ウルトラシリーズではない、別の企画からタイトルを流用したからです。 本来の「ウルトラセブン」は、着ぐるみの原始人（というか直立猿人）のドタバタな日常を描写する、実写版「はじめ人間ギャートルズ」みたいなものでした。 ちなみに試作された着ぐるみが「戦え！マイティジャック」に使用されています。 企画はボツになったものの、タイトルが気に入った円谷英二が、進行中の企画「ウルトラ警備隊レッドマン」の正式タイトルに採用したのです。 何しろ社長のご意向ですので誰も逆らえません（笑）いや特に逆らう理由も無かったわけですが。 タイトルへの後付けで、「ウルトラ警備隊七番目の隊員」で「七つの超能力を持ったヒーロー」という設定をこじつけました。 当時はまだ「空想特撮シリーズ」の各作品は個別のもので、タイトルに「ウルトラ」とつく事以外のつながりはありませんでした。 「ウルトラＱ」並びに別会社製作の「キャプテンウルトラ」もこのシリーズに含まれています。 「ウルトラマン」が明確にシリーズ化したのは「帰ってきたウルトラマン」からです。 次番組は「ウルトラハンター」「ウルトラファイター」「ウルトラＶ」の３つの企画を整理統合した「ウルトラＡ」の予定だったのですが、 商標登録の問題により「ウルトラマンＡ」に改題されました。 そして以降は統一性を出す為と、「ウルトラマン」というヒーローを中心に据える為に「マン」がつけられる事になったのです。 その為、直接的なつながりの薄い「Ｑ」はまだしも、「セブン」は例外として取り残される事になってしまいました。 なお余談ですが、「ウルトラＡ」の商標が抵触する事となったのはマルサン商店／ブルマァクの玩具です。 直前になっての変更であった為、主題歌には「ウルトラＡ」で録音された音源も存在するそうです。 サビの部分で「ウルトラマンＡ」と歌っているのが少々忙しく聴こえるのは変更の名残なのでしょう。