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アシリパ

あしりぱ

アシリパ(アシㇼパ)とは、野田サトルの漫画『ゴールデンカムイ』のヒロインである。
目次 [非表示]

わたしは新しい時代のアイヌの女なんだ!


概要編集

プロフィール編集

声優白石晴香
俳優山田杏奈
性別女性
誕生日1月1日
出身地北海道小樽近辺
好きなもの塩をかけた脳・杉元のオソマ(味噌)
嫌いなものヘビ

に襲われていた杉元佐一を助けた、アイヌの少女。

父親と因縁のある、アイヌの隠し金塊の位置を記したという刺青の脱獄囚の話を杉元から聞き、彼に協力する事にした。杉元を救って以来、彼からは「アシリパさん」と呼ばれており、これが当作品ファンからの通称にもなっている。「レタㇻ」という白いエゾオオカミを友としている。


金カムまとめ


アイヌの伝統的なサバイバル知識と狩猟技術に長けており、様々な面で杉元を助けている。自身を「新しい時代のアイヌの女」と語るように、アイヌの伝統を重んじつつも因習に囚われることはなく(実際、フチ(祖母)をはじめとした親世代以上のアイヌの女性たちが施している口周りの入れ墨を「古い」と言っている)、現実的かつ合理的で柔軟な思考を持ちあわせた少女である。


立ち位置的にはメインヒロインなのだが、劇中ではバトルや汚れ描写(変顔含む)も多く、実質的には杉元とのダブルヒーローに近い。



人物編集

北海道アイヌの母と、ポーランド人と樺太アイヌのハーフである父を持つ。

母とは生まれて間もなく死別し、以来主に父親の手で育てられていたが、その父もある夜、アイヌに伝わる大量の隠し金塊を輸送中に「のっぺら坊」と呼ばれる謎の人物に殺害されてしまう。彼女が杉元と行動を共にすることを決意したのも、一緒に金塊の謎を追うことにより父の敵を探し当て、その敵を討つためである。


容姿はきめ細やかな肌、艶のある黒髪、父親譲りの深く青い美しい瞳を持つ美少女(特に瞳は完璧を求める家永カノに真っ先に狙われるほどである)。

劇中で度々見せる顔芸とのギャップが印象的。


性格は過剰なまでにアクティブで逞しい。快活で物怖じせず、口より先に手が出がちな性分だが、優しく人情味がある。聡明な一方、うんこネタ大好きで下ネタも平気だが、は大の苦手。


メインキャラクターの中で数少ない女性だが、いわゆるお色気描写などとは縁が無く、戦闘場面や日常での頼もしさからあまりヒロインらしさを感じさせない。

一方で後述のように劇中からは明らかに杉元を男性として慕っている描写が見てとれる。


人を殺した獣は悪い神「ウェンカムイ」となるというアイヌの考えから殺人を忌避しており、杉元にも極力それを避けるよう呼びかけている。また仲間や知人が命を失う事態に弱く、戦いの中で関わりを持った人々が次々死んでいった時には、耐え難い様子を見せていた。

自分の心を殺して他人の命を奪い、本来の温かな人間性を失いつつある杉元を案じ、いつか杉元が戦争に行く前の人物に戻れる事を願っている。

作中での描写から年齢は12歳以下(10代前半)と思われる。



能力編集

幼い頃から男のように野山を駆けて狩りに勤しんでいたため、野営や料理が得意。反面、アイヌの女がやる裁縫などの仕事や嗜みは不得手で殆どしない。母を早くに亡くした為、そうした事は全て父親であるウイルクから教わった事に由来するが、そこにはウイルクの娘に求める願いが強く反映されている。


戦闘に置いてはどんな局面でも冷静さを失わず、彼女の機転で潜り抜けられる場面も多く、年齢にそぐわない度胸を持ち合わせている。

武器には主に弓矢を使う。命中率は高く、戦闘などへの援護攻撃に使われる事が多い。

また矢に塗るの調合やその解毒方法、仕掛けなどに関する知識も豊富であり、それらを用いての活躍を見せることも。


好物編集

食に対する執念は凄まじく、すべての生き物(食材)に感謝を込めて、いただきますしてしまう。特に好きなのは動物の脳みそ。

基本的に何でも美味しく食べてしまうが、味噌カレーといった本州の茶色い食べ物は『オソマ』(アイヌ語でうんこの意)だと勘違いして嫌っていた。しかし美味しいことがわかってからは逆に好物になっている。

ちなみに、この一幕は単なる下ネタではなく同時代のアイヌの記録に実際に残っている話が元。当時味噌は基本的に自家製であるのが基本で、味噌をまず見ることがないアイヌは和人が生野菜や汁に味噌を加えて食す姿を非常に気持ち悪がったらしい。


また、さすがにアイヌなので「人を殺した獣(ウェンカムイ)」は忌避しており食べられない……と思いきや、色々と理屈を並べ立てて結局食べていた。

杉元「食べたいからってアイヌの教えを都合よく解釈するんじゃないよ!」

そんなアシリパが作中で一番ショックを受けたのは、肉の旨みを引き立てるニリンソウがなくなった時である。

明らかに未成年だがもたしなみ、絡み酒、暴れ酒


杉元が「北海道の様々な珍味を食べ尽くしたがっている」と(一方的に)解釈しており、何かにつけて彼に様々な食材を口にすることを強要している。(後述)


人間関係編集

様々な過去や思惑を持つ屈強な男達を相手に物怖じすることなく対等に振る舞う。

彼女にとって最も身近な男性だったのは父親のウイルクである。彼も杉元のように顔に傷があり強い人物だった。


杉元とは初めて会った時からその勇敢さから一目置いており、その直後フチ(アシリパの祖母)が杉元に孫をもらって欲しいとアイヌ語で伝えた際には、顔を赤らめながら誤魔化しつつ全く別の意味を伝えるなど早くも意識していた。

その後共に旅をする事で彼への思いは特別なものになっている

彼が美人かつ巨乳のインカラマッに多少のデレを見せただけで「(杉元が)汁物にうんこを入れて食べる」とアイヌ語で吹聴するなど、露骨にやきもちを焼く場面もあり、その様子をキロランケに面白がられている。

尾形によって杉元が金塊を求める理由が故郷の女性(尾形は『惚れた女』として茶々を入れたが杉元は否定しなかった)にあることが明らかにされると、突如ヒグマを威嚇する鶴の舞を踊るという奇行に走り、必死に自身の感情を露わにしないようにしていた。

また自身の好物であるらしい狩った獲物の脳味噌を奨めることも多く、海賊房太郎「好きな人には 自分の好きなものを 好きになって欲しいもんねぇ」と言われた時には耳を真っ赤にしていた。

最終的には杉元と共に地獄に落ちる覚悟を抱くほどに想い慕うようになる

最終話で杉元もアシリパのコタンに暮らすことを決めたが、将来この二人がどうなるかはカムイのみぞ知る話である。


白石由竹とは杉元救出の為の意図ない邂逅だったが持ち前の強かで協力関係を結んだ。杉元は長らく白石の事を信用していなかったが、アシリパは最初は同じものを食べさせたり杉元と同じように接する。その適当な性格を見抜いてからは次第に雑に扱うように。しかし、旅を通じて白石も彼女にとって大切な存在になった。


牛山辰馬には男の選び方(その男のチンポ紳士であること)を教授されて以来、「チンポ先生」と呼び親しんでいる。離別以降は形見(?)のはんぺんを持ち歩くようになった。



名前編集

(※名前の正式表記はアシㇼパ〔「リ」がアイヌ語小書き〕ですが、使用頻度の都合から本項は『アシリパ』で百科制作を行っています。)


名前の意味は「新しい年(「アシリ」=「新しい」「パ」=「年・時代」)」。彼女は「未来」という意味として解釈しており、そこから自身を「新しい時代のアイヌの女」と考えている。日本名は「小蝶辺明日子」。

アシリパがアイヌ語で『未来』を意味するため、未来→明日→明日子ということなのだろう。

なお、彼女の誕生日は1月1日で、まさに新年にふさわしい命名をされている。


ちなみに、アイヌ民族は幼少期に珍妙、または汚いものを意味するような命名をされるのだが(「汚いものには魔物も寄り付かないだろう」と解釈されている)、アシリパの場合は「エカシオトンプイ」(「祖父の尻の穴」の意)と命名されていた。


余談編集

制作秘話

「アシリパ」という名前は作者の野田サトル氏が考案した4つほどの候補の中からアイヌ語監修の中川裕氏が選んだもの(当初は「アシパ」という読みだった)。他の候補に、「みんなで楽しむ時に唄を歌う」ことを指す「シノッチャ」などがあった模様。


漫画展

2019年5月~8月、大英博物館で国外最大規模のマンガ展が開催された際、そのキービジュアルにアシリパが採用され話題を呼んだ。主催者側によると「ビジュアルが日本的」「少年漫画スタイルで描かれた強い女性であり、さまざまなジェンダーの人たちに魅力的に見える」との理由で、鉄腕アトムドラえもん孫悟空セーラームーン等の並み居るレジェンド級のキャラクター達を抑えて彼女が抜擢された。


実写映画について

アシリパを演じた山田女史は撮影当時22歳(撮影途中で23歳の誕生日を迎えている)でアシリパとの年齢が10歳以上も離れているが、これは原作通り子役の役者に担当してもらうにはあまりにも過酷な撮影・描写(特にオソマのくだり)だったことや山田女史が童顔だったことが影響していると思われる。


ポーランド人の血を引くアイヌ

アシリパの父はポーランド人と樺太アイヌのハーフという設定であるが、樺太がロシア帝国の流刑地として使用されていた関係で、史実でも同様の例は存在している。代表例としてはロシア領リトアニアに生まれたポーランド人文化人類学者ブロニスワフ・ピウスツキ(第一次世界大戦後のポーランド独立運動の主導者で「第二共和国」元首となったユゼフ・ピウスツキの実兄)の子供達が挙げられるだろう。


ピウスツキはかつて時のロシア皇帝アレクサンドル3世暗殺計画に連座した罪でサハリン(樺太)に流刑となった事をきっかけに、同地でアイヌやニヴフといった先住民の文化の研究を行うようになった。彼は同地でアイヌの首長バフンケの姪チュフサンマと結婚し子供も生まれたが、日露戦争前後に単身帰国(ピウスツキは妻チュフサンマもポーランドに連れていくつもりだったもののバフンケの反対により断念)し、1918年にパリ・セーヌ川に投身自殺した。ピウスツキとチュフサンマの間には息子と娘がいたものの、ピウスツキ帰国後に生まれた娘はピウスツキを「家族を捨てたやつ」としてよく思っていなかったという。


関連イラスト編集

アシリパさんアシㇼパ

アシㇼパさん地獄へ落ちる覚悟だ

金カムまとめ2予感


関連タグ編集

ゴールデンカムイ アイヌ

杉元佐一 白石由竹

ゴールデントリオ(杉元一行):杉元佐一・白石由竹とのトリオタグ

顔芸 残念な美人 漢女


ヒカリパさん(Pokémon LEGENDS アルセウス):女主人公とのコラボタグ。※あくまで非公式

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