空港)

某高校生探偵父親と同姓同名だが特に関係ない


稲垣 丈 (JOE)

CV:塩沢兼人

華麗なヌンチャク捌きが見事な元SOUL CREWのナンバー2で優作の兄貴分だった存在。23歳

SOUL CREW崩壊後、覇権争いに嫌気がさし少数の仲間を引き連れて「新宿MAD(しんじゅくマッド)」を立ち上げ東京の町を謳歌しておりバイクを転がすことを愛し地位にはこだわらない自由な気風を持つ。冷静沈着でカリスマ性が高く仲間からの信望は高い。右腕のヌンチャクと左腕のアッパー・手刀などのコンビネーションは接近戦で絶大な威力を発揮する。

ホームステージは新宿新都心内の超高層ビルの屋上


草波 リサ (LISA)

CV:冨永みーな

祖父が主催する総合武術草波道場の若き師範代でインターナショナル・ハイスクールの友人たちと組んでいるバンド「ORCHIDS(オーキッズ)」でドラムを担当している女子高生。17歳

後ろがYのサスペンダーを吊っている。

道場の師範代という厳格な立場のフラストレーションは、バンドの激しいドラムで発散している。

アメリカ人とのハーフで、本来、草波道場を継ぐ身の祖父の娘である女性がアメリカ人弁護士の青年と恋に落ちた末に生まれたのがリサだった。ところがリサを生んですぐ、母親となった女性はアメリカ人弁護士の青年とともにアメリカへ逃げて、そのまま移住。実の両親に捨てられたリサは祖父に引き取られて育つことになったのである。

優しい祖父に育てられたせいか、わがままコギャルに育ってしまったらしい。

優作に対し淡い恋心を抱いており、闇試合とは縁のなさそうな彼女がなぜ今回の一件に首を突っ込んだのかはドラマCDにて語られている

ダブルスティックという2本の武器を操り、素早い連続攻撃で相手を翻弄する。

ホームステージは東京港竹芝客船ターミナル内の帆船マストのオブジェがある広場


富家 大 (TOMMY)

CV:檜山修之

夏にはスケートボード、冬はスノーボード。好きな音楽はヒップホップとスラッシュメタルというL.A.ノリのボーダーチーム「HELTER SKELTER(ヘルター・スケルター)」のリーダーでリサの祖父が営む草波流道場の門下生。18歳

人に頭を下げるのが大嫌いで、「来る敵は拒まず」の姿勢を取る面倒な男。

リサとは同じ道場で知り合い旧知の仲で彼女に好意を持っているが、当のリサからはあまり相手にされていない。だが今も片思い中。

彼が操る棍術は非常に長いリーチがあるが技の発生が遅いのが欠点。

ホームステージは渋谷109前


港野 洋子 (YOKO)

CV:緒方恵美

サバイバルゲーム仲間がチームを結成し様々な軍隊格闘技をマスターするサークル「G-TROOPS (ジー・トゥループス)」メンバー。20歳

リーダーである洋子の兄「港野 拳」はレッドラム主催の闇試合の参加を拒み続けた為に襲撃されて重傷を負ってしまう。

その為実力がありながら表舞台に立つ事がない洋子がチームや兄の為に仕方なく戦いに身を投じる事に、拳の親友である優作とは顔見知りでもある

トンファーを使った軍隊武術を操るも、実は兄思いの心優しい健気な女子である。

ホームステージは地下鉄駅の構内


黒澤 透 (KUROSAWA)

CV:若本規夫

遊び人グループ「六本木野獣会(ろっぽんぎやじゅうかい)」を牛耳る人物。25歳

彼については謎が多くあり何を考えているのか分からない不気味な雰囲気が常に漂い人々は彼を避けて通るようになっている。

かつてのSOUL CREWとは何らかの因縁があったのか優作達を毛嫌いしており、SOUL CREW解散で勢力が弱まった彼等を一気に潰してしまおうと画策しているらしい。

武器は木刀だが、剣道の「け」の字もない暴力一辺倒の喧嘩屋スタイルでかなり危険。

ホームステージは繁華街の地下駐車場ステージ


豊饒 梛 (NAGI)

CV:井上喜久子

アマゾネス軍団「怒愚魔(ドグマ)」のリーダー。23歳

2本のと足技中心の女王様スタイルで戦う妖艶な美女。「世界の男達は、グラマラスな女のしもべである事が美しい」という偏った思想を掲げるヒステリックで危険な集団ゆえ、元「SOUL CREW」の優作や丈でさえ「怒愚魔」には近づかなかったという。

「SOUL CREW」とは思想が正反対でありながら、第1次東京抗争では「SOUL CREW」と距離を置き、静観の姿勢を取っていた。

それは「SOUL CREW」チームリーダーと梛がチーム結成以前からの友人であるという噂が一部であり、ドラマCDでは恋人みたいな雰囲気を漂わせていた。

実は日本有数の財閥グループ総帥の一人娘で現在家出中。その為か生まれついてのヒステリックでサディスティックな女王様気質と独自の嗜好の持ち主であり、自分にない魅力を持っているのか洋子に強い興味を抱いており、野獣のような黒澤が心の底から大嫌い。

ホームステージはレインボーブリッジから程近い場所に位置する埠頭の一角


財目 三郎 (ZAIMOKU)

CV:玄田哲章

元SOUL CREWのメンバーで財目建設の三男。26歳 SOUL CREW解散後のゴタゴタに嫌気がさして離脱し実家の建設会社に勤務している。

とても面倒見が良く人情家で自分を慕うメンバーや地元の不良を工事現場で働かせて更生させている。自衛で結成した「葛飾ダンプスターズ(かつしかダンプスターズ)」のリーダーを務める。

仕事で使うハンマーやつるはし等を使った我流武術を団員に教えているようだ。実はナギが好みで秘かに好意を抱いている。

大振りハンマーとダイナミックな投げ技が得意で本作では「投げキャラ」的存在。

ホームステージは東京臨海副都心、夢の島区域の工事現場の一角


レッドアイ (RED EYE)

CV:林延年 (現・神奈延年)

レッドラムが差し向けた刺客でトンファー使いで顔にヘッドマウントディスプレイを装着している事以外は一切謎の男。他のチームの7人を制した者のみにその姿を現す。

ヘッドマウントディスプレイを身につけ、ヨーコと同様にトンファーを手にしており、使用する技の構成もヨーコのそれと非常に似通っているおりその正体は……

ホームステージはレッドアイとの決戦の場


グレイ/メタル

特定条件下でレッドアイを倒すとその後プレイヤーの前に姿を現す謎のキャラクター。

両者ともに固有の名称を持たずゲーム内では自身が使用するキャラクターと同じ名前が画面上部の体力ゲージに表示される。また使用する武器や技の構成も自身が使用するキャラクターと同じものになりグレイは全身つや消し灰色の粘土状の体を持ちメタルは全身ガンメタル系の色彩に輝く金属質の体を持つ。

ホームステージは窓から夜の東京湾が見える塔の一室


追加、オマケ要素編集

隠し武器編集

キャラクター選択画面で隠しコマンドを入力するとゲーム内でキャラクターが手にする武器が変化する。

  • ユウサク:三節棍⇒三両編成の新幹線のおもちゃ
  • ジョー:ヌンチャック⇒トウモロコシ
  • リサ:ダブルスティック(双カン)⇒おたま&フライ返し
  • トミー:バトルスティック(棍)⇒デッキブラシ
  • ヨーコ:トンファー⇒折りたたみ傘
  • クロサワ:木刀⇒ハリセン
  • ナギ:釵⇒スプーン&フォーク
  • ザイモク:ハンマー⇒冷凍マグロ
  • レッドアイ:トンファー⇒箸で刺したサンマ

どれも元の武器に比べての面白武器に変更され、また別のコマンドを入力することによってレッドアイが使用可能になる。

これらはアーケード版からあった隠し要素だったが家庭用では他にも様々な要素も追加されている。


アニメーション編集

セガサターン版では3D格闘ゲームでは珍しくOPやEDはアニメーションで武器で激しく戦うアクションシーンをスピーディな部分を見せようとアニメーションにしたとの事。

そしてゲーム解説ではミニキャラ(ドット絵)で登場し本編にはない掛け合いなどもあり

そのボリュームの多さは一見の価値あり


派生作品編集

ラジオドラマ編集

本編の声優陣によるラジオドラマ

ソウルクルー崩壊から各キャラクターたちが闇試合参加までの前日談がメイン、その中で隠された人間関係も語られる。その他にギャグパートや短編ストーリーもあり、のちにCD化される(全4枚)


Vシネマ編集

1996年10月18日にゼネラル・エンタテイメントより本作を実写化した

Vシネマ『LAST BRONX 東京番外地』が発売された。


余談編集

最後発でリリースされたPS2版はアーケード版とまったく遜色ない移植を実現しているが著作権や広告契約の影響によりステージの背景画が一部差し替えられている。

トミーのホームステージの背景にある渋谷109の文字と一部のビルに掲載されていた広告はPS2版においては削除された。また優作のホームステージの背景にある飛行機のペイントはアーケード版・SS版・WIN版ではJALだったがこちらもPS2版では変更されている。


関連タグ編集

セガ 格闘ゲーム 東京

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