CV:玉川紗己子(現:玉川砂記子)
なお、英語版では各機の声優は異なる。
概要
人工ニューロチップを用いた人工知能(AI)を搭載し、自ら「思考」し自律的に行動することができる「戦車」である。
外見
作中の多脚戦車の例に漏れず、複数の脚部を持つ。
蜘蛛のようなデザインが特徴で、塗装は基本的にブルー、部分的に白。
塗料は熱光学迷彩用に再帰性反射材が使用されている。
他の思考戦車の例に漏れず、ボウリング球のようなカメラが前面に3つ、ポッド底面に1つ付いているため全方位に対して広い視界を持つ。
性能
右腕に7.62mmチェーンガン、左腕には有線接続用のプラグ、口吻に見える部分には50mm榴弾砲が装備されている。
この榴弾砲は、普段は誤射を防ぐための鍵付きカバーが付いており、カバー横の電子鍵を外してカバーを外すことで発射可能となる(タチコマ達は事あるごとに撃ちたがるが)。
なおこの榴弾砲は12.7mmガトリングガンに換装可能。ただし本編では1回しか出たことがない。
PSPゲーム狩人の領域では後部ポッドの左右の換装が可能となり、計5か所に装備が可能となり、銃火器や追加弾倉などの様々な装備を搭載することができる。
2ndGIG以降では足のキャタピラ部は状況に応じて3本指かタイヤ状に変形できるので、狭いスペースでも高い旋回性を発揮する。
そしてAI(後述)を搭載しており、自律行動が可能。
多脚「戦車」なので、もちろん乗れる。昆虫でいう腹部にあたる部分(ポッド)にコックピットがありそこから搭乗可能。ただし非常に狭い。
このポッドにはワイヤー射出機構が6門装着されており、粘着性の高いワイヤーを発射できる。他の多脚戦車にはできない立体機動や外敵の拘束などを可能とする、ある意味タチコマにとって最重要装備である。
ただしその軽快な動きをするために、装甲はFRPとチタンフレームといった軽量な素材でできている(にしては軽すぎるんじゃないかと思わせる描写がチラホラ見られるが)。
そのため防弾性はせいぜい7.62mm弾くらいまでなら多少は弾けるか、といった程度。
たとえ小口径ライフルであっても何発も浴びていれば装甲が凹むし、流石に12.7mmクラスともなると太刀打ちできなくなってしまうため、総合的には対人制圧には強いが軍用機相手には後れを取りがちといったところ。(それでもアームスーツ相手には互角の動きを見せる)
とはいえ、ポッドはチタン殻で他の部位よりも頑丈に造られており、対戦車ヘリの30mm機関砲を受けても搭乗者は無事だった。
公安9課には9機配備されており、課員のバックアップを行っている。
SAC_2045では草薙素子率いる傭兵集団ゴーストがサイボーグ義体用に魔改造された3機を引き連れている。まず元々多脚戦車としては小さかったボディがさらに小型化されついに全高は成人女性程度にまで縮んだ。だがより小さくなったおかげで戦車に飛び乗ってコクピット目掛けてゼロ距離射撃を行うなどより大胆な動きが可能になった。またチェーンガンは左腕からも掃射できるようになった。
ポッドは斜め向きになり全天周囲モニターとなった他ポッド下部には折りたたみ式駆動輪が装着された。この駆動輪は脚のタイヤより遥かに大型であるため、前方を高速で突っ切る際はポッドを前に向けて後ろ向きに走るという独特な姿勢を取る。またさらに、うち1機は追加装甲やロケットランチャーで重武装されるなど、総じてより攻撃的になったと言える。ただ両腕チェーンガン+小型化のせいか、劇中では弾切れを起こす描写が見られた。
AI
この機体に搭載されているAIが、キャラソンが製作されるほどタチコマをアイドルたらしめる所以である。
なぜか無邪気な子供のような性格に設定されており、非常にかわいい。
鉄火場に立つ機械にはもったいない可愛さである。
特にバトー専用機は、バトーが与えた天然オイル(作中世界では非常な高級品)により、AIが予想外の進化を遂げている。可愛い。
「バトーさぁん♪」
玉川紗己子(砂記子)女史の演技もあいまって、見た目には丸っこいくらいしか可愛いと思える要素が無いはずの機械に、凄まじい萌え要素を付与している。
AIのニューロチップは並列化により均質化をしても成長に応じて個体差が生じるため複製は出来ず、ニューロチップの破壊は個の消失でもある。
後述のニュータチコマではエージェント機能によりネットワーク上での支援も可能となり、個体差を維持したままの並列化も可能となっている。
ニューロチップは胴体部に搭載されているが、2nd GIGのニュータチコマではニューロチップの破壊による個の消失の回避のためにAIに改良が加えられ、米帝の人工衛星に同乗する形で衛星軌道上に存在し、アンテナを介してボディのコントロールを行っている。
2nd GIG終盤で米帝の原潜が長崎出島に向け発射する核ミサイルを撃墜する為、多くの衛星の軌道変更、迎撃に使用するが、確実に撃墜する為に自身のニューロチップを積んだ衛星も迎撃に使用する。
核ミサイルの撃墜に成功するもニューロチップは失われてボディは活動を停止、後にタチコマの代替機としてウチコマが配備されている。
その後、ニューロチップは焼失したものの、『SSS』にてニューロチップ焼失直前にネット上に作成された可処分領域に残されたAIのデータがサルベージされ、復元されると共に「マックス」、「ムサシ」といった個体名を与えられている。
タチコマのボディも回収されており、SSS終盤では九課の課員と共に前線へと復帰している。
なお、タチコマに使われている人工ニューロチップの開発者は有須田博士だが、バトーに似ている。これは有須田博士のデザインモチーフがイノセンスのバトーだからとされている。
セタ
PSPゲーム攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX -狩人の領域-に登場する黒いタチコマ。
タチコマのプロトタイプで廃棄されたはずだったが開発者の一人である剣菱重工の坂田という研究員により北端択捉へと持ち出された。
バイオロイドのシカリと共に行動する。
名前はアイヌの言葉で「猟犬」を意味する(なお、シカリは「狩人」を意味する)。
物語終盤で機体は大破したが、AIチップはシカリにより回収されている。
外部コラボ
けものフレンズ(NEXONアプリ)
アプリ版けものフレンズでは、攻殻機動隊STAND_ALONE_COMPLEXとのコラボイベント
「けもの9課 タチコマフレンズ~すたんどあろーんけもぷれっくす~」として
タチコマがフレンズ化して登場。
基本的な外見はスク水姿の女の子という色々と衝撃的な擬人化を果たしている。おなかの部分に名札には基本的にはS-9(Section9)の記入がある。
さらに、イベント内では元の姿のタチコマを模したセルリアンも登場した。
フレンズとして実装されたタチコマ3体とウチコマとロジコマ、そしてHAW-206の6種類。
タチコマの3体はSAC1期25話で登場した最後の生き残り3体がモデルになっていると考えれられる。
CVは原作同様タチコマ達は玉川砂記子、ロジコマは沢城みゆきが担当している。
- ストーリー
バトーさんのくれた珍しいオイルがジャパリパーク産であると聞きつけたタチコマ達。「休暇」を取得した彼らは後輩のウチコマも連れジャパリパークにやって来るが、セルリアンに遭遇してしまう。休暇中で武装もなく逃げようとしていていた所、彼らの重量で土砂崩れが起きてしまう。崩れた土砂にサンドスターが含まれており、巻き込まれたタチコマたちはフレンズ化する。いないはずのHAW206やロジコマまで現れ、身に起きた不思議な事態に戸惑っていると、主人公・パークガイド・サーバルの三人組と出会う。
- キャラクター
ユニットとして実装されたタチコマズについては下記リンク先を参照。
タチコマ型セルリアン
タチコマ達がセルリアンと接触した情報を元にコピーされたセルリアン。本ストーリーではこのセルリアンを追うのが主となる。
サーバルによって「タチリアン」と命名されるが、タチコマに「ダサい」という感想を生じさせてしまう。でもなんだかんだでこの愛称が定着する。
けものフレンズ3(アプリ版)
攻殻機動隊SAC_2045とのコラボイベント「けもの9課 SAK_20XX」にて約6年ぶりのコラボ第2弾が開催。
NEXONアプリとはまた別の二人の個体が登場したが、デザインが過去作のものとは異なり、カラーリングと背負っている機器の形状の差異を除けば、黒のレオタード風インナーの上にミニスカートを着用しているというものになっている。
一方で、担当声優はNEXONアプリ同様に二人とも過去作同様の玉川紗己子で共通。
シナリオはNEXON時代におけるコラボイベントの続編的な扱いになっており、かつてフレンズ化した個体から共有された情報に興味を持った個体が、休暇という名目でパークの潜入調査に赴く事となる。
- ストーリー
かつてジャパリパークを訪れたタチコマから「共有されたデータ」に惹かれて、ある1体のタチコマがジャパリパークを訪れた。到着早々、実弾の代用品となる種子を採取していたが、偶然その場にあったサンドスターに触れて、彼はフレンズの姿となった。
そして、その様子を偶然目撃していたジャパリパーク警備隊のシロサイとクロサイと出会い、彼女達の案内でパークを見て回る事になるのだが……
- キャラクター
ユニットとして実装されたタチコマズについては下記リンク先を参照。
公安9課のメンバーの1人。本作では通信越しでの登場となる。
Type-S達にジャパリパークに関する諸々の調査を指示。
自身はパークから離れた洋上で待機中。フレンズやセルリアンなどに関しては以前パークを訪れたタチコマンズから得られたデータを閲覧し、その存在を知るが、どうも懐疑的な姿勢を見せている。
タチコマ型セルリアン
NEXON版と誕生経緯が異なり、Type-Sが偶然セルリウムに触れた事で誕生した。この関係か、容姿もNEXON版の頃とは微妙に異なる。
姿は完全にタチコマそのもので、熱光学迷彩も精巧に模倣している。
Type-Sはこいつを生み出してしまった事に責任を感じており、絶対に倒す事を誓っている。
今回も「タチリアン」と命名されるが、Type-Sはこの名称について何か引っかかるものがあるようで……
Pixivにおいて
擬人化される場合がままある。
性別については人によるが、ファン層の問題上ょぅじょになっていることが多い。たまにショタだったりする。