育成牧場とは、競走馬としての基礎を馬に学ばせ、競走馬の素質を身につけさせるための牧場である。
競走馬は生産牧場で生まれる。その後、母親と当歳の夏から秋ごろにかけて引き離される。その後1歳の夏ごろまでは生産牧場で体力付けなどが行われるが、1歳の夏から秋ごろになると競走馬としての基礎を学ばせたうえで、競走馬として走れるための素質を身につけさせる必要が出てくる。そんな競走馬としての基礎を学ばせる場所が育成牧場である。
まず、最初に行うのは昼夜放牧である。これは生産牧場時代とあまり変わらないが、基本的にごく一部の時間を除き、すべての時間を牧場の中で過ごすようになる。
そして秋になると騎乗馴致が始まる。まずはハミにならしたり、鞍をつける準備をしたりするところから始まり、乗らずに導いたりする行程を経て、最終的に横乗り、騎乗とステップを踏んでいって人が乗れるようにしていく。だいたいここまでくるころには1歳の冬から2歳の春になる。
ここまで終わるといよいよ育成牧場から卒業し、トレーニングセンターなどへ移り、競走馬になるための最後の訓練へと移っていく。トレーニングセールやブリーズアップセールと呼ばれる競走馬セリは、この育成牧場から卒業するあたりの競走馬を売買するためのセールであり、おおむね2歳の4月から5月くらいの馬が売買される。
ただし、育成牧場は必ずしもこの1歳馬だけがいるわけではない。競走馬になった馬が休養したり、再訓練したりする場合にも用いる。そもそも競走馬はずっとトレーニングセンターなどにいるわけではない。必要に応じてトレーニングセンターなどから牧場へ戻される。特に、この手の放牧中のトレーニングなどに用いられることに特化した牧場を外厩と呼ぶことがある。例えばノーザンファーム天栄やノーザンファームしがらきといったところは、この代表例である。そういったところでは、トレーニングセンターよりも強化された調教施設を保有している場合もあり、ローテーションに対して影響を及ぼすことも多い(こういった外厩で育成し、レースの時にトレーニングセンターに戻すという構成上、直行ローテを組んだほうが実績が上がりやすい)。JRAの規則では、出走経験がある馬については10日前、未出走馬に関しては15日前からトレーニングセンターにいないと出走ができないため、それまでにはトレーニングセンターに戻ることになる。
リアルダービースタリオンでおなじみのエクワインレーシングも、この育成牧場である。
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最終更新:2025/01/11(土) 00:00
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