「黒い炎だ…。」
概要
『モンスターハンターワイルズ』にて初登場するモンスターで、油涌き谷の主たる存在。
オストガロア以来となる頭足類型のモンスターだが、これまでとは違って古龍種扱いではなく、新たなカテゴリーとなる『頭足種』に分類されている(なお、同期の仲間も存在する)。
別名は「獄焔蛸(ごくえんしょう)」。作中では“黒い炎”の異名で呼ばれている。
環境生物の枠組みでヌ・ヤヤと呼ばれる幼体もいる。油涌き谷の周辺を漂っている青く光る小さいのがそれで、こちらはアズズの人々からもよく目撃されていた模様。ただし、ゲーム内で環境生物として直接出会うには特定の条件を満たす必要がある。
特徴
禁足地に存在する火釜の里・アズズにて語り継がれる謎多きモンスターであり、レ・ダウやウズ・トゥナといった各地の頂点捕食者達と同様油涌き谷の生態系の頂点として君臨している。
全体的にタコのような風貌をしているが、水棲ではなく完全な陸棲であり、各部に刺々しい突起物が生え、足(触腕)も吸盤ではなく鋭い爪(イカが持つ角質環のようなものではなく、コウモリダコのような無数の棘)が並んでいるなど、攻撃的な見た目をしている。
歴代の頭足類型モンスターの例に漏れずかなりの巨体で、触腕1本で大型モンスター並の大きさがある。
また、(頭足類型を含め)これまでの無脊椎系モンスターは“モデルよりも足の本数が少ないデザイン”が多かったが、本種は珍しく足を削減されておらず、タコらしく8本足を保っている(尤も、うち1対は頭の下に生えた小さい触手であり、触腕として機能するのは実質6本であるが)。 ちなみに触腕となる6本は切断可能で切断直後はウネウネと蠢くのだが、これらはハンターが武具の素材として入手した後に職人が加工している途中にも突然動き出す事があるらしい。
古龍種のゴグマジオスと同じく全身が自ら分泌する可燃性の重油に覆われており、その重油に着火することによって炎を纏う性質を持つ。公開映像では、這いずった後が剥がれ落ちた重油と火により炎上している様子が見られる他、前述した小さい触手で重油を投げ付けてくることもある。
黒黒とした不気味な風体と纏った重油によって全身を炎が包む様は「黒い炎」と呼ぶにふさわしい。
目は爛々と青白く光っており、発せられた光は角状突起に向かってネオンサインのように波打っている。
この発光は触腕先端にも見られ、これを対象にかざすような動きを見せる。
これは感覚器官であり、これを用いることで視覚に頼らずとも対象を捕捉する事が可能であり、背後からの奇襲や死角からの攻撃にも対応する事ができる。また、この器官のため閃光による目眩ましは無効である。
頭足類と同様にカラストンビ(顎板)を持つが、本種のそれはまるでトラバサミのようにギザギザしたものになっているのが特徴。
総じて、全体的な風貌は悪魔のような禍々しいものであり、本作の鮮明なグラフィックも合間って、放つオーラは同じ生態系の頂点たる、レ・ダウやウズ・トゥナを凌ぐ迫力がある。
反面、天敵の少ない頂点捕食者故なのか、現実のタコ程の高度な擬態能力は持っていない(精々黒い体色が保護色になっている程度)。
現実の頭足類と同じく漏斗を持ち、ここから火炎放射を放つ(PV5のラストでは触手で捕らえたハンターにゼロ距離で発射するという殺意の高さも見せた)。発射時には蛸墨のごとく重油が溢れ出ており、これを燃焼剤として着火しているものと推測される。
その巨体もさることながら強力なモンスターであるらしく、PVでは2頭のアジャラカンを軽々と持ち上げたり、縄張り争いでも上に乗っかったアジャラカンをすぐに真下に引きずり下ろしそこから火炎放射をゼロ距離で浴びせ、文字通り完封する実力を見せた。
IGNのアジャラカン先行体験動画において脚だけ登場(5:09~)。本種のアイコンと、フィールド内を普通に徘徊している様子が確認できる。
武具
防具『エグゾルスシリーズ』のデザインは男性向きが六眼の黒い外套を纏った死神のような風貌で、女性向きが冥界に住む目元が隠れた魔族の女性幹部の出で立ちで非常に中二心を刺激してくるダークな方向性となっている。発動スキルは逆恨みや逆襲といったものが目立ち、シリーズスキルとして逆恨みの効果を引き上げる「獄炎蛸の反逆」も内包する。
作成できる武器種は大剣、ハンマー、ランス、スラッシュアックス、チャージアックス、ライトボウガン、ヘビィボウガンの計7種である。いずれも高い攻撃力や火属性(後者はガンナー武器を除いて)を宿しているが、会心率-15%があるため本領発揮させるには相応の装備の構築が必要となる。しかし、それらが備われば八面六臂の活躍を見せてくれるだろう。
なお、オトモ装備は頭装備はタコの着ぐるみといったものだが、体装備は本物のタコよろしく触手がうねうね動きまくる色々とぶっ飛んだもの。しかもこれ、本人の意思関係なしに触手が動くという謎仕様。
更に頭装備を外せば頭はアイルー、体はタコという超生物へと変貌する。更に更に頭装備をププロポルのものに変えると脳みその入ったカプセルからタコの触手が動く冒涜以外の何物でもないものになってしまう。
もうここまで来るとSFホラーである。ここまでするかCAPCOMよ…。
ちなみに同期の装備は占い師または占星術師のような見た目である。マジで一体どこで差がついたんだこのタコ達は!?
余談
当然ながら、別名に「蛸」が付くのは本種(と同期)が初である(龍ではなく頭足種のため)。
頭足類型古龍達の分類が見直されるかは不明だが、少なくとも彼らからは“古龍の血”が採取出来るため、恐らくそのままだと思われる。
なお、
というように、他種に似た風貌・骨格を持つ古龍は数多いため、『頭足種のような古龍』という扱いも大して不自然ではない。
なお、同じ頭足種であるシーウー共々幼体が存在しており、ヌ・エグドラの幼体はヌ・ヤヤという名称がされていて(現地の人々には成体よりかなり目撃されていたらしい)捕獲も可能。しかしシーウーの幼体が比較的発見しやすい(豊穣期且つ夕方〜夜頃の龍都の跡形エリア12にある巣で発見しやすい)のに対し、ヌ・エグドラの幼体は異常気象中に出現した歴戦のヌ・エグドラが油湧き谷のエリア17で産卵するのを見届ける か 〃が出現した状態で時間経過を待つのどちらかをしたうえで豊穣期へ進まないと基本的に出現しない。(その為かレア環境生物扱いされている)
が、極稀にその行程を経ずとも豊穣期の〃エリア17で確認できることがあるようだ。
ちなみに、その姿と発火能力から、一部のハンターからは“たこ焼き”の愛称で親しまれている。
関連項目
モンスターハンターシリーズ モンハン モンスターハンターワイルズ
オストガロア:頭足類型モンスターの先輩。ただしこちらはイカに近い外見をしている。
ヤマツカミ:タコ型モンスターの先輩。こちらは各部に脊椎動物の特徴が見られる。
黒炎王リオレウス:モンハンにおける黒炎の先輩。
各地の生態系の頂点