インターネットが生まれて約50年。
限られた人だけが集まる世界だったネット空間はいまや大きくなり、昔とは別の世界になっている。
でも、この世にはまだ「昔のインターネット」が残っているのだ。そう、ベトナム・ハノイの夜の路上に。
ベトナム・ハノイはこのあたり。「ベトナム=暑い」というイメージがあるが、北部なのでわりと涼しい。
「昔のインターネットのリアル版(※私が命名しただけです)」はこのあたり。いわゆるハノイ最大の繁華街。
どこがどう昔のインターネットなのか? まずは実際のストリートを見て体感して欲しい。
ハノイ最大の繁華街である「ホアンキエム湖」あたりは、週末が歩行者天国になる。
そんな人混みのすきまを縫うようにして、暗くなるとまずはこういう屋台が現れてくる。
どこからともなく現れる、お祭りのような屋台たち。
「楽しげでいいな〜」と思っていると、そのとなりで唐突に 飛び入り参加型のストリート大縄跳び が始まった。
言葉はわからないが、大声を出しながら「誰か入れよ!」的なジェスチャーをしている人もいる。
さらに隣では、ベトナムで人気の競技「ダーカウ」が始まっている。
「こうやって好きなスポーツを皆がゆるくやっている感じ、日本の大きな公園みたいだな〜」と思っていたら...
どういう理屈かわからないが、路上に「身長と体重をすぐにはかれる機械」を持ち込んでいるおじさんがいるのだ。
おじさんにお金を払うと、路上でみんなに自分の身長と体重をさらせるらしい。
このあたりから、だんだんと路上に見たことがないものが増え始める。
正直、最初のうちは「どんなもんかな」「楽しいのかな」ぐらいの気持ちだったが、気づいたら右から左まで見たことがないもので視界が埋め尽くされており、それどころではなくなっていた。
路上には、子どもだけでなく、大人の乗り物も準備されている。それが爆走できるゴーカートだ。
これについては、爆速すぎてさすがに当局も危ないと思っているらしく、混んでいるときは路上で乗ってはいけないらしい。
ハノイの路上では、「もし大都会の路上を、一晩中好きに使えるなら何やりたい?」と言われて思いつきそうなことはほとんど全部やられている。
「恥ずかしい」とか「路上でやることじゃない」とか、誰も考えていなかった。
ここは、人間の創造力の限界にチャレンジをする場所なのだ。