ポップしないコーンが許せない
Amazonで安いプロジェクターを買ってからよく映画を見るようになった。そこまで解像度が高くなくても、部屋を暗くして映写すればなかなかいい感じである。
この「おうち映画館システム」を導入してからは家でポップコーンも作るようになった。ポップコーンがあるだけで映画館気分が爆上がりする。
硬く乾いた小さい実が電子レンジの中でポンポンとはねている。ぺたんこだった袋が最終的にぱんぱんに膨らむ。現代人にとっては常識だが意識をまっさらにして改めて考えてみると手品のようだ。
歯で砕けないほど硬い粒を四角い箱に入れたら白いふわふわになって出てくるとは。原始人を連れてきて見せてみたい。びっくりしてウホウホいうに違いない。
出来たてはほんとにおいしい。
想像より多くできてしまっても想像よりたくさん食べられるので問題ない。
これだけ手軽で、おいしくて、日々のおやつとして大変お世話になっているポップコーンにあんまり批判的なことは言いたくないのだが、どうしても許せない点がある。
それがポップしなかったポップコーン、いわゆる「不発弾」の存在だ。パッケージに書いてある方法に従ってチンしても、かなりの不発弾が残っているのである。
はじけたポップコーンをわしわしと食べているときに誤って不発弾をかみ砕いてしまうと時が止まる。スクランブルエッグに混入した卵のカラをかみ砕いてしまった時と一緒だ。
至福の時を邪魔する不発弾が許せない。ぜひポップコーンの皆様には元気にハジけていただきたいところである。ハジケ効率が高くなるような加熱方法はないものだろうか。
そもそもどれくらいの割合で不発弾が存在するのか
不発弾を撃退するために、まずは敵をよく知らねばならない。ということでポップコーンの種を買ってきてハジケ率をカウントしてみることにした。
さてどうやってはじけさそうか。
フライパンで加熱する方法だと毎回温度などの条件が微妙にずれそうだ。そこで加熱は電子レンジで行うことにし、パッケージに書いてある「500wで4分」を採用することにした。
一度に加熱する粒は100粒にした。キリが良くて数えやすいしね。ちなみに100粒はこれくらいの量だ。
加熱が終わったらはじけたコーンを数え、
さらにハジケていないほうも数える。
ただ、この1回の結果だけ見ても真実を語れない。
そこでこの作業を10回繰り返して、合計1000粒を調べてみることにした。
ここからは粒を100粒数え、念のために重さをはかり、レンジでチンしてハジケたコーンとハジケてないコーンの数を数えて記録していく、地道な作業の始まりである。
数え続けるとある時点から作業が急に早くなってきた。ゾーンだ。わたしはいまゾーンに入っている。そばで見ていた家族が「そういう職業の人みたいだね」というほどに数える手さばきが効率化されてきた。ないですかね、こういう職業。
さて、本当に1000粒数えて、エクセルで計算してみた。
その結果がこちらです!!!
なんと、「500wの電子レンジで4分加熱」の条件では全くはじけなかったものが約15%もあった。これは驚きだ。
体積で比べるとはじけていないやつらの存在感は小さめだが、個数でカウントすると意外と多く感じる。