焼酎サワーに入れてもおいしそうなものたち
というわけで、すっぱい汁を集めてきた。過半数が柑橘系。焼酎サワーに入れてもおいしいやつらだ。
タバスコ以外は。
お茶漬けって本来はお茶を入れるものだけど、インスタント茶漬けなので、今回お茶は使わない。それから、汁もごはんも冷たいものを使う方針でいく。柑橘系の汁にはそっちのほうが合うんじゃないかと思う。
目覚めに効く一杯ははたしてどれだろう……?
①お酢を適量かける
まずはいつものお酢から始めたい。
うん!安定のすっぱさである。そして、すっぱいだけじゃなくて旨味もあるところが、さすが発酵調味料である。お茶漬けの汁が、どんどんうまい汁へと変貌を遂げていく。いいぞいいぞ。
お茶漬けにお酢、もっと流行ってもいいような気がするんだけどなー。
目覚める★★★★☆
おいしい★★★★★
流行ってほしい★★★★★
②ポンジュースを汁がわりにする
つづいてはポンジュースだ。飛び道具的に出したと思われそうだが、まっすぐな気持ちで「意外とおいしいんじゃないか」と思って仲間に入れた。愛媛では、ポンジュースでごはんを炊くと聞いたことがある。
味に関しては悪くない。健闘している気はする。アウェイでがんばっていると思う。応援したい。
……のだが、判断が難しいとも思う。罰ゲームと言われたらそんな気がしてしまうのに、シェフが作った独創的なレシピですと言われたら、そんな気もしてしまうのだ。
珍しい動物の肉を食べたときみたいだ。まずくはないけど、「明日もこの肉食べますか?」と聞かれたら、「鶏肉が食べたいです」と答えてしまいそうな気持ち。
だめじゃないんだけど、人に勧めてよいのかは不安になる。
目覚める★★★★★
おいしい★★★☆☆(たぶん)
こわい★★★★★
③タバスコを数滴
つづいてはタバスコだ。辛いだけじゃなく、すっぱいので仲間に入れてみた。
……………あっ…………!
不意打ちでむせた。水にタバスコ溶かすのは危険と隣り合わせだとよくわかった。ただしどの組み合わせよりも抜群に目は覚める。目は覚めるんだけど。
目覚める★★★★★
おいしい★☆☆☆☆
こわい★★★★★
④レモンをしぼる
つづいてはレモンだ。
準備段階ですでにだいぶ盛り上がってきた。インスタントなんだけど、とっても贅沢なものを食べている気持ちになる。
味はひたすらさわやかである。お茶漬けによく合うすっぱさだ。お酢よりもさらにすっぱさに振り切っている感じがある。しかも恐ろしいことに、汁を飲めば飲むほど、胃のキャパシティが広がっていくような錯覚をおぼえる。
一言にまとめるならイリュージョン。幻想をみせられてしまった。酸味と香りの刺激ってすごい。恐ろしい。
目覚める★★★★★
おいしい★★★★★
お腹が空く★★★★★
⑤ライムをしぼる
つづいてはライム。香りがお酒だ。ジントニックを感じる。はたして刻み海苔と仲良くできるのだろうか。
しかし、こちらの心配をよそに、ライムはお茶漬けの素やお米らとすっかり意気投合しているようすである。
ライムのやつ、思いのほか郷に入ったら郷に従うタイプだった。味わいはむしろ、レモンよりもおだやかな気もする。
目覚める★★★★★
おいしい★★★★★
協調性★★★★★
⑥グレープフルーツをしぼる
さいごに。もっと糖分高めのやつだったらどうなるんだろう……ということでグレープフフルーツにも手を出しておきたい。
食べてみたところ、レモンやライムと比べると、味がやや複雑になったように感じた。グレープフルーツの甘い・苦い・すっぱいが、お茶漬けの素のしょっぱいとあわさり、いろんな味のする汁ができあがっていたのだ。
おもしろい。グレープフルーツのまま食べたほうがおいしいような気もするけど、これはこれでアリのような気もする。
目覚める★★★★★
おいしい★★★★★
味の複雑さ★★★★☆
唐揚げにかけるとおいしい汁は大丈夫説
というわけで、柑橘をしぼった汁は、インスタント茶漬けに合うなぁという結論にいたった。ちゃんと絞ると贅沢な気持ちになる。お茶漬けと生搾りジュースのいいとこどりをしているようだ。夏にぴったりの一杯を見つけてしまった。
ところで。みかんジュースとほかの柑橘類を隔てるものは何だったのかを考えてみたのだが、もしかして、からあげではないだろうか。唐揚げにかけたらおいしそうな汁は、インスタント茶漬けに入れてもうまい。
そんなことを考えていたら唐揚げが食べたくなってきた。