概要
自分を「日本一のスーパーヒーロー」と名乗りスカイライダー/筑波洋や怪人達の前に現れその場の空気を引っかきまわす存在。背中には「日本一がんがんじい」と書かれた幟を背負い、軍艦マーチの替え歌である「がんがんマーチ」を歌いながらやってくる。
初登場(第34話)からしばらくは(一方的に)スカイライダーをライバル視していたが、後に彼のよき理解者となる。
放映当時の公式資料や児童誌では「ガンガンジー」とカタカナ表記されていたこともあった。
名前にじいがついているが、別におじいさんではない。
正体
当初は正体不明の謎のヒーロー(?)という扱いであったが、その正体は矢田勘次(やだ かんじ)という改造人間でもなんでもない普通の青年であり、ヒーロー「がんがんじい」としての姿も、ヒーローを目指す彼が自作の鎧を着こんでいるだけであった。クチユウレイの回でいつの間にかマスク部分が脱げてしまい、判明した。これを見た洋には内緒にしてもらったが、逆に洋の方からスカイライダーであることを明かされることはなかった。ただし最終回の台詞から、終盤には洋がライダーであることは確信していたようである。
矢田自身の私生活については劇中では一切語られておらず、「ブランカ」に客として訪れるシーンすらなかった。(これは先にレギュラーを降板した飛田今太も同様である。)ただ最終回ではがんがんじいの格好のまま「ブランカ」に避難している。
能力
大木を振り回す怪力を誇るなど常人に比べれば身体能力は高いが、それでもただの人間ゆえに怪人相手にはまったく歯が立たず、それどころか戦闘員であるアリコマンドとも対等に闘えない(果敢に殴りかかっても、ややダメージを与えられるだけですぐ反撃されるほど)など、対ネオショッカー戦において単純な戦闘力は皆無と言っていい。
それゆえ、後年に「ネオショッカーは一般市民には手を出してもがんがんじいには手を出さない」と笑い話にされるほど、怪人たちからしてみれば「通りすがりの単なる変わり者」「ライダーとの戦いに割って入って来た邪魔者」程度の認識で「脅威どころか『単純にうっとうしい』存在」に過ぎず、攻撃されるどころか見逃される程であり、それどころか「うっとうしいからあっち行け!」と言わんばかりに怪人からその場を立ち去るように言われたことすらあった(脚本的には「がんがんじいが怪人からの攻撃により負傷したり命を落として、スカイライダーがその仇を討つ」等の展開も出来そうな気もするが、少なくとも同作に限っては何故かその様な事は一切無かった)。
また、怪人にぶつかった時に律義に謝る、食事を台無しにされて怒るなどなど、怪人相手にコミカルなシーンも度々演じている。
登場初期は手がボクシングのグローブ型だったのが途中から手袋に変わる。
また第38話では両手にミニスコップを装着し、地中を潜行しネオショッカーのアジトにたどり着く荒業を見せている。
移動手段は徒歩かスクーターである。
また謎の情報察知能力があり、毎回のようにネオショッカーの作戦現場に現れている。上記のように戦力的価値はゼロに近いのでろくに役には立たないが……。
そんながんがんじいだが、アリコマンド養成所という施設に対しては分が悪いらしく、激情にかられて養成所を急襲しようとしたスカイライダーに対し「わてかてそんなん無茶な事はしまへんで。行ったらアカン!」と説得していた。
その他媒体
村枝賢一による漫画『仮面ライダーSPIRITS』にはメインキャラクターの一人として登場。
原典と同じく鎧を着ただけのただの人間なのだが、劇中では八面六臂の大活躍(キングダーク破壊の立役者、スカイライダーのモチベーション維持、SPIRITSと赤心少林拳のもめ事を一喝etc)を見せる。これだけを見ると「あれ、こんなんだっけ?」と思いたくなるかもしれないが、コメディリリーフなのは変わらず「あ、やっぱがんがんじいだ」となること請け合いである。
仮面ライダーZX・村雨良とは名コンビであり、かつSPIRITS第10分隊の潤滑油でもある。
関連項目
三上了/鯛焼き名人アルティメットフォーム:『仮面ライダー剣』にゲストとして登場した、似たような設定のキャラクター。同じく「ただの人間がスーツを着ただけ」の存在である。しかし「単独で怪人に致命傷を与える」というがんがんじいとは真逆の大活躍をしている。
カチドキアームズ:幟から連想した人も少なくなかった。